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【 煩悩四国旅 順打ち・逆打ち・乱れ打ち 】
01: 四国は香川 四国うどん巡礼の旅 琴平「灸まんうどん」
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村上春樹氏が「遠い太鼓」の中で、「現代は紀行文にとって不毛の時代だ」と書かれていましたが本当にそう思います。
ビジュアルならTVの旅行番組や海外ロケものに敵うはずもなく、情報取得の面でもWEBなど色々な媒体がありますからね。
何よりも、これほど交通手段が発達した現代においては「初めての場所」や「一生行かない場所」がほとんどないのが決定的だと思います。
勢い紀行文は未体験ゾーンへの水先案内人ではなく、同じ場所に旅をした者同士の昔語りの共感ゾーンになっていかざるを得ないんですね。
もちろんアンはそうであっても困らないし、又、紀行文にも何か別の可能性が残っているような気がして、こういうものを書いているんですが(笑)。
同じく村上春樹氏の「辺境・近境」は、チビチビと楽しみながら読んだ本です。
アンはよほどの分厚い本でない限り、イッキ読みをする質なのですが、この文庫本についてはじっくりと味わいながら楽しんでました。
アンは神戸が大好きで、「神戸まで歩く」で村上春樹氏の故郷が実は「神戸」であると言うことをこの短編で知って、ちょっと嬉しくなりましたね。
また氏の文章の中に、阪神大震災が神戸に残した爪痕の記述があって、アン自身も震災直後に訪れた「神戸」の風景に同じ様な思いを抱いていて、その感性の近さに吃驚したのも憶えています。
もっともアンには、氏が感じているような、大震災とオウム事件の連鎖は見えなかったんですが、、。
『まあ今日はこれぐらいで続きは又、明日』と、ページを捲る指先を止めかけたんですが、美味しいお酒が後を引くのと同じで、ついつい他の短編を読んでしまって出会ったのが、「無人島・からす島の秘密」と「讃岐・超ディープうどん紀行」の二編でした。
それがアンの本格的な「四国うどん巡礼の旅」を始める引き金となりました。
アンの場合、結構、そういう事が多いんですよね。
バリへ旅行に出かけたのも、田口ランディさんの「7 days in BALI」や、中島らもさんの「水に似た感情」を読んだからだし。
(でも、これで讃岐うどんの小麦粉がオーストラリア産のものだったと知ったのはちょっとショックでしたが。)
これから何回か「四国うどん巡礼の旅」をご紹介していきたいと思いますが、まずは、アンがまだ「讃岐うどん」というものを、しっかり意識していなかった頃の話を。
その出会いは、初めて四国は琴平観光に訪れた時に出会った「灸まんうどん」という看板からでした。
「灸まん」といえば、金刀比羅宮のある琴平の銘菓だって事は、旅行前の事前知識で知っていました。
名前の由来が、おまんじゅうの形がお灸の形でしてるからと言うのも、いかにも観光地の名物まんじゅうらしくて判りやすいのですが、逆にそれの「うどん」版って何?良く分かんないよーって感じでしたね(笑)。
でこの時は、「灸まんうどん」の入店をパス、最初の「讃岐うどん」体験は、「灸まんうどん」近くの店名もよく憶えていないセルフサービスの中規模店でした。
でも、そこで充分カルチャーショックに近い状態に、なりましたね。
今でこそ、うどんのセルフサービススタイル(本場と比べると全国規模のはセミセルフって感じですけど)は一般的になりましたが。
自分がベルトコンベヤー自体になって一杯のうどんを仕上げていくという流れや、その行程で実現される低価格(笑)。
なんだか妙に美味しいちくわの天ぷらなんかのトッピングの数々。
「うどんを食べる」という食のスタンス自体が、大阪と全然違う(笑)。
例えば大阪を代表する俳優に藤田まことさんがおられましたが、藤田さんは大のうどん好き。
藤田さん曰く、「うどんは歯で噛むんやない。喉でこうズズッと噛むんや」との賜ったらしいです。
でもこれ、讃岐うどんでは無理ですね。
喉越しを楽しむのは同じだけど、一旦は歯で噛み切らないと讃岐うどんのあの太さをズズーと飲み込んだりするのは、※超絶ディープスロート(???)の技の持ち主でも、息を詰まらせてしまうだろうと思います。
そう、藤田まことさんの「喉で食べるうどん」は、間違いなく浪速うどんを対象にしてるんですね。
しばらくしてからソレが「讃岐うどん」だって事を知り、アンの本格的な「讃岐うどん巡礼」がはじまるのですが。
その話は、いずれまた。
※ ディープスロートについて(お子様は読んじゃダメ)
異物を喉元深く差し込むと普通の人なら当然、急に咳き込んだり、オェッと吐きそうになったり、涙ぐんだり大変です。でも要は慣れ、徐々に奥深く口に含むようにしているうちに回数を重ねることでできるようになります。出来るようになればしめたモノで、特に激しく頭を動かさなくても、頭を左右に回転したり根元部分をグッと締め付けたり、舌先でレレレッとしたりするだけでも効果的なんですよ。
ビジュアルならTVの旅行番組や海外ロケものに敵うはずもなく、情報取得の面でもWEBなど色々な媒体がありますからね。
何よりも、これほど交通手段が発達した現代においては「初めての場所」や「一生行かない場所」がほとんどないのが決定的だと思います。
勢い紀行文は未体験ゾーンへの水先案内人ではなく、同じ場所に旅をした者同士の昔語りの共感ゾーンになっていかざるを得ないんですね。
もちろんアンはそうであっても困らないし、又、紀行文にも何か別の可能性が残っているような気がして、こういうものを書いているんですが(笑)。
同じく村上春樹氏の「辺境・近境」は、チビチビと楽しみながら読んだ本です。
アンはよほどの分厚い本でない限り、イッキ読みをする質なのですが、この文庫本についてはじっくりと味わいながら楽しんでました。
アンは神戸が大好きで、「神戸まで歩く」で村上春樹氏の故郷が実は「神戸」であると言うことをこの短編で知って、ちょっと嬉しくなりましたね。
また氏の文章の中に、阪神大震災が神戸に残した爪痕の記述があって、アン自身も震災直後に訪れた「神戸」の風景に同じ様な思いを抱いていて、その感性の近さに吃驚したのも憶えています。
もっともアンには、氏が感じているような、大震災とオウム事件の連鎖は見えなかったんですが、、。
『まあ今日はこれぐらいで続きは又、明日』と、ページを捲る指先を止めかけたんですが、美味しいお酒が後を引くのと同じで、ついつい他の短編を読んでしまって出会ったのが、「無人島・からす島の秘密」と「讃岐・超ディープうどん紀行」の二編でした。
それがアンの本格的な「四国うどん巡礼の旅」を始める引き金となりました。
アンの場合、結構、そういう事が多いんですよね。
バリへ旅行に出かけたのも、田口ランディさんの「7 days in BALI」や、中島らもさんの「水に似た感情」を読んだからだし。
(でも、これで讃岐うどんの小麦粉がオーストラリア産のものだったと知ったのはちょっとショックでしたが。)
これから何回か「四国うどん巡礼の旅」をご紹介していきたいと思いますが、まずは、アンがまだ「讃岐うどん」というものを、しっかり意識していなかった頃の話を。
その出会いは、初めて四国は琴平観光に訪れた時に出会った「灸まんうどん」という看板からでした。
「灸まん」といえば、金刀比羅宮のある琴平の銘菓だって事は、旅行前の事前知識で知っていました。
名前の由来が、おまんじゅうの形がお灸の形でしてるからと言うのも、いかにも観光地の名物まんじゅうらしくて判りやすいのですが、逆にそれの「うどん」版って何?良く分かんないよーって感じでしたね(笑)。
でこの時は、「灸まんうどん」の入店をパス、最初の「讃岐うどん」体験は、「灸まんうどん」近くの店名もよく憶えていないセルフサービスの中規模店でした。
でも、そこで充分カルチャーショックに近い状態に、なりましたね。
今でこそ、うどんのセルフサービススタイル(本場と比べると全国規模のはセミセルフって感じですけど)は一般的になりましたが。
自分がベルトコンベヤー自体になって一杯のうどんを仕上げていくという流れや、その行程で実現される低価格(笑)。
なんだか妙に美味しいちくわの天ぷらなんかのトッピングの数々。
「うどんを食べる」という食のスタンス自体が、大阪と全然違う(笑)。
例えば大阪を代表する俳優に藤田まことさんがおられましたが、藤田さんは大のうどん好き。
藤田さん曰く、「うどんは歯で噛むんやない。喉でこうズズッと噛むんや」との賜ったらしいです。
でもこれ、讃岐うどんでは無理ですね。
喉越しを楽しむのは同じだけど、一旦は歯で噛み切らないと讃岐うどんのあの太さをズズーと飲み込んだりするのは、※超絶ディープスロート(???)の技の持ち主でも、息を詰まらせてしまうだろうと思います。
そう、藤田まことさんの「喉で食べるうどん」は、間違いなく浪速うどんを対象にしてるんですね。
しばらくしてからソレが「讃岐うどん」だって事を知り、アンの本格的な「讃岐うどん巡礼」がはじまるのですが。
その話は、いずれまた。
※ ディープスロートについて(お子様は読んじゃダメ)
異物を喉元深く差し込むと普通の人なら当然、急に咳き込んだり、オェッと吐きそうになったり、涙ぐんだり大変です。でも要は慣れ、徐々に奥深く口に含むようにしているうちに回数を重ねることでできるようになります。出来るようになればしめたモノで、特に激しく頭を動かさなくても、頭を左右に回転したり根元部分をグッと締め付けたり、舌先でレレレッとしたりするだけでも効果的なんですよ。
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