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第一章 森の生活と孤児院改革:アップデートと旅立ちの決意
第79話 旅立ちの朝。院長からの餞別は、まさかの『金貨』でした
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そして、出発の日の朝。
孤児院の玄関先は、ちょっとしたお祭り騒ぎになっていた。
「コトリ! これ、持ってけよ!」
レオとルークが、私の四次元バッグに、無理やり何かを詰め込もうとしている。
中身は、彼らが大事にしている、どんぐりと綺麗な石ころ。
うん、気持ちは嬉しいけど、たぶん使わないかな! でも、ありがとう!
「コトリ、気をつけてね」
アンナが、まるでお母さんみたいに、私の心配をしてくれる。
そして、エミリー。
彼女は、何も言わずに、私のローブの裾をまたきゅっと掴んでいた。
でも、その顔にもう涙はない。
ただ、キラキラした瞳で私をじっと見つめている。
その瞳が「おかし、忘れないでね」と、雄弁に語っていた。
「大丈夫だよ、エミリー。約束は、絶対に守るから」
私がその頭を優しく撫ると、彼女は、こくりと頷いて、はにかむように微笑んだ。
そんな、子供たちの輪から少し離れた場所で、マーサ院長が、腕を組んで佇んでいた。
相変わらずの、仏頂面。
でも、その手には、小さな布の包みが握られている。
「……コトリ」
呼ばれて、私は彼女の前に立つ。
「……これ、持っていきな」
ぶっきらぼうに、その包みを私に突き出す。
「これは……?」
「あんたが昨日稼いだ金と、あとは……まあ、なんだ。餞別だよ。どうせすぐに無一文になって、泣きついてくるんだろうからね」
包みを開けると、中には、私たちがギルドで稼いだ銀貨と銅貨に加えて、さらに数枚の銀貨と、一枚だけ、金色の輝きを放つ硬貨が入っていた。
金貨……!
初めて見た! これ一枚で、銀貨10枚分、つまり10万円分の価値がある。
「マーサさん、こんな大金……!」
「うるさいね! これは、あんたにやるんじゃない! 貸してやるだけだよ! 将来、あんたの店が儲かったら、10倍にして返しな!」
マーサ院長は、そう言って、ぷいっと顔をそむけてしまう。
その耳が、少しだけ赤くなっているのを、私は見逃さない。
(……もう、本当に素直じゃないんだから! このツンデレおばあちゃんめ!)
この金貨一枚が、この孤児院にとってどれだけ貴重なものか。
それを、私の「ままごと遊び」のために、ぽんと貸してくれるなんて。
胸がじんと熱くなる。
「……はい! 必ず100倍にしてお返しします!」
私がそう言って、深々と頭を下げると、マーサ院長は、「ふん」と鼻を鳴らしただけだった。
こうして、私は、たくさんの想いと、少しばかりの軍資金を手に、慣れ親しんだ(?)孤児院の扉を開ける。
朝日が差し込む、ハルモニアの街並み。
これから、この街で私の新しい物語が始まるのだ。
私は、見送ってくれるみんなに向かって、元気に声を上げる。
「それじゃ、みんな。行ってきます! またすぐに顔出しに戻って来るからね!」
続けてリックに声をかける。
「じゃリック、準備が出来たら、お願いしたい仕事の相談しに来るからよろしくね!」
「……おう。わかった。いつでも手伝えるように、こっちも準備しといてやるからな」。
私の波乱万丈で、でも、きっと、とても楽しい異世界ビジネスライフが、今、幕を開けた。
【第一章 森の生活と孤児院改革・完】
孤児院の玄関先は、ちょっとしたお祭り騒ぎになっていた。
「コトリ! これ、持ってけよ!」
レオとルークが、私の四次元バッグに、無理やり何かを詰め込もうとしている。
中身は、彼らが大事にしている、どんぐりと綺麗な石ころ。
うん、気持ちは嬉しいけど、たぶん使わないかな! でも、ありがとう!
「コトリ、気をつけてね」
アンナが、まるでお母さんみたいに、私の心配をしてくれる。
そして、エミリー。
彼女は、何も言わずに、私のローブの裾をまたきゅっと掴んでいた。
でも、その顔にもう涙はない。
ただ、キラキラした瞳で私をじっと見つめている。
その瞳が「おかし、忘れないでね」と、雄弁に語っていた。
「大丈夫だよ、エミリー。約束は、絶対に守るから」
私がその頭を優しく撫ると、彼女は、こくりと頷いて、はにかむように微笑んだ。
そんな、子供たちの輪から少し離れた場所で、マーサ院長が、腕を組んで佇んでいた。
相変わらずの、仏頂面。
でも、その手には、小さな布の包みが握られている。
「……コトリ」
呼ばれて、私は彼女の前に立つ。
「……これ、持っていきな」
ぶっきらぼうに、その包みを私に突き出す。
「これは……?」
「あんたが昨日稼いだ金と、あとは……まあ、なんだ。餞別だよ。どうせすぐに無一文になって、泣きついてくるんだろうからね」
包みを開けると、中には、私たちがギルドで稼いだ銀貨と銅貨に加えて、さらに数枚の銀貨と、一枚だけ、金色の輝きを放つ硬貨が入っていた。
金貨……!
初めて見た! これ一枚で、銀貨10枚分、つまり10万円分の価値がある。
「マーサさん、こんな大金……!」
「うるさいね! これは、あんたにやるんじゃない! 貸してやるだけだよ! 将来、あんたの店が儲かったら、10倍にして返しな!」
マーサ院長は、そう言って、ぷいっと顔をそむけてしまう。
その耳が、少しだけ赤くなっているのを、私は見逃さない。
(……もう、本当に素直じゃないんだから! このツンデレおばあちゃんめ!)
この金貨一枚が、この孤児院にとってどれだけ貴重なものか。
それを、私の「ままごと遊び」のために、ぽんと貸してくれるなんて。
胸がじんと熱くなる。
「……はい! 必ず100倍にしてお返しします!」
私がそう言って、深々と頭を下げると、マーサ院長は、「ふん」と鼻を鳴らしただけだった。
こうして、私は、たくさんの想いと、少しばかりの軍資金を手に、慣れ親しんだ(?)孤児院の扉を開ける。
朝日が差し込む、ハルモニアの街並み。
これから、この街で私の新しい物語が始まるのだ。
私は、見送ってくれるみんなに向かって、元気に声を上げる。
「それじゃ、みんな。行ってきます! またすぐに顔出しに戻って来るからね!」
続けてリックに声をかける。
「じゃリック、準備が出来たら、お願いしたい仕事の相談しに来るからよろしくね!」
「……おう。わかった。いつでも手伝えるように、こっちも準備しといてやるからな」。
私の波乱万丈で、でも、きっと、とても楽しい異世界ビジネスライフが、今、幕を開けた。
【第一章 森の生活と孤児院改革・完】
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