騎士団長の初恋を実らせるつもりが、うっかり恋に落ちました~心の声が聞こえる第五王子は街で人気の占い師~

まんまる

文字の大きさ
20 / 21

番外編 心は口ほどに物を言う ※

「ノア、結婚式も無事に終わったな」
(やっとノアと二人きりだ)
「うん、皆にお祝いしてもらって嬉しかった」

「今日のノアは女神のように美しかったよ」
(何度、襲いかかろうとしたことか)
「ありがとう、アルの白い騎士服姿もかっこよかった」

「疲れただろ?今日は早目に休もうか」
(ノアをめちゃくちゃにしたい)
「ちょっと疲れたけど、大丈夫だよ」

(あぁ、ノアの唇にむしゃぶりつきたい)

「アル⋯」
「なんだいノア」


結婚式も無事に終わり、街の皆にもお祝いしてもらって、侯爵家に帰って来た頃にはもう夜になっていた。

別々に入るとメイドが大変だからとアルが言うから、いいよって返事をしたらアルにあっという間に衣装を脱がされて、そのまま一緒にお風呂に入っている。
アルに綺麗に体を洗われた後、湯船の中で当たり前のようにアルの膝の上に乗せられて、穏やかにおしゃべりをしている⋯、ように見えるだろう。


サミエル王子に襲われたあの日、僕は予期せず力の制御が完全にできるようになり、聞きたいと思った時だけ心の声を聞けるようになった。
⋯アルの声を除いては。


「アル」
「なんだい?ノア」
「本当に早目に休んでもいいの?」
「聞こえたか⋯」
「アルの声だけはずっと聞こえてるよ」
「⋯いや、本当に疲れてるならと思って」
(今すぐ愛し合いたい)

「アル⋯」
「ごほん、すまない、ノア」
「いいよ、僕も同じ事思ってたから」
「⋯っ!」
「ふふっ、今日は結婚式だったし、二度目の初夜だね」
「ノ、ノ、ノアぁぁ!!」


いきなり唇を塞がれ、息もできない程激しく唇を貪られた。アルの熱い舌を喉の奥まで差し込まれ、苦しくて体を仰け反らせると、後頭を掴まれもっと激しく舌を絡められた。

「はう⋯ん、あっ⋯、くる、し⋯ぃ」
「はぁはぁ、ノア、愛してる」
「はぁ、ん⋯ふぅっ、アル、僕も愛してる」

僕を横抱きにして激しい口付けをしながら、アルは大きなタオルで僕をくるむと早足で寝室に向かった。
アルはベッドに僕をタオルに包んだまま優しく降ろすと、そっとタオルを抜き取った。
僕を愛おしそうに見下ろすアルの髪の毛から、ポタっと水が滴り落ち、僕の胸の尖りに当たった。

「ん⋯あぁっ」

「ノア⋯」
(な、な、何て淫らなんだ、たまらん!)

「やだぁ、もう、アル⋯」

僕が眉間に皺を寄せて困った顔をすると、アルは小刻みに震えながら、僕の胸の尖りに吸い付いた。

「あぁん、んふっ⋯ん、あっ⋯」

(甘い、何て甘いんだ)

アルは僕の胸の尖りを指でこねながら、舌を徐々に下へ下へ這わせていった。

(ゴクッ、可愛い昂りが勃ち上がっている)

アルの恥ずかしい心の声が聞こえた瞬間、僕の昂りはアルの口に含まれていた。

「やあぁ、アル、そこ、やだっ」

「痛かったか!?」
(くっ、もっと可愛がってやりたい)

「違う⋯アル、今日は、早く繋がりたい⋯」
「⋯っ!ああっ、もう、知らんぞ!」


アルは僕の太ももを割り開き、奥の窄まりに舌を這わせながら腕を伸ばして枕元の香油の瓶を取り出した。最後にべろりと窄まりを舐め上げると、香油を指に取りゆるゆると馴染ませた。

「痛くないか?」
(早く入りたい、いやまだだ、焦るな、ああでも、ノアの入り口が桃色に色付いて私を待っている)

「はぁはぁ⋯アル、もう、きて⋯」

「ノア、辛かったら言ってくれ」
(止められないかもしれない)

アルは僕の腰を掴むとアルの雄々しい昂りを僕の窄まりに当て、小刻みに腰を動かして少しずつ僕の中に入ってきた。

「あぁっ!あっ、ん、アル、きもち⋯ぃ」

「くっ、ノア、私も、たまらない」
(ノアの中、天国か⋯、何て気持ちいいんだ。ああ、腰が止まらん。あうっ、そんなに締め付けられると⋯、耐えろ、耐えるんだ!)

「あぁっ、ああぁっ、やぁ、もう、む⋯り」

「ノア、可愛い、もう少し我慢して」
(ああ、ノアが私の言う事を聞いて我慢している。何て可愛いんだ!ああ、ノアがいやいやすると、もっと焦らしたくなる。ノアが⋯)

「やだぁ、もう、無理って言ってるのにぃ」
「ノア、もう少しだよ。ねっ、我慢して」

「もう、アル、やだぁ、もう、もう、もう、言葉責めやめてぇぇぇ」

「ノア!!可愛い!!!」

「もう、やだぁ、くすん⋯恥ずかしいぃ」


もう何回達したか分からなくなるまでアルに揺さぶられながら、止まらないアルの言葉責めに溺れるように気を失った。



「ん⋯」
「ノア、目が覚めたか?」
「うん⋯もう朝⋯?」
「ああ、そうだよ。また無理をさせてしまったな」
(はぁ、寝起きのノア、色っぽいな)

じとっ

「ごほん、すまない」
(あぁ、また私の愚息が反応して⋯)

じとぉっ

「ああっ、もう、はっきり言う!もう一回!」
「無理っ!」

「「ぷっ」」

「ふっ、私は一生ノアに敵いそうにないな」
(愛してるよ、ノア)

「ふふっ、僕も愛してるよ、アル」

 
腕枕をしているアルの腕が僕を引き寄せ、ついばむような口付けをした。




「ノア、今日街でおかしな噂を聞いたんだが」
「へぇ、どんな噂?」
「皆ノアの事を、恋のキューピットだって言ってたんだが」
「あぁ⋯占い辞めてから、何となく街の皆の事、気になってしまって、つい⋯」
「何があったんだ?」
「メイド達と買い物に出掛けた時に、皆の恋の悩みをこっそり聞いて、両想いの人達の背中を⋯ほんの少し押しただけだよ」
「ふっ、そうか、ノアらしいな。でも危ない事は駄目だぞ」
「分かった」

「街の皆はノアに愛されてるな」
(私だけのノアなんだが)

「ふふっ、アルったら」
「ふっ、ノアにはバレバレだな」


僕の力ごと愛してるくれるアル。
アルに出会えて良かった。
あの日勇気を出して子供を助けて良かった。

愛してるよ、アル。

「えっ?ノア、何か言ったか?」


ふふっ、僕の心の中も、アルに聞こえたらいいのにな。




番外編 終わり


最後まで読んでいただきありがとうございました

あなたにおすすめの小説

また恋人に振られたので酒に飲まれていたらゴツい騎士に求婚していた件

月衣
BL
また恋人に振られた魔導省のエリート官吏アルヴィス。失恋のショックで酒に溺れた彼は勢いのまま酒場に現れた屈強な王宮騎士ガラティスに求婚してしまう。 翌朝すべての記憶を保持したまま絶望するアルヴィスだったが当のガラティスはなぜか本気だった。 「安心しろ。俺は誠実な男だ。一度決めたことは覆さない」 逃げようとするエリート魔導師と絶対に逃がさない最強騎士 貢ぎ体質な男が捕まる強制恋愛コメディのつもりです!!

失恋したと思ってたのになぜか失恋相手にプロポーズされた

胡桃めめこ
BL
俺が片思いしていた幼なじみ、セオドアが結婚するらしい。 失恋には新しい恋で解決!有休をとってハッテン場に行ったエレンは、隣に座ったランスロットに酒を飲みながら事情を全て話していた。すると、エレンの片思い相手であり、失恋相手でもあるセオドアがやってきて……? 「俺たち付き合ってたないだろ」 「……本気で言ってるのか?」 不器用すぎてアプローチしても気づかれなかった攻め×叶わない恋を諦めようと他の男抱かれようとした受け ※受けが酔っ払ってるシーンではひらがな表記や子供のような発言をします

陰日向から愛を馳せるだけで

麻田
BL
 あなたに、愛されたい人生だった…――  政略結婚で旦那様になったのは、幼い頃、王都で一目惚れした美しい銀髪の青年・ローレンだった。  結婚式の日、はじめて知った事実に心躍らせたが、ローレンは望んだ結婚ではなかった。  ローレンには、愛する幼馴染のアルファがいた。  自分は、ローレンの子孫を残すためにたまたま選ばれただけのオメガに過ぎない。 「好きになってもらいたい。」  …そんな願いは、僕の夢でしかなくて、現実には成り得ない。  それでも、一抹の期待が拭えない、哀れなセリ。  いつ、ローレンに捨てられてもいいように、準備はしてある。  結婚後、二年経っても子を成さない夫婦に、新しいオメガが宛がわれることが決まったその日から、ローレンとセリの間に変化が起こり始める…  ―――例え叶わなくても、ずっと傍にいたかった…  陰日向から愛を馳せるだけで、よかった。  よかったはずなのに…  呼ぶことを許されない愛しい人の名前を心の中で何度も囁いて、今夜も僕は一人で眠る。 ◇◇◇  片思いのすれ違い夫婦の話。ふんわり貴族設定。  二人が幸せに愛を伝えあえる日が来る日を願って…。 セリ  (18) 南方育ち・黒髪・はしばみの瞳・オメガ・伯爵 ローレン(24) 北方育ち・銀髪・碧眼・アルファ・侯爵 ◇◇◇  50話で完結となります。  お付き合いありがとうございました!  ♡やエール、ご感想のおかげで最後まではしりきれました。  おまけエピソードをちょっぴり書いてますので、もう少しのんびりお付き合いいただけたら、嬉しいです◎  また次回作のオメガバースでお会いできる日を願っております…!

とばっちり男爵令息は幼馴染侯爵の溺愛に気付かない

白世藍
BL
セルディック男爵家の次男であるディオンは、昔から災難な目に遭うことが多かった。 今目の前で断罪されている悪役令嬢の婚約者になったのもつい3日前のことだ。そして、当然のようにディオンは断罪に巻き込まれた。 婚約者を咎めなかった罪で学園を追放され、賠償金を捻出するため男娼専門の娼館に売り払われた。 本人は何もしていないのに。 そして娼館にやってきたのは、2つ年上の幼馴染でもあるシリル・コーディナル侯爵だ。シリルは店にお金を払い、ディオンを引き取ることにした。 溺愛権力持ち年上幼馴染わんこ侯爵×不運な鈍感苦労人男爵令息のお話。 ハッピーエンドです。 ※受けは娼館に売り払われていますが、攻め以外とのRシーンはありません。 ※ムーンライトノベルズ様にも同時掲載しています。

王女が捨てた陰気で無口で野暮ったい彼は僕が貰います

卯藤ローレン
BL
「あなたとの婚約を、今日この場で破棄いたします!」――王宮の広間に突然響いた王女の決別宣言。その言葉は、舞踏会という場に全く相応しくない地味で暗い格好のセドリックへと向けられていた。それを見ていたウィリムは「じゃあ、僕が貰います!」と清々しく強奪宣言をした。誰もが一歩後ずさる陰気な雰囲気のセドリック、その婚約者になったウィリムだが徐々に誤算が生じていく。日に日に婚約者が激変していくのだ。身長は伸び、髪は整えられ、端正な顔立ちは輝き、声変わりまでしてしまった。かつての面影などなくなった婚約者に前のめりで「早く結婚したい」と迫られる日々が待っていようとは、ウィリムも誰も想像していなかった。 ◇地味→美男に変化した攻め×素直で恐いもの知らずな受け。

無愛想な氷の貴公子は臆病な僕だけを逃さない~十年の片想いが溶かされるまで~

たら昆布
BL
執着ヤンデレ攻め×一途受け

王子殿下が恋した人は誰ですか

月齢
BL
イルギアス王国のリーリウス王子は、老若男女を虜にする無敵のイケメン。誰もが彼に夢中になるが、自由気ままな情事を楽しむ彼は、結婚適齢期に至るも本気で恋をしたことがなかった。 ――仮装舞踏会の夜、運命の出会いをするまでは。 「私の結婚相手は、彼しかいない」 一夜の情事ののち消えたその人を、リーリウスは捜す。 仮面を付けていたから顔もわからず、手がかりは「抱けばわかる、それのみ」というトンデモ案件だが、親友たちに協力を頼むと(一部強制すると)、優秀な心の友たちは候補者を五人に絞り込んでくれた。そこにリーリウスが求める人はいるのだろうか。 「当たりが出るまで、抱いてみる」 優雅な笑顔でとんでもないことをヤらかす王子の、彼なりに真剣な花嫁さがし。 ※性モラルのゆるい世界観。主人公は複数人とあれこれヤりますので、苦手な方はご遠慮ください。何でもありの大人の童話とご理解いただける方向け。