【完結】セックス依存症の精神科医がスパダリCEOと結ばれるまで

grotta

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水曜日の情事

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僕――西園寺静音さいおんじ しずねが開いているクリニックは水曜が休診日だ。他の職員は休みで、僕だけがここに来ている。
この日は普段の診察室は使わない。クリニックに併設された、僕とを診るための空間が用意されていた。
職員は誰も足を踏み入れたことがない。

30畳ほどのフラットな室内は、患者をリラックスさせるため――ではなく完全に僕の趣味により全体をペールグレーで揃えて、ポイントに白とクリームイエローのファブリックを添えてあった。
部屋に入ると目を引くのは、キングサイズのベッドだろう。グレーのカバーに、白とイエローの枕が2つずつ積んである。
カウンセリングの患者を診るための部屋としては、いささか不自然な家具だ。
ベッドの横、奥まった大きな窓の手前には、応接用のテーブルセットが据えられていた。患者との対話の時にはここを使う。だが、ここに座る時間は、そう長くはない。
すぐにベッドに行くからだ。
ベッドは、カウンセリングの後で僕と患者が睦み合うために必要な家具だった。そう、水曜日は選ばれた秘密の患者たちが僕とセックスする日だから。

「……はぁ、はぁ……あっ」

僕は裸の男にまたがって腰を揺すっていた。
顎を上げたまま薄目を開けると天井のファンがゆっくり回転するのが見える。

「良い眺め。先生綺麗だよ……動いて欲しい?」

ベッドに寝たまま僕に乗り上げられた男がそう言う。両手で腰をさわさわと撫でられる。
――回りくどい。

「うん……はやく、お願い……」

たまらずそう言うと男は腰をがっちり掴み下から突き上げてきた。
焦らされるのは好きじゃない。さっさと動いて終わらせてほしかった。男が息を荒くしながら聞いてくる。

「ふぅ、はぁ、はぁ……。どう? こんなかんじ?」
「いい、そこもっと」

喋ってないでしっかり腰を使ってくれよと思いながら僕は自分で良いところに当たるように腰を動かす。

「ん、ん、んっ……もう……」
「先生、先生!……俺も良い……!」

そう言うと男は興奮し切った様子で更に激しく突いてくる。はじめからこうしてよ。

「ああ! だめ、もう――……!」

◇◇◇

ある程度性欲を発散させて身体が楽になったら男には帰ってもらう。情事の後にだらだら一緒にいる趣味はない。
今日のはあまり相性が良いとは言えない相手だったがそれでも1週間は持つだろう。あの男はまた会いたそうにしていたが、もう水曜日に予約を取らせることはないだろう。
リストから名前を消す。
来週は、もう少し楽しませてくれる相手だといいんだけど。

「いつまでこんなこと続けないといけないんだろう」

考えても仕方がないので僕はベッドで本を読みながら少しだけ眠ることにした。
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