事故から始まる物語

maruta

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お返し

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 夏休みももうすぐ終わりそうであっという間だったなと思いながら部活をしていた。お泊まりやデートがゆっくり出来る時間が増えて長期休みはいいなと思っていた。今日は午前で部活も終わり詩音と遊ぼうと話していた為、何処に行こうかと考えていた。

「どこで遊ぶ?」

「んー、どうしようか~」

「ねぇ詩音」

「何?」

「照先輩たちに何か買わない?私たち結構お世話になってるけど何もお返し出来てないなと思って」

「そうだね、何かお返ししたいね!」

 照先輩と飛鳥先輩には前々から助けてくれたりしていたため何かお礼がしたいと思っていたが、特に何もしていないなと思った。

「何がいいかな?」

「難しいね~」

「だよね~」

「もう先輩たちに聞いた方が良いかな?」

「要らないって言いそうだけど聞いてみようか」

 詩音と考えたが先輩たちが欲しそうな物が思い浮かばなかったので本人に聞こうと話をして照先輩と飛鳥先輩を探した。先輩たちはまだ体育館を出た所に居たので追いかけて声をかけた。

 詩音「照先輩!飛鳥先輩!」

 飛鳥「どうしたの?」

 優希「あの、先輩たちには色々と助けてもらっているので何かお礼をしたいんですけど」

 飛鳥「え?大丈夫だよ?」

 優希「でも、何かお礼したいので欲しいものとかないですか?」

 飛鳥「んー、特にないから本当に大丈夫だよ」

 詩音「照先輩は何かないですか?」

 照「別にないかな」

 先輩たちに聞いたが2人とも欲しいものも特にないと言いどうしようかと悩んでいた。

 照「じゃあ、あれ手伝ってもらう?」

 詩音「あれ?」

 飛鳥「あ~、そうだね」

 優希「何かあるんですか?」

 照「荷物運び」

 優希・詩音「え?」

 照先輩が何か手伝ってもらおうと言うので何かと聞いたら荷物運びを手伝って欲しいと言ってきた。

 飛鳥「この前、照がぬいぐるみとか色々取るって言ったでしょ?それが本当に邪魔になって来たから照の家に運ぼうと思ってるの」

 詩音「なるほど、それで荷物運びですか」

 飛鳥「うん、小さいのから大きいのまで色々あるからダンボールに入らないやつもあってね。何往復かしながら移動させる予定だったから手伝ってくれると嬉しいかなぁ。今度の部活が休みの時にするつもりだけど大丈夫?」

 優希「はい!大丈夫ですよ!」

 照先輩が取ったぬいぐるみ等を移動させるらしく前に入らなくて邪魔だとは言っていたがそんなに取っているのかと驚いた。

 飛鳥「ありがとう!助かるよ~」

 詩音「そんなにいっぱいあるんですね」

 飛鳥「うん、本当に色々あるから驚くよ」

 優希「へぇ~、なんか楽しみです!」

 そんな話をしながら4人で駅へと向かって歩いて行き、気になった事を聞いてみた。

 優希「先輩たちは何処か行ったんですか?」

 飛鳥「BBQキャンプしたね~」

 詩音「BBQキャンプ!?」

 飛鳥「照のお父さんがねBBQ好きでどうせなら山で!って言って私の両親は仕事があるから私と照と照のお母さんとお父さんの4人で行ったよ!」

 優希「なんか凄いですね」

 照先輩のお父さんがBBQを好きなのにはそうなんだとしか思わなかったが、どうせなら山で!と思ってもすぐに実行するのは凄いなと驚いてしまった。

 飛鳥「2人では近場しか行ってないかなぁ」

 詩音「そうなんですね」

 飛鳥「うん、2人も夏休みの間に色々と進展出来て良かったね!」

 優希「な、なんですか!?急に」

 飛鳥「ふふ、ペアストラップとか探してたみたいだし」

 優希「うぅ、先輩たちのが良いなって思って」

 飛鳥先輩に急に話を振られて恥ずかしかったが、事実なので思っていた事を言った。そんな話をしながら駅へと向かい帰宅した。

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