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【 旅とこなもん 】

05: コナモン一族の野望 ②「にくてん」と「かしみん焼き」

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 最近、旅先で食べたコナモンは、兵庫の「にくてん」ですね。
 更に「にくてん」の中でも、「高砂にくてん」(笑)。
 初めて、この名前を聞いたときは、その実体がお好み焼きの一種だって事実にどうしてもなじめませんでした。
 おまけに「高砂たかさごにくてん」の目玉は、具材の中にジャガイモが入っている事なんですよ。
 「えーっ、お好みにあのジャガイモ~?」って思いません。


 同じ「にくてん」でも、それを提供するお店によってアレンジが違うでしょうから、ここではアンが食べたものを書いておきます。
 (わざわざ旅の途中で、「にくてん」で有名な兵庫高砂市の「お好み焼 つくし」さんまで行ったのにお昼時とだったので超満員で入れませんでした、、。レポ食は別のお店です。)

 お好み焼きと言っても、具材と小麦粉を予め混ぜて焼く「混ぜ焼き」とは違って、小麦粉をクレープ状に焼いてから、その上に処理を施した具材を乗せていくパターンの方です。
 スタンダードな「にくてん」の具材のベースは、「すじこん(牛スジ肉と、こんにゃくを煮たもの)」だそうですよ。
 これに「高砂にくてん」には、ジャガイモがプラスされます。

 アンは最初、このジャガイモの形状が、どうしても予想できず、フライドポテト状の小片が混じっているのか、それとも賽の目切りにしたジャガイモを湯通ししたモノが鏤められているのかと色々と悩んでいたのですが、実際に食べてみたら、なんのことはない肉じゃがの細かく砕けたのが入っているような感じでした。
 まあこれで、大体の味の予想は出来るでしょう?

 でも何故、「にくてん」って呼ぶんでしょうね。
 「てん」って、どうしても天ぷらのイメージがありますよね。

 メインの具材が「すじこん」だから、「にく」の方は判るんだけど、、。
 どうやら「天ぷら」の名前の由来である「小麦粉を使った料理」の事を、「てん」と言い回すところから来たみたいですね。
 つまり、天ぷらもお好み焼きも、メインは具材じゃなく「小麦粉」だって事です。
 ってことで、コナモン万歳(笑)。

 「にくてん」で思い出しましたが、大阪には「かしみん焼き」というのもあります。
 「かしみん焼き」を初めて食べたのは、今はもうないサミー戎プラザの道頓堀極楽商店街でした。
 大阪に住んで長いので、「かしみん焼き」の名前は知らなくても、何処かで食体験はしてる筈だと思っていたんですけど、これは食べてみると完全に初めての味でしたね。
 ベースは、お好み焼き・洋食焼きだから特別珍しい味じゃないんですけどね。

 焼き方は、上の「にくてん」に似て、混ぜ焼きではありません。
 「かしみん」のかしは「かしわ(鶏肉)」。
 「かしみん」のみんは「牛脂の(ミンチ)」。
 それらをお好み焼きの主な具材に使うから「かしみん焼き」。
 「かしみん焼き」は、大阪でも南部(岸和田)の味みたいですね。


 そう言えば昔、街で遊び回っていた頃でも岸和田の方は、あまり遠征しなかったかな~。
 そうそう、初めて手に入れたバイクがカブだったので、夏の夜中に走り回って(岸和田付近は行けども行けどもタマネギ畑だった記憶が)、気がついたら岸和田のどこかの駅前についてて、なーんとなくガラの悪そうな雰囲気にすぐにUターンして帰った記憶があります。
 オーサカの中でも『岸和田はガラが悪い』みたいな流言飛語が当時日常的に漂ってましたから。

 ってか、「同じディープタウンに住んでて、他人様の事良く言うよ」って話ですが、なんとなく、同じガラの悪さでも、岸和田方面のは喧嘩が強いみたいな感じでしたから。
 中場利一さんの「岸和田少年愚連隊」の世界ですね。
 だんじりですよ。だんじり気質、、アンはああいうのはまったく駄目です(笑)。
 オカマは怒らせると怖いと、だんじりファイターの怖さとは全然違う、、。
 しかしまあ、コナモンってホントに裾野が広いですねぇ。
 

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