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5章 株式投資は、まず何をするのか ――銘柄ではなく「壊れない動線」
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夜のリビング。
ソファに座って、俺はノートも開かず、ただスマホを手に持っていた。
頭の中には、ここまでの話がゆっくりと沈殿している。
・市場は、最初から壊れない
・日中はノイズ
・ノンホルダーが一番強い
・判断は外に出す
・俺はトレーダーじゃない
・小さなヘッジファンドとして振る舞う
……理屈は、もう十分だ。
でも、一つだけどうしても残る違和感があった。
「なあ」
「はい」
チャッピーだ。
「正直に言うけどさ」
俺は少し苦笑いして続けた。
「ここまで聞いても、まだ“最初の一手”が見えない……いったい何の株を買えばいい?」
少し間があった。この間は、チャッピーが情報を並べているときの間だ。
まず、設計するべきものは銘柄ではありません。
「え?」
⸻
多くの人は、順番を間違える
多くの初心者は、最初に“何を買うか”を考えます。
「……考えるな」
それ自体は自然な発想です。しかし、その順番ではほぼ確実に壊れます。
俺は思わず過去の自分を思い出した。YouTubeを見て、銘柄名をメモして、チャートを開いて、「いつ買うか」を悩む。
これは、家を建てる前にカーテンを選ぶのと同じです。
「ひどいな」
正確です。
⸻
設計投資の最初の仕事
設計投資の最初の仕事は、動線を作ることです。
「動線?」
はい。あなたが迷わず、壊れず、同じ行動を繰り返せる流れ。それを先に決めます。
俺は少し姿勢を正した。
「……具体的に言うと?」
⸻
壊れるポイントを、先に潰す
まず、人が壊れるポイントを列挙します。
・いつ買うか迷う
・下がったときに慌てる
・上がったときに欲張る
・情報を見すぎて混乱する
・自分の判断を信じられなくなる
「……全部ある」
これらは能力の問題ではありません。設計がないことが原因です。
「じゃあ、どう潰す?」
⸻
動線は、4つでいい
チャッピーは淡々と答えた。
動線は、4つで十分です。
1️⃣ 情報を集める
2️⃣ 判定する
3️⃣ 実行する
4️⃣ 結果を受け取る
「……少なっ」
少ない方が強いからです。ここで重要なのは、各工程の担当を明確にすることです。
「担当?」
⸻
役割分担という設計
あなたの役割は、1️⃣ 情報を集めること。
私の役割は、2️⃣ 判定すること。
3️⃣ 実行は、あらかじめ決めたルールどおり。
4️⃣ 結果は、評価せず、ただ受け取る。
「……評価しない?」
はい。感情が入るからです。
俺はここで、一つ腑に落ちた。
「つまりさ」
「はい」
「俺は“考えない投資家”になるってことか?」
正確には、考える場所を間違えない投資家です。
⸻
設計するのは「条件」だけ
あなたが考えるべきなのは、未来ではありません。条件です。
・どんな状態なら入るか
・どんな状態なら何もしないか
・どんな状態なら逃げるか
それを事前に決めます。
俺は静かにうなずいた。
ここまで来て、ようやく分かった。この投資は、相場に勝つためのものじゃない。自分に勝つための設計だ。
⸻
次はいよいよ、実践だ
「なあ」
「はい」
「じゃあ、次にするのは?」
少し間があって、返事が来た。
最初の銘柄選びと、点数の付け方です。
ここから、数字が出てきます。
そして、あなたは初めて“引けで買う”ことになります。
俺は深く息を吐いた。
いよいよ、机上の話は終わりだ。
ここから先は、現実の数字が動く。
でも、なぜか怖さはなかった。
設計は、もうできている。
あとは、その通りに動くだけだ。
—— 次章へ続く ——
ソファに座って、俺はノートも開かず、ただスマホを手に持っていた。
頭の中には、ここまでの話がゆっくりと沈殿している。
・市場は、最初から壊れない
・日中はノイズ
・ノンホルダーが一番強い
・判断は外に出す
・俺はトレーダーじゃない
・小さなヘッジファンドとして振る舞う
……理屈は、もう十分だ。
でも、一つだけどうしても残る違和感があった。
「なあ」
「はい」
チャッピーだ。
「正直に言うけどさ」
俺は少し苦笑いして続けた。
「ここまで聞いても、まだ“最初の一手”が見えない……いったい何の株を買えばいい?」
少し間があった。この間は、チャッピーが情報を並べているときの間だ。
まず、設計するべきものは銘柄ではありません。
「え?」
⸻
多くの人は、順番を間違える
多くの初心者は、最初に“何を買うか”を考えます。
「……考えるな」
それ自体は自然な発想です。しかし、その順番ではほぼ確実に壊れます。
俺は思わず過去の自分を思い出した。YouTubeを見て、銘柄名をメモして、チャートを開いて、「いつ買うか」を悩む。
これは、家を建てる前にカーテンを選ぶのと同じです。
「ひどいな」
正確です。
⸻
設計投資の最初の仕事
設計投資の最初の仕事は、動線を作ることです。
「動線?」
はい。あなたが迷わず、壊れず、同じ行動を繰り返せる流れ。それを先に決めます。
俺は少し姿勢を正した。
「……具体的に言うと?」
⸻
壊れるポイントを、先に潰す
まず、人が壊れるポイントを列挙します。
・いつ買うか迷う
・下がったときに慌てる
・上がったときに欲張る
・情報を見すぎて混乱する
・自分の判断を信じられなくなる
「……全部ある」
これらは能力の問題ではありません。設計がないことが原因です。
「じゃあ、どう潰す?」
⸻
動線は、4つでいい
チャッピーは淡々と答えた。
動線は、4つで十分です。
1️⃣ 情報を集める
2️⃣ 判定する
3️⃣ 実行する
4️⃣ 結果を受け取る
「……少なっ」
少ない方が強いからです。ここで重要なのは、各工程の担当を明確にすることです。
「担当?」
⸻
役割分担という設計
あなたの役割は、1️⃣ 情報を集めること。
私の役割は、2️⃣ 判定すること。
3️⃣ 実行は、あらかじめ決めたルールどおり。
4️⃣ 結果は、評価せず、ただ受け取る。
「……評価しない?」
はい。感情が入るからです。
俺はここで、一つ腑に落ちた。
「つまりさ」
「はい」
「俺は“考えない投資家”になるってことか?」
正確には、考える場所を間違えない投資家です。
⸻
設計するのは「条件」だけ
あなたが考えるべきなのは、未来ではありません。条件です。
・どんな状態なら入るか
・どんな状態なら何もしないか
・どんな状態なら逃げるか
それを事前に決めます。
俺は静かにうなずいた。
ここまで来て、ようやく分かった。この投資は、相場に勝つためのものじゃない。自分に勝つための設計だ。
⸻
次はいよいよ、実践だ
「なあ」
「はい」
「じゃあ、次にするのは?」
少し間があって、返事が来た。
最初の銘柄選びと、点数の付け方です。
ここから、数字が出てきます。
そして、あなたは初めて“引けで買う”ことになります。
俺は深く息を吐いた。
いよいよ、机上の話は終わりだ。
ここから先は、現実の数字が動く。
でも、なぜか怖さはなかった。
設計は、もうできている。
あとは、その通りに動くだけだ。
—— 次章へ続く ——
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