婚約破棄された転生悪役令嬢は`七大天使´に選ばれた

東 るるる

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1章 婚約破棄という名の終わり、出会いという名の始まり

12-???ちょっと何いってるか理解に苦しむ

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私が目を醒まして三日後。
過保護な仲間たちを宥め、なんとか寝室から出てくる許可をもぎ取り、今はガブリエルと女子会をしている。


私はガブリエルを見てティーカップを持ったままの手を思わず硬直させた。
「え??また来たの??」
「そうなの!!あの雌狐め………!」
「それってつまり今もいるってこと?」
「そうみたい」
うっかり。クッキーを手に取りサクッと音を立てて食べながらそう言うガブリエルを、「はしたないよ」なんて昔のクセでたしなめてしまった。
雌狐、というのはどうやらリリスのことらしい。なかなか粋なあだ名だ。
それにしても、前回完膚なきまでに叩きのめされたのにまたやってきているのか。
今回の標的は誰だろうか。ミカエルかも知れないし、アズラーイールさんかも。はたまた、アスモデウスさんとか。
「ま、でも。私たちには関係無いよね」
「ね~」
なんて会話を交わした約30秒後。
「ラファエル!!ここにいたか………!」
やたらと焦燥したようなミカエルが荒々しくドアを開けた。
「どうしたの?」
「今応接間が修羅場と化している。もはやお前がいないと抑えられない、一緒に来てくれ」
「なにそれ、面白そう!ラファエル、行こ!」
………………フラグは安易に建てるべきではない。
久しぶりにそう思った。


応接間に来てみると、それはもう酷い有り様だった。
そして無言でリリスを追い詰めるアズラーイールさんとアリエルさん。
それを受けて「わたしの為に争わないで…!」とか漫画のヒロインぽい台詞を吐くリリス。今身に起こってる状況がわかってないの?この人。
あまり言いたくないけど………馬鹿ね………。
ゲームのヒロインリリスは学はなかったけど教養はあった。品もよく、人を立てるのが上手だった。まさにその姿こそ女性の在るべき姿だ、と昔の男性は言うだろう。
「………すみません、体調が優れないので帰ります」
身体を出口の方にくるりと向けさせれば、
「「!!ラファエル!」」
う、げぇ………。
自ら進んで足を踏み入れたくない…。生き地獄再び…。
アリエルさんが私の方に歩み寄って、いいえがおで一言。
「大丈夫だラファエル、ラファエルのことを悪く言う輩は無言で廃除する」
ん???
アリエルさん???どうしました??!
ちょ~~~~っと理解に苦しむんですが…。
あと怖いです、アリエルさん。
「僕の恩人を悪く言うようなら命はないけど…いいのか?罪人。
………ああ、そもそもお前は罪人だったな。
どうしてこの神聖なる場所にいる?
今までの行いを懺悔し更正して生きていくという訳でもなく、ただラファエルを糾弾しに来たのか?
馬鹿も程々にしろ。これだから頭が悪いクセに身の程をわきまえていないのは嫌いなんだ」
普通にこわい。もう帰りたい…。
アズラーイールさんはヤクザのような顔してリリスを命の危機に追いやっていたが、私を認識すると、
「!ラファエル!昨日貸した本って、もう読んだ?」
「あ、はい。半分までは読みました」
「そう?そこからの展開、すっごく面白いよ!」
私を見つめるアズラーイールさんの瞳はさながら飼い主になついた子犬のようである。
「え、えーと…穏便にいきません?
争いごとは好きじゃないんです」

そもそも、どうしてこうなったんだろう。
私が聞いた話だと、あのあと一度目の訪問後、陛下の温情で修道院行きじゃなかったのだろうか。
「………リリスさん。
あなた、修道院行きじゃないんですか?」
「ええ、そうよ!
でもあの場所のババアたち、わたしのこの髪を引っ張るのよ?!」
「………ミカエル、ちょっと来て」
ちょいちょい、と手招きをすると、私は小声でこう伝えた。
「………あの子には、もう少し自らが置かれた立場を理解する必要がある。
遣いを出して、ここまで連れてくるよう徴集して。できれば一番立場が上の方を連れてきて。
それまで、リリスをここに繋ぎ止めておくわ」
私が伝えると、ミカエルは頷いて、部屋を退出していった。
「ふう…では、腰かけて?リリスさん」
ふわふわなソファーに座るよう促す。
さて、どう繋ぎ止めようか。

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