92 / 132
第二章 ヤマネコ商会、爆誕!:新たな拠点探し
第92話 露店の場所代が高すぎる! 中央広場の一等地に驚愕
しおりを挟む
(……いやいやいや、ダメダメダメ!)
悪魔の囁きが聞こえた気がして、私はぶんぶんと首を横に振る。
ポイントからリントへの換金には、あの忌々しい手数料10%がかかるのだ。
前世で、コンビニATMの時間外手数料にすら「もったいない!」と身悶えしていたこの私が、けしからん税率(?)をホイホイ払ってたまるものですか!
(それに、いきなり店舗を構えて、もし商品が全く売れなかったら? 固定費(家賃)だけが、毎月私の資産を食いつぶしていくことになる。それは、悪夢だわ……)
そう、ビジネスは、スモールスタートが基本。
まずは初期投資を最小限に抑え、リスクの少ない『露店』で、市場の反応を見るべきだ。
(うん、決してビビってるわけじゃない。これは、クレバーで、ロジカルで、極めて高度な経営判断なのだ! 断じて、家賃20万に怖気付いたとか、そういう話じゃないんだからね!)
そう自分に強く、つよーく言い聞かせ、私は露店経営に舵を切ることにした。
……のだが。
私の脳裏に、あの忌々しい数字が再び蘇る。
露店の場所代、中央広場前の一等地、一日銀貨1枚(1,000リント)。日本円で約1万円。
(……うっ。露店だって、一番いい場所はめちゃくちゃ高いんだった……)
安い一般区画でこぢんまり始めるか?
いや、今日のフィールドワークで見たじゃないか。同じ広場でも、端っこの方や、ちょっと奥まった場所では、私のキラキラした『妖精の宝石ジャム』の魅力は伝わらない。埋もれてしまうわ。
私の脳内で、天使と悪魔が再び激しい会議を始める。
天使「待ちなさい、コトリ。まずは安い一般区画で実績を積んでから、ステップアップするのが堅実よ。大銅貨3枚ならリスクも少ないわ」
悪魔「うるさい! ターゲットは富裕層なんだろ!? だったら、奴らが集まる一等地に殴り込みをかけるのが最短ルートだ! 初期投資をケチる奴は、一生三流のままだぞ! そもそも、端っこで売ってて誰が気づくんだ!」
(ぐぬぬ……悪魔の言うこと、いちいちもっともだわ……!)
そう、ここで日和ってはいけないのだ。
場所代が高いということは、それだけ「価値がある場所」だと、市場が判断している証拠。
私のターゲットは、富裕層。彼らが集まる場所に店を出さなければ、意味がない。
一般区画でその他大勢に埋もれるわけにはいかないのよ!
初期投資は、ケチってはいけない。リターンを最大化するための、必要経費なのだ!
(よし、決めた! やるなら、とことんやってやる!)
腹を括った。
店舗は諦める。でも、露店の場所だけは、最高の場所を選ぶ!
一日銀貨1枚の場所代なんて、私のジャムが10個か20個売れれば、すぐに元が取れるはず! たぶん! きっと!
(ふふふ……燃えてきたじゃないの!)
私は、ウィンドウを閉じると、椅子に深くもたれかかり、天井を見上げる。
手続き、場所、ターゲット。
全てのピースが、揃った。
(よし、明日の午前中は、商業ギルド行きね。手続きは、早めに済ませるのがビジネスの鉄則よ!)
全ての調査を終え、私は椅子に深くもたれかかり、天井を見上げる。
手続き、場所、ターゲット。
全てのピースが、揃った。
あとは、それらをどう組み合わせて、最高の戦略を練り上げるか。
今日のフィールドワークで見た、あの光景を思い出す。
中央広場を行き交っていた、あの奥様方。
彼女たちの服装やアクセサリーから察するに、可処分所得はかなり高いはず。
そして、子供や友人との会話を楽しんでいた。
つまり、彼女たちが求めているのは、単なる『甘いもの』じゃない。『話題性』や『特別感』、そして『共有できる楽しい体験』なのよ!
私の『妖精の宝石ジャム』は、その全てを満たしている。
この世界では誰も見たことがない『珍しい』商品。
ルビーみたいにキラキラしてて『見栄え』も最高。
そして何より、森苺と砂糖とレモン汁っていう、比較的安価な材料で作れるから、原価は低い!
(これは、安く大量に売るんじゃなくて、付加価値をつけて高く売るべきだわ。ターゲットは、中央広場に集う、裕福な女性たちとその家族!)
悪魔の囁きが聞こえた気がして、私はぶんぶんと首を横に振る。
ポイントからリントへの換金には、あの忌々しい手数料10%がかかるのだ。
前世で、コンビニATMの時間外手数料にすら「もったいない!」と身悶えしていたこの私が、けしからん税率(?)をホイホイ払ってたまるものですか!
(それに、いきなり店舗を構えて、もし商品が全く売れなかったら? 固定費(家賃)だけが、毎月私の資産を食いつぶしていくことになる。それは、悪夢だわ……)
そう、ビジネスは、スモールスタートが基本。
まずは初期投資を最小限に抑え、リスクの少ない『露店』で、市場の反応を見るべきだ。
(うん、決してビビってるわけじゃない。これは、クレバーで、ロジカルで、極めて高度な経営判断なのだ! 断じて、家賃20万に怖気付いたとか、そういう話じゃないんだからね!)
そう自分に強く、つよーく言い聞かせ、私は露店経営に舵を切ることにした。
……のだが。
私の脳裏に、あの忌々しい数字が再び蘇る。
露店の場所代、中央広場前の一等地、一日銀貨1枚(1,000リント)。日本円で約1万円。
(……うっ。露店だって、一番いい場所はめちゃくちゃ高いんだった……)
安い一般区画でこぢんまり始めるか?
いや、今日のフィールドワークで見たじゃないか。同じ広場でも、端っこの方や、ちょっと奥まった場所では、私のキラキラした『妖精の宝石ジャム』の魅力は伝わらない。埋もれてしまうわ。
私の脳内で、天使と悪魔が再び激しい会議を始める。
天使「待ちなさい、コトリ。まずは安い一般区画で実績を積んでから、ステップアップするのが堅実よ。大銅貨3枚ならリスクも少ないわ」
悪魔「うるさい! ターゲットは富裕層なんだろ!? だったら、奴らが集まる一等地に殴り込みをかけるのが最短ルートだ! 初期投資をケチる奴は、一生三流のままだぞ! そもそも、端っこで売ってて誰が気づくんだ!」
(ぐぬぬ……悪魔の言うこと、いちいちもっともだわ……!)
そう、ここで日和ってはいけないのだ。
場所代が高いということは、それだけ「価値がある場所」だと、市場が判断している証拠。
私のターゲットは、富裕層。彼らが集まる場所に店を出さなければ、意味がない。
一般区画でその他大勢に埋もれるわけにはいかないのよ!
初期投資は、ケチってはいけない。リターンを最大化するための、必要経費なのだ!
(よし、決めた! やるなら、とことんやってやる!)
腹を括った。
店舗は諦める。でも、露店の場所だけは、最高の場所を選ぶ!
一日銀貨1枚の場所代なんて、私のジャムが10個か20個売れれば、すぐに元が取れるはず! たぶん! きっと!
(ふふふ……燃えてきたじゃないの!)
私は、ウィンドウを閉じると、椅子に深くもたれかかり、天井を見上げる。
手続き、場所、ターゲット。
全てのピースが、揃った。
(よし、明日の午前中は、商業ギルド行きね。手続きは、早めに済ませるのがビジネスの鉄則よ!)
全ての調査を終え、私は椅子に深くもたれかかり、天井を見上げる。
手続き、場所、ターゲット。
全てのピースが、揃った。
あとは、それらをどう組み合わせて、最高の戦略を練り上げるか。
今日のフィールドワークで見た、あの光景を思い出す。
中央広場を行き交っていた、あの奥様方。
彼女たちの服装やアクセサリーから察するに、可処分所得はかなり高いはず。
そして、子供や友人との会話を楽しんでいた。
つまり、彼女たちが求めているのは、単なる『甘いもの』じゃない。『話題性』や『特別感』、そして『共有できる楽しい体験』なのよ!
私の『妖精の宝石ジャム』は、その全てを満たしている。
この世界では誰も見たことがない『珍しい』商品。
ルビーみたいにキラキラしてて『見栄え』も最高。
そして何より、森苺と砂糖とレモン汁っていう、比較的安価な材料で作れるから、原価は低い!
(これは、安く大量に売るんじゃなくて、付加価値をつけて高く売るべきだわ。ターゲットは、中央広場に集う、裕福な女性たちとその家族!)
165
あなたにおすすめの小説
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
葉泪秋
ファンタジー
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】
かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。
名前も年齢も住んでた町も覚えてません。
ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。
プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。
小説家になろう様にも公開してます。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる