56 / 82
第一章 森の生活と孤児院改革:ギルド登録と初めてのビジネス
第57話 コロの嗅覚がチート級! あっという間に群生地を発見
しおりを挟む
ウィンドウには、ご丁寧に3Dモデルまで表示されている。
くるくると回転させながら、葉の形、茎の色、根元の特徴まで、じっくりと観察する。
うん、これなら見間違えることはないだろう。
「よし、覚えた! これと同じ葉っぱを探すんだ!」
私は、地面に視線を落とし、神経を集中させる。
銀色がかった、ギザギザの葉っぱ……。
銀色がかった、ギザギザの葉っぱ……。
……ない。
いや、ある。ありすぎる!
(うわ、似たような葉っぱ、めちゃくちゃいっぱいあるじゃん!)
森の地面は、多種多様な植物で覆われている。
朝露に濡れて銀色っぽく光る葉っぱもあれば、虫に食われてギザギザになっている葉っぱもある。
ウィンドウの画像と見比べては、「あ、これは違う」「こっちも違うな」と、一つ一つ確認していく。
地味だ。なんて地味な作業なんだ!
『コトリ、どうした?』
私がうんうん唸っていると、コロが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「うーん、この葉っぱを探してるんだけど、なかなか見つからなくて」
私は、ウィンドウの画像をコロに見せるようにしながら、頭の中でナイト・グロウのイメージを強く思い描く。もちろん、コロにはウィンドウは見えていないけど、私の【もふもふテイマー&翻訳】の能力なら、ぼんやりとしたイメージくらいは伝わるかもしれない。
『ふむふむ。銀色で、ギザギザ……』
コロは、何かを理解したように頷くと、くんくんと地面の匂いを嗅ぎ始めた。
でも、お手本となる本物の匂いがないせいか、コロも首を傾げている。
(だめかー。やっぱり、最初の一本は、私が自力で見つけるしかないか!)
気を取り直して、再び地面とのにらめっこを再開する。
前世での、書類の山から目的の一枚を探し出す作業を思い出す。あの頃鍛えた集中力が、今ここで役に立つとは……人生、何が幸いするか分からんもんだな!
そして、10分ほど経っただろうか。
大きな木の根元、苔むした岩陰に、ひっそりと生えている一株の植物が、私の目に留まる。
他の植物とは明らかに違う、独特の銀色の輝き。
ノコギリのように細かく、特徴的なギザギザの形をした葉。
「……あった!」
思わず、声が出る。
ウィンドウの3Dモデルと、寸分違わぬ姿。
これだ! 間違いない!
(根っこからってことだったな……)
私は、四次元バッグから園芸用スコップを取り出し、宝物を掘り当てる考古学者みたいに、慎重に、丁寧に、そのナイト・グロウを根っこから掘り起こした。
土を優しく払い、その銀色の葉を手に取る。
「コロ、これだよ! この匂い、覚えて!」
私は、掘り出したばかりのナイト・グロウを、コロの鼻先にそっと近づける。
土の匂いと、植物の青々しい匂い。そして、ナイト・グロウだけが持つ、わずかに甘く、清涼感のある独特の香り。
コロは、くんくん、と数回匂いを嗅ぐと、全てを理解したように、ぱっと顔を上げた。
そして、自信満々に一声鳴いた。
『わかった! この匂い、知ってる!』
「本当!?」
『うん! 森の奥! いっぱい匂いする!』
なんと!
我が家の相棒、優秀すぎる!
お手本さえあれば、あとはコロの独壇場だ!
「よし、コロ! 案内して!」
『任せて! こっち!』
コロは、嬉そうに尻尾を振ると、白い弾丸のように森の奥へと駆け出していく。
「わ、ちょっと待ってよ、コロ!」
私も慌ててその後を追いかけるが、10歳の子供の足では、コロのスピードには到底追いつけない。
少し進んだ先で、コロはぴたりと足を止め、不思議そうにこちらを振り返った。そして、私が追いつくのを待つと、今度は私の歩調に合わせてゆっくりと歩き始めた。時々、ちゃんとついてきているか確認するように、ちらちらと私を振り返りながら。
(……うっ、賢い! 気遣いまでできるなんて! うちの子、完璧すぎる!)
そんな頼もしいナビゲーターの先導で、私たちは森の奥へと進んでいく。
コロの嗅覚ナビゲーションは、最新のカーナビよりも正確だった。
そこからは、一度も迷うことなく、最短ルートで、ナイト・グロウの群生地へと私たちを導いてくれる。
15分ほど歩いただろうか。
木々の隙間から、少しだけ開けた場所に出た。
そこには、陽の光を浴びて、銀色にキラキラと輝く葉っぱたちが一面に生い茂っていた。
くるくると回転させながら、葉の形、茎の色、根元の特徴まで、じっくりと観察する。
うん、これなら見間違えることはないだろう。
「よし、覚えた! これと同じ葉っぱを探すんだ!」
私は、地面に視線を落とし、神経を集中させる。
銀色がかった、ギザギザの葉っぱ……。
銀色がかった、ギザギザの葉っぱ……。
……ない。
いや、ある。ありすぎる!
(うわ、似たような葉っぱ、めちゃくちゃいっぱいあるじゃん!)
森の地面は、多種多様な植物で覆われている。
朝露に濡れて銀色っぽく光る葉っぱもあれば、虫に食われてギザギザになっている葉っぱもある。
ウィンドウの画像と見比べては、「あ、これは違う」「こっちも違うな」と、一つ一つ確認していく。
地味だ。なんて地味な作業なんだ!
『コトリ、どうした?』
私がうんうん唸っていると、コロが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「うーん、この葉っぱを探してるんだけど、なかなか見つからなくて」
私は、ウィンドウの画像をコロに見せるようにしながら、頭の中でナイト・グロウのイメージを強く思い描く。もちろん、コロにはウィンドウは見えていないけど、私の【もふもふテイマー&翻訳】の能力なら、ぼんやりとしたイメージくらいは伝わるかもしれない。
『ふむふむ。銀色で、ギザギザ……』
コロは、何かを理解したように頷くと、くんくんと地面の匂いを嗅ぎ始めた。
でも、お手本となる本物の匂いがないせいか、コロも首を傾げている。
(だめかー。やっぱり、最初の一本は、私が自力で見つけるしかないか!)
気を取り直して、再び地面とのにらめっこを再開する。
前世での、書類の山から目的の一枚を探し出す作業を思い出す。あの頃鍛えた集中力が、今ここで役に立つとは……人生、何が幸いするか分からんもんだな!
そして、10分ほど経っただろうか。
大きな木の根元、苔むした岩陰に、ひっそりと生えている一株の植物が、私の目に留まる。
他の植物とは明らかに違う、独特の銀色の輝き。
ノコギリのように細かく、特徴的なギザギザの形をした葉。
「……あった!」
思わず、声が出る。
ウィンドウの3Dモデルと、寸分違わぬ姿。
これだ! 間違いない!
(根っこからってことだったな……)
私は、四次元バッグから園芸用スコップを取り出し、宝物を掘り当てる考古学者みたいに、慎重に、丁寧に、そのナイト・グロウを根っこから掘り起こした。
土を優しく払い、その銀色の葉を手に取る。
「コロ、これだよ! この匂い、覚えて!」
私は、掘り出したばかりのナイト・グロウを、コロの鼻先にそっと近づける。
土の匂いと、植物の青々しい匂い。そして、ナイト・グロウだけが持つ、わずかに甘く、清涼感のある独特の香り。
コロは、くんくん、と数回匂いを嗅ぐと、全てを理解したように、ぱっと顔を上げた。
そして、自信満々に一声鳴いた。
『わかった! この匂い、知ってる!』
「本当!?」
『うん! 森の奥! いっぱい匂いする!』
なんと!
我が家の相棒、優秀すぎる!
お手本さえあれば、あとはコロの独壇場だ!
「よし、コロ! 案内して!」
『任せて! こっち!』
コロは、嬉そうに尻尾を振ると、白い弾丸のように森の奥へと駆け出していく。
「わ、ちょっと待ってよ、コロ!」
私も慌ててその後を追いかけるが、10歳の子供の足では、コロのスピードには到底追いつけない。
少し進んだ先で、コロはぴたりと足を止め、不思議そうにこちらを振り返った。そして、私が追いつくのを待つと、今度は私の歩調に合わせてゆっくりと歩き始めた。時々、ちゃんとついてきているか確認するように、ちらちらと私を振り返りながら。
(……うっ、賢い! 気遣いまでできるなんて! うちの子、完璧すぎる!)
そんな頼もしいナビゲーターの先導で、私たちは森の奥へと進んでいく。
コロの嗅覚ナビゲーションは、最新のカーナビよりも正確だった。
そこからは、一度も迷うことなく、最短ルートで、ナイト・グロウの群生地へと私たちを導いてくれる。
15分ほど歩いただろうか。
木々の隙間から、少しだけ開けた場所に出た。
そこには、陽の光を浴びて、銀色にキラキラと輝く葉っぱたちが一面に生い茂っていた。
26
あなたにおすすめの小説
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari@七柚カリン
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる