ようこそ、フルサトへ【日刊4コマ小説】

【第六十二話】フルサト川で花見①

フルサト川の桜が見頃を迎えている。
ムーちゃんは映画のことをぼんやりと考えていた。

「キムチ鍋うどん、早く終わって欲しいっすよ。3個入ったらもう自分つぶれます」
おてもやんがキッチンの大学生の愚痴を聞いている。
ファミレスのみんなと花見に来ていた。

ムーちゃんは久しぶりにビールを飲んでいる。
そこにヨコイさんが絡んでくる。
「何でそんなチビチビ飲んどるんや。こんなん空気飲みやで」

ムーちゃんの飲みかけの缶ビールをひったくると、ヨコイさんは一気に飲み干した。
「でたー、ヨコイさんの空気飲み！」