神様のミスで死んだので、神獣もふもふと異世界インターネットで快適スローライフ始めます ~最強生活チートと1000万ポイントでポチりまくり!~

幸せのオムライス

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第二章 ヤマネコ商会、爆誕!:新たな拠点探し

第87話 交渉成立! まとめて払えば安くなるのは商売の基本です

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 私は、子供らしさを最大限に活用し、少しだけ背伸びした、健気な少女を演じる。

「もし、よろしければ……例えば、一週間まとめてお部屋をお借りする場合、ほんの少しだけ、お勉強していただくことは、できませんでしょうか……?」

 上目遣い、首をこてん、そして両手を前でぎゅっと握る、あざとさのフルコンボ!
 どうだ! これが、前世で培った、おじさんキラーの交渉術よ!
 女将さんは、私のその姿を見て、きょとん、と目を丸くした後、たまらない、といった感じで、ふふふ、と笑い出した。

「まあ! まあまあ! なんてしっかりしたお嬢ちゃんでしょう! 商売を始めるだなんて、感心だわ!」

 彼女は、ひとしきり笑った後、優しく私の頭を撫でてくれた。

「分かったわ。そんなに頑張る子の応援をしないわけにはいかないわね。それじゃあ、特別に、一週間で銀貨2枚と大銅貨5枚でどうかしら? 5泊分のお値段で、2泊分はサービスしてあげる」

(やったー! 交渉成立! しかも、想定以上の割引率!)

 一泊あたり約357リント。
『石壁の宿』よりも安くなった!
 しかも、朝食付きで、コロも同室!
 これ以上の好条件は、望むべくもない!

「本当ですか!? ありがとうございます!」

「いいのよ。その代わり、商売がうまくいったら、私にも一番に教えてちょうだいね? あなたの成功話を聞くのを、楽しみにしているわ」

「はい! 良い報告ができるように頑張ります!」

 こうして、私は、銀貨2枚と大銅貨5枚 (2,500リント)を前払いし、無事に、一週間の安住の地を手に入れたのだった。

「それじゃあ、お部屋にご案内しますね。こちらへどうぞ」

「はい!」

(よし、完璧な拠点確保だわ! 事前調査で第二候補に挙げていた『石壁の宿』も、もう見に行く必要はないわね。この女将さんの人柄と、この宿の環境、そしてこの破格の割引条件。これ以上のディールは望めない。ここで即決してこそ、一流のビジネスパーソンよ!)

 心の中で、私は自分の的確な判断力に自画自賛の嵐を送る。
 そう、時には「これ以上を探さない」という決断力も、ビジネスにおいては重要なのだ。

(……なーんてね! 本当は、これ以上歩き回るのが面倒くさくなっただけだけど! ふかふかのベッドが、もう私を呼んでいるんだもの!)

 うんうん、これも立派な「機会損失の回避」という経営判断の一つ。確かに面倒は回避できるけど、決してサボりじゃない。断じて違う。たぶん。

(それに、ほら、コロももう歩き疲れてるみたいだし? ね? そうだよね、コロ?)

 私が念話で同意を求めると、足元のコロは『え? 全然疲れてないよ! もっと探検したい!』と、元気いっぱいに尻尾を振っている。

(……空気を読みなさい、我が相棒よ!)

 まあいい。とにかく、これ以上歩き回るのは、従業員 (コロ)の福利厚生にも反する。うん、そういうことにしておこう!

 ◇

 案内された二階の部屋は、私の期待を裏切らない、素晴らしい部屋だった。
 部屋の隅々まで掃除が行き届いていて、チリ一つ落ちていない。
 ベッドのシーツは、糊付けされたみたいにパリッとしていて、太陽の匂いがする。
 窓からは、メインストリートの賑やかな景色が見下ろせた。

 私は、部屋の鍵を受け取ると、我慢できずに、そのふかふかのベッドに、ばふっとダイブした。
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