35 / 37
4章
明暗の朝を知る
しおりを挟む
「ねぇ。お前はどうしたい?」
「どうしたいって、何が?」
「いや、影琉の将来のことだよ。」
「んー、僕は特に決まってないかな。」
「そうか...」
「早瀬は、どうしたいの?」
「俺はなぁ、映画監督になりたいかな。」
「凄いな、、」
「日本は、映画のリアリティと白熱した感じが足りないと思うんだよ。海外映画とかと比べると安っぽいような気がする。だから、俺がリアルですっげぇ映画を撮って日本を変えるんだよ。それが俺の目標。」
「凄いな、だってまだ高二になったばかりだよ?とりあえず、大学とか入ろうかな。」
「影琉?影琉?起きて。」
「影琉!」
あれ。俺は夢の中だったのか?さっき、水槽が割れてマグマで死んだはず。なんか頭痛いな。
目を開けた。
目の前には佳奈。早見はその隣にいた。ここは安全な場所で、周りには何も...
いや、線路?あと、トロッコがある。
ん?足側にはエレベーター?これはさっきのとは違うやつだ。
あんな危機的な状況で俺を助けられるはずがない。
「どうやってここまで運んだんだ?」
「えっと、すごく説明するの難しいんだけど、、」
「マグマの水槽があった所に扉があったでしょ?あそこの扉を開けると部屋があってそこはたまたまマグマが入ってこない空間だったの。でもそこまで行くのに気絶してる影琉を運ぶのに、ロープで巻き付けて科葉ちゃんがエレベーターの手すりに括りつけて上に行ったの。」
扉の部屋に入れば助かる。でも俺が気絶したせいで、エレベーターでロープで繋がった俺を運んだということか。
「でも、ずっと引っ張られると危ないから、ギリギリのところでロープを切ってエレベーター前まで運んで、帰ってきたエレベーターで3人乗ってここまで来たんだよ。」
「申し訳ない。足引っ張ってしまって。」
「ううん。いいの。それよりさ、このトロッコって大坂の洞窟の近くまで続いてるんだよね?てことは、これを乗れば…」
「確かにそうだな。これに乗るしか無さそうだ。これでここを出れる。」
このトロッコは途中でトロッコでしか行けないような道が奥に見えた。トロッコと言っても結構大きくて俺たちの残り僅かな荷物が入る感じだった。
今の時刻は、朝の8:00?ここで結構寝ていたということか。ここに入って3日目。緊張感に圧倒され時間が長いように感じた。これで、とりあえず。ここを出れる。
このトロッコだって、安全だろう。
だって、早瀬は俺らを絶望させてからあいつの手で殺しにくるのだから。
俺らは乗った。レバーを引き走らせた。緩やかに走るトロッコ、寝たり、水分や食べ物を食べたりして進む。思ったより長かった。
やっぱり、ここは安全でたまに揺れるぐらいでなんともなかった。それと、変な古代文字のような趣味なのか本物なのか分からないものもあった。でも、ここを抜けたのはなんも目標でもない。通過点に過ぎない。本当にここで終わらせる。
2日後。
トロッコが止まった。
どうやら着いたようだ。
モニター室も見つけ少し漁ったがほとんど撤去されていた。でも一つだけ、色々な名前が書かれているものがあった。
どれもうちの前の学校の生徒で花暮や河原の名前もあった。
ん?紙が何枚もあり、契約書のように1枚1枚違う人。そこに血のりのようなものが押されていた。こんなことはただ事じゃない。あいつは何をしていたんだ。確かにあいつは人脈が広く慕われていた。それとも、操られていた?騙していた?そんなとこか?よく分からない。あいつに会うまで分からない。
洞窟をぬけた。ここは…
身に覚えがある。
羅釜高校の裏山だ。
「どうしたいって、何が?」
「いや、影琉の将来のことだよ。」
「んー、僕は特に決まってないかな。」
「そうか...」
「早瀬は、どうしたいの?」
「俺はなぁ、映画監督になりたいかな。」
「凄いな、、」
「日本は、映画のリアリティと白熱した感じが足りないと思うんだよ。海外映画とかと比べると安っぽいような気がする。だから、俺がリアルですっげぇ映画を撮って日本を変えるんだよ。それが俺の目標。」
「凄いな、だってまだ高二になったばかりだよ?とりあえず、大学とか入ろうかな。」
「影琉?影琉?起きて。」
「影琉!」
あれ。俺は夢の中だったのか?さっき、水槽が割れてマグマで死んだはず。なんか頭痛いな。
目を開けた。
目の前には佳奈。早見はその隣にいた。ここは安全な場所で、周りには何も...
いや、線路?あと、トロッコがある。
ん?足側にはエレベーター?これはさっきのとは違うやつだ。
あんな危機的な状況で俺を助けられるはずがない。
「どうやってここまで運んだんだ?」
「えっと、すごく説明するの難しいんだけど、、」
「マグマの水槽があった所に扉があったでしょ?あそこの扉を開けると部屋があってそこはたまたまマグマが入ってこない空間だったの。でもそこまで行くのに気絶してる影琉を運ぶのに、ロープで巻き付けて科葉ちゃんがエレベーターの手すりに括りつけて上に行ったの。」
扉の部屋に入れば助かる。でも俺が気絶したせいで、エレベーターでロープで繋がった俺を運んだということか。
「でも、ずっと引っ張られると危ないから、ギリギリのところでロープを切ってエレベーター前まで運んで、帰ってきたエレベーターで3人乗ってここまで来たんだよ。」
「申し訳ない。足引っ張ってしまって。」
「ううん。いいの。それよりさ、このトロッコって大坂の洞窟の近くまで続いてるんだよね?てことは、これを乗れば…」
「確かにそうだな。これに乗るしか無さそうだ。これでここを出れる。」
このトロッコは途中でトロッコでしか行けないような道が奥に見えた。トロッコと言っても結構大きくて俺たちの残り僅かな荷物が入る感じだった。
今の時刻は、朝の8:00?ここで結構寝ていたということか。ここに入って3日目。緊張感に圧倒され時間が長いように感じた。これで、とりあえず。ここを出れる。
このトロッコだって、安全だろう。
だって、早瀬は俺らを絶望させてからあいつの手で殺しにくるのだから。
俺らは乗った。レバーを引き走らせた。緩やかに走るトロッコ、寝たり、水分や食べ物を食べたりして進む。思ったより長かった。
やっぱり、ここは安全でたまに揺れるぐらいでなんともなかった。それと、変な古代文字のような趣味なのか本物なのか分からないものもあった。でも、ここを抜けたのはなんも目標でもない。通過点に過ぎない。本当にここで終わらせる。
2日後。
トロッコが止まった。
どうやら着いたようだ。
モニター室も見つけ少し漁ったがほとんど撤去されていた。でも一つだけ、色々な名前が書かれているものがあった。
どれもうちの前の学校の生徒で花暮や河原の名前もあった。
ん?紙が何枚もあり、契約書のように1枚1枚違う人。そこに血のりのようなものが押されていた。こんなことはただ事じゃない。あいつは何をしていたんだ。確かにあいつは人脈が広く慕われていた。それとも、操られていた?騙していた?そんなとこか?よく分からない。あいつに会うまで分からない。
洞窟をぬけた。ここは…
身に覚えがある。
羅釜高校の裏山だ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる