21 / 66
第二章 漂流漂着
21: 妖精 忍・ハートランド
しおりを挟む
保海真言は、第一レベルの中でハートランドの若き日の姿をその身に纏っていた。
『何もかも若い頃の私そっくりっていうのも可哀想だから、髪の毛の色は黒にしておいたわよ。』
そうハートランドが言っていた通り、髪だけは軽い黒のショートだった。
自分の胸にある豊かな二つの隆起を見下ろしながら真言は、浅いため息を付くと同時に、別れ際のハートランドの悪戯ぽい注釈を思い出していた。
「NEOHOKAIシステムのもう一つのセールスポイントよ。簡易セックスチェンジね。勿論、CUVR・W3用のデータさえそろえれば人間以外のものにもなれるわ。これが私たちの一番のヒット商品になるでしょうね。とりあえず、これで真言君に目を付けてる存在からは目をそらすことが出来ると思うわ。貴方はその姿になる為に、私の姿のエレメントを纏ってる、つまりプラグ装着者に対しては透明マントを着てるのと同じ効果が出るわけ。」
ハートランドは真言の二回目の接続までの短い期間に、二つの事を成し遂げていた。
一つは、ソラリスの第一レベルに接続した真言を注視していた謎の存在への女装という人をくった対策、もう一つは真言の長い滞留を拒んだソラリスのファイアーウォールへの対策だった。
とにかく一つめの女装は、真言の戸惑いを別にして、とりあえずの成功を納めているようであった。
一回目に感じた真言に対する「存在」の張り付くような監視の目の感覚は今はない。
真言は、アステカ遺跡風のピラミッドの頂上に立ち、これから何処に行こうかと考えていた。
その時だった、彼の目の前に二人の男が出現したのは。
彼らはピラミッドの頂上で、お互いが逃げも隠れも出来ぬ距離でしかも、正面に相対する位置で突然出会ったのだ。
三人の中ではじめに口を聞いたのは、老練な岩崎刑事部長だった。
「これはこれは美しいお嬢さんですな。まるで妖精のようだ。お名前はなんと仰る?」
岩崎がハートランドの幻影を纏った真言を妖精と表現したのには訳がある。
彼の姿が岩崎には半透明に見えていたのである。
もちろん、岩崎の隣にいるイマヌェルには、非プラグ装着者同志の共通点として、真言は完全に女性として実体化したものに見えている。
しかし逆に、エレメントを纏うという方法を取らないイマヌェルは自分の姿が、真言からはイマヌェル見崎そのものに見えていることにまだ気づいていない。
「失礼な方ね。人に名を尋ねるなら、まず自分から名前をおっしゃい。」
真言は驚いていた。
自分の口から出る言葉がハートランドそのものだったからだ。
「これは失礼した。私は岩崎寛司といいます。」
岩崎はイマヌェルの紹介をあえて無視をした。
岩崎も非プラグ装着者であるイマヌェルが、第一レベルの住人である目の前の妖精には見えないだろうと思っていたからである。
「お隣の方は?」
真言は流から聞かされていた岩崎という人物に出会えた驚きを押さえながら、先ほどから自分の様子をうかがっている存在を岩崎に聞きただした。
「貴方には私が見えているのか?それに貴方は、あの時の、、」
驚いたようにイマヌェルが言った。
「ええ、半透明に朧気ながらだけど。」
「、、、、。私はイマヌェル見崎だ。」
イマヌェルの頭の中は、目の前の存在の位置づけを必死になって求め始めた。
「私は、忍・ハートランド。」
真言はすらりと言ってのけた後、そのネーミングに我ながら驚きを覚えていた。
後でこの話をハートランドにすれば、彼女は大笑いをするだろうとも思った。
「では忍・ハートランドさん。貴方はこの世界の人かな?私の直感はそうではないと告げているんだが。」
「あなた方もそうなのでしょう?刑事さん。」
岩崎は自分を刑事と呼ばれてその白いモノが混じり始めた眉の端を少し吊り上げて見せた。
同時に目の前の人物に対して激しい興味を感じたが、かろうじてこれからの道行きを思い出してその気持ちを抑えた。
こんな所でいつまでも人物吟味をしている時間は、今の岩崎達にはなかった。
「我々はもう少し自己紹介をしておくべきだと思うが、今は時間がない。それではさらばだお嬢さん。」
「待って、あなた方は、外界でのトラブルをこの世界で処理しようとしている、そうでしょう?」
既に真言に背を向けて、ピラミッドの連なりの遥か彼方を向いた岩崎に反して、今度はイマヌェルが真言に声を掛けた。
「どうやったのかは、判らないが貴方は、非プラグ装着でこの第一レベルに潜り込んでいる。そうでしょう?その目的はなんです。」
「イマヌェル君。我々には余分な問題の謎解きをしている時間はない。先を急ごう。」
「待って下さい。岩崎警部。CUVR・W3には偶然は殆ど起こらないんですよ。我々がこうして同じ場所に出現したのにも因果律があるんです。彼女は今回の事件を解く一つの要因になるかも知れない。」
「だとして、君はあの場所へ彼女を連れていくのか?」
岩崎は厳しくイマヌェルに言い渡した。
そんな二人のやり取りを見て真言は、ある投げかけをした。
「あなた方は、弥勒会議という名をご存じ?」
イマヌェルはその一言で、岩崎が何と言っても、この女性をこれからの道行きに同行させるべきだと判断した。
弥勒会議の名称は、イマヌェルが知っていて、まだ岩崎に明かしていない重要なキーワードの一つだったからである。
・・・・・・・・・
マーシュ刑事は、国立精神病理学センター所長室で、所長のガルモンドと押し問答を繰り返していた。
マーシュ刑事は今回の捜査にある種の違和感を感じていた。
それは官庁がらみの捜査先に付き物の「抵抗」や「手続き」が、今回の捜査には極端に少なかったからだ。
今回の捜査に限って、彼らの計り知れない上層部での力添えが、そこかしこに働いていたのだ。
それがジャッジシステムに基づいての捜査というものだと、いう気もしたが、違和感は常にあった。
にもかかわらず、目の前のガルモンド所長は、マーシュのアルビーノ・ブキャナン博士面会に対して激しい抵抗を示していた。
「連絡はついてる筈だ。しかもそれは貴方個人の権限でなんとかなる種類のものではないと、私は聞いている。」
マーシュはついに強権を発揮する積もりになった。
こうしている間にも、彼の尊敬する老警部は危険な捜査のただ中にあるのだ。
彼がこんな段階で無駄な時間を浪費するわけには行かなかった。
「私には患者の生命を守る義務がある。更に付け加えていうなら、貴方自身も彼に面会するにはある種の危険性を伴うはずだ。面会の申し出にはお答えできない。」
ガルモンドの健康そうなピンク色の肌を持つ顔は自信に溢れているように見えた。
「それに付いては何度もお話をしました。なんなら、貴方が縁とされている上司にヴィジホンを掛けてもらってもいい。これは非公式であり、私の単なる個人的見解に過ぎないが、アルビーノ・ブキャナン博士はアッシュ氏殺しの第一容疑者だ、、、今の所はね。もしかして貴方が私の申し出を拒否されるのは、それと関係があるのですか?」
「君の個人的見解とは、私のところで現在治療中のブキャナン博士が、どういうわけかソラリスのCUVR・W3に繋がっているという前提があっての話だろう?。上がそんなヨタ話を信じるとはな、、。ソラリスがビッグマザーの為に、優秀な人間の意識をサンプリングしているという話は聞いている。そのメンバーが秘密だという事も。だが、ここは国立精神病理学センターなのだぞ。それにブキャナン博士の精神は余りにも広大で変幻自在だ。ビッグマザーといえども、、、。」
ガルモンド所長はビッグマザーという言葉を口に出してから、暫くの間、沈黙を守った。
自らが置かれている状況を熟考する必要があったのだ。
この刑事の差配は、ビッグマザーがやった事ではない。強権を発動出来る人間達がやった事だ。
それを思い出したのである。
マーシュ刑事は、ガルモンドの事を、彼が先ほどから誇示しているような医学上の理念に自分の身と心を差し出した人間ではないと判断していた。
むしろ世渡りの知恵に長けながも、表面上は学究の徒を装う出世上手の男の典型のように判断していた。
その男が、彼などが及びもつかない権力を背景にした捜査権限の元に行われるブキャナンとの面会に難色を示している。
もしかして彼の躊躇いには、ガルモンド個人のブキャナンに対する特別な思い入れが存在するのかも知れなかった。
「、、彼は、多重人格者だ。しかもあなた方の世界でいう(凶悪犯罪者)でもある。今、彼は、我々人類が施し得る最高の治療にかかっている。これは一人の人間の病理学的な問題にとどまらず、今後の精神治療の方向性を大きく左右する可能性を秘めている。そんな時期に事情聴取は論外だ。だがどうしてもと言うなら、貴方個人の社会的・歴史的責任も問われる事を忘れないで頂きたい。貴方は我々精神医の世界の中で、大犯罪人としてその名を残すかも知れない。」
ガルモンドはあがきめいた最後の脅しをかける。
マーシュが同じ年の医学生ならこの脅しは効果があったかも知れない。
しかし彼は骨の髄まで刑事だった。
「結構です。私にはアルビーノ・ブキャナン博士に殺害された人々の親族の思いや、世論が付いている。彼が、私の事情聴取で大きなダメージを負うことになっても私の良心は痛まない。歴史的責任などクソ喰らえだ。」
「話はこれで終わりのようですな。これから私がアルビーノ・ブキャナン博士の治療棟にご案内しましょう。引き返したくなったらいつでも私に言って下さい。」
ガルモンドは肘掛け付きの重厚な椅子から、さも億劫そうに立ち上がった。
『何もかも若い頃の私そっくりっていうのも可哀想だから、髪の毛の色は黒にしておいたわよ。』
そうハートランドが言っていた通り、髪だけは軽い黒のショートだった。
自分の胸にある豊かな二つの隆起を見下ろしながら真言は、浅いため息を付くと同時に、別れ際のハートランドの悪戯ぽい注釈を思い出していた。
「NEOHOKAIシステムのもう一つのセールスポイントよ。簡易セックスチェンジね。勿論、CUVR・W3用のデータさえそろえれば人間以外のものにもなれるわ。これが私たちの一番のヒット商品になるでしょうね。とりあえず、これで真言君に目を付けてる存在からは目をそらすことが出来ると思うわ。貴方はその姿になる為に、私の姿のエレメントを纏ってる、つまりプラグ装着者に対しては透明マントを着てるのと同じ効果が出るわけ。」
ハートランドは真言の二回目の接続までの短い期間に、二つの事を成し遂げていた。
一つは、ソラリスの第一レベルに接続した真言を注視していた謎の存在への女装という人をくった対策、もう一つは真言の長い滞留を拒んだソラリスのファイアーウォールへの対策だった。
とにかく一つめの女装は、真言の戸惑いを別にして、とりあえずの成功を納めているようであった。
一回目に感じた真言に対する「存在」の張り付くような監視の目の感覚は今はない。
真言は、アステカ遺跡風のピラミッドの頂上に立ち、これから何処に行こうかと考えていた。
その時だった、彼の目の前に二人の男が出現したのは。
彼らはピラミッドの頂上で、お互いが逃げも隠れも出来ぬ距離でしかも、正面に相対する位置で突然出会ったのだ。
三人の中ではじめに口を聞いたのは、老練な岩崎刑事部長だった。
「これはこれは美しいお嬢さんですな。まるで妖精のようだ。お名前はなんと仰る?」
岩崎がハートランドの幻影を纏った真言を妖精と表現したのには訳がある。
彼の姿が岩崎には半透明に見えていたのである。
もちろん、岩崎の隣にいるイマヌェルには、非プラグ装着者同志の共通点として、真言は完全に女性として実体化したものに見えている。
しかし逆に、エレメントを纏うという方法を取らないイマヌェルは自分の姿が、真言からはイマヌェル見崎そのものに見えていることにまだ気づいていない。
「失礼な方ね。人に名を尋ねるなら、まず自分から名前をおっしゃい。」
真言は驚いていた。
自分の口から出る言葉がハートランドそのものだったからだ。
「これは失礼した。私は岩崎寛司といいます。」
岩崎はイマヌェルの紹介をあえて無視をした。
岩崎も非プラグ装着者であるイマヌェルが、第一レベルの住人である目の前の妖精には見えないだろうと思っていたからである。
「お隣の方は?」
真言は流から聞かされていた岩崎という人物に出会えた驚きを押さえながら、先ほどから自分の様子をうかがっている存在を岩崎に聞きただした。
「貴方には私が見えているのか?それに貴方は、あの時の、、」
驚いたようにイマヌェルが言った。
「ええ、半透明に朧気ながらだけど。」
「、、、、。私はイマヌェル見崎だ。」
イマヌェルの頭の中は、目の前の存在の位置づけを必死になって求め始めた。
「私は、忍・ハートランド。」
真言はすらりと言ってのけた後、そのネーミングに我ながら驚きを覚えていた。
後でこの話をハートランドにすれば、彼女は大笑いをするだろうとも思った。
「では忍・ハートランドさん。貴方はこの世界の人かな?私の直感はそうではないと告げているんだが。」
「あなた方もそうなのでしょう?刑事さん。」
岩崎は自分を刑事と呼ばれてその白いモノが混じり始めた眉の端を少し吊り上げて見せた。
同時に目の前の人物に対して激しい興味を感じたが、かろうじてこれからの道行きを思い出してその気持ちを抑えた。
こんな所でいつまでも人物吟味をしている時間は、今の岩崎達にはなかった。
「我々はもう少し自己紹介をしておくべきだと思うが、今は時間がない。それではさらばだお嬢さん。」
「待って、あなた方は、外界でのトラブルをこの世界で処理しようとしている、そうでしょう?」
既に真言に背を向けて、ピラミッドの連なりの遥か彼方を向いた岩崎に反して、今度はイマヌェルが真言に声を掛けた。
「どうやったのかは、判らないが貴方は、非プラグ装着でこの第一レベルに潜り込んでいる。そうでしょう?その目的はなんです。」
「イマヌェル君。我々には余分な問題の謎解きをしている時間はない。先を急ごう。」
「待って下さい。岩崎警部。CUVR・W3には偶然は殆ど起こらないんですよ。我々がこうして同じ場所に出現したのにも因果律があるんです。彼女は今回の事件を解く一つの要因になるかも知れない。」
「だとして、君はあの場所へ彼女を連れていくのか?」
岩崎は厳しくイマヌェルに言い渡した。
そんな二人のやり取りを見て真言は、ある投げかけをした。
「あなた方は、弥勒会議という名をご存じ?」
イマヌェルはその一言で、岩崎が何と言っても、この女性をこれからの道行きに同行させるべきだと判断した。
弥勒会議の名称は、イマヌェルが知っていて、まだ岩崎に明かしていない重要なキーワードの一つだったからである。
・・・・・・・・・
マーシュ刑事は、国立精神病理学センター所長室で、所長のガルモンドと押し問答を繰り返していた。
マーシュ刑事は今回の捜査にある種の違和感を感じていた。
それは官庁がらみの捜査先に付き物の「抵抗」や「手続き」が、今回の捜査には極端に少なかったからだ。
今回の捜査に限って、彼らの計り知れない上層部での力添えが、そこかしこに働いていたのだ。
それがジャッジシステムに基づいての捜査というものだと、いう気もしたが、違和感は常にあった。
にもかかわらず、目の前のガルモンド所長は、マーシュのアルビーノ・ブキャナン博士面会に対して激しい抵抗を示していた。
「連絡はついてる筈だ。しかもそれは貴方個人の権限でなんとかなる種類のものではないと、私は聞いている。」
マーシュはついに強権を発揮する積もりになった。
こうしている間にも、彼の尊敬する老警部は危険な捜査のただ中にあるのだ。
彼がこんな段階で無駄な時間を浪費するわけには行かなかった。
「私には患者の生命を守る義務がある。更に付け加えていうなら、貴方自身も彼に面会するにはある種の危険性を伴うはずだ。面会の申し出にはお答えできない。」
ガルモンドの健康そうなピンク色の肌を持つ顔は自信に溢れているように見えた。
「それに付いては何度もお話をしました。なんなら、貴方が縁とされている上司にヴィジホンを掛けてもらってもいい。これは非公式であり、私の単なる個人的見解に過ぎないが、アルビーノ・ブキャナン博士はアッシュ氏殺しの第一容疑者だ、、、今の所はね。もしかして貴方が私の申し出を拒否されるのは、それと関係があるのですか?」
「君の個人的見解とは、私のところで現在治療中のブキャナン博士が、どういうわけかソラリスのCUVR・W3に繋がっているという前提があっての話だろう?。上がそんなヨタ話を信じるとはな、、。ソラリスがビッグマザーの為に、優秀な人間の意識をサンプリングしているという話は聞いている。そのメンバーが秘密だという事も。だが、ここは国立精神病理学センターなのだぞ。それにブキャナン博士の精神は余りにも広大で変幻自在だ。ビッグマザーといえども、、、。」
ガルモンド所長はビッグマザーという言葉を口に出してから、暫くの間、沈黙を守った。
自らが置かれている状況を熟考する必要があったのだ。
この刑事の差配は、ビッグマザーがやった事ではない。強権を発動出来る人間達がやった事だ。
それを思い出したのである。
マーシュ刑事は、ガルモンドの事を、彼が先ほどから誇示しているような医学上の理念に自分の身と心を差し出した人間ではないと判断していた。
むしろ世渡りの知恵に長けながも、表面上は学究の徒を装う出世上手の男の典型のように判断していた。
その男が、彼などが及びもつかない権力を背景にした捜査権限の元に行われるブキャナンとの面会に難色を示している。
もしかして彼の躊躇いには、ガルモンド個人のブキャナンに対する特別な思い入れが存在するのかも知れなかった。
「、、彼は、多重人格者だ。しかもあなた方の世界でいう(凶悪犯罪者)でもある。今、彼は、我々人類が施し得る最高の治療にかかっている。これは一人の人間の病理学的な問題にとどまらず、今後の精神治療の方向性を大きく左右する可能性を秘めている。そんな時期に事情聴取は論外だ。だがどうしてもと言うなら、貴方個人の社会的・歴史的責任も問われる事を忘れないで頂きたい。貴方は我々精神医の世界の中で、大犯罪人としてその名を残すかも知れない。」
ガルモンドはあがきめいた最後の脅しをかける。
マーシュが同じ年の医学生ならこの脅しは効果があったかも知れない。
しかし彼は骨の髄まで刑事だった。
「結構です。私にはアルビーノ・ブキャナン博士に殺害された人々の親族の思いや、世論が付いている。彼が、私の事情聴取で大きなダメージを負うことになっても私の良心は痛まない。歴史的責任などクソ喰らえだ。」
「話はこれで終わりのようですな。これから私がアルビーノ・ブキャナン博士の治療棟にご案内しましょう。引き返したくなったらいつでも私に言って下さい。」
ガルモンドは肘掛け付きの重厚な椅子から、さも億劫そうに立ち上がった。
0
あなたにおすすめの小説
『召喚ニートの異世界草原記』
KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。
ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。
剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。
――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。
面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。
そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。
「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。
昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。
……だから、今度は俺が――。
現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。
少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。
引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。
※こんな物も召喚して欲しいなって
言うのがあればリクエストして下さい。
出せるか分かりませんがやってみます。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
鋼なるドラーガ・ノート ~S級パーティーから超絶無能の烙印を押されて追放される賢者、今更やめてくれと言われてももう遅い~
月江堂
ファンタジー
― 後から俺の実力に気付いたところでもう遅い。絶対に辞めないからな ―
“賢者”ドラーガ・ノート。鋼の二つ名で知られる彼がSランク冒険者パーティー、メッツァトルに加入した時、誰もが彼の活躍を期待していた。
だが蓋を開けてみれば彼は無能の極致。強い魔法は使えず、運動神経は鈍くて小動物にすら勝てない。無能なだけならばまだしも味方の足を引っ張って仲間を危機に陥れる始末。
当然パーティーのリーダー“勇者”アルグスは彼に「無能」の烙印を押し、パーティーから追放する非情な決断をするのだが、しかしそこには彼を追い出すことのできない如何ともしがたい事情が存在するのだった。
ドラーガを追放できない理由とは一体何なのか!?
そしてこの賢者はなぜこんなにも無能なのに常に偉そうなのか!?
彼の秘められた実力とは一体何なのか? そもそもそんなもの実在するのか!?
力こそが全てであり、鋼の教えと闇を司る魔が支配する世界。ムカフ島と呼ばれる火山のダンジョンの攻略を通して彼らはやがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる