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ダボンナ王国独立編 ~リーズ・ナブルの???~
リーズ・ナブルと酒場の一幕
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ライドたちに連れられ、人の波を越えた先にあったのは酒場のような建物だった。
彼らのような成人を迎えたばかりという立場の奴らがくるようなところには見えないが……。まあ手伝いをしていたとか、たぶんそこらへんの事情があるんだろう。
「ここです」
「なかなか賑わってるな」
ライドが喧騒の聞こえてくる店中へと促してくる。なんだ、こんな環境が身近にあったんならそれなりの度胸を持ってるのは当然か。
「ははは……すいませんちょっと五月蝿いですよね」
「最近はその……事情が事情なんですけど……」
「迷惑っちゃ迷惑なのよね。賑わうのはいいけどゆっくり食事ができないのよ」
どうやらこの騒音はダンジョン目的の冒険者たちのせいらしい。だがこれが分かっているなら連れてくるのを躊躇しそうなものだが。何か理由があるんだろうか。
「まあここをおすすめする理由については中でお話しますので。とりあえず中に入りましょう」
そういって戸惑うことなく店内へと進んでいく少年たち。まあ土地勘のない俺にとっては現地の意見はとてもためになるものだ。その彼らがいうのだからそれなりの理由があるはず。
なので、俺は余計なことを口にすることなく中へと入っていくことにしたのだった。
入ってすぐに目に入ってきたのは王都の酒場とそこまで変わらない光景、つまりは酔っ払い共がそこかしこのテーブルで酒を飲んでは大笑いをしている、という見ている側からしたら勘弁してもらいたい状況である。
一応床に寝転ぶみたいな奴らはいないが、既に眠りこけている連中もいたりするのでいつから飲んでいるのかと思ってしまう。
俺たちが入ってきたのに気づいた店員が周りの客に対応しながらもこっちに近づいてくる。
「いらっしゃいませ……ってマールたち。また来てくれたのね!」
「こんばんわエイミー。ちょっと色々あってね、あなたに知らせたかったのと、ここのことこの人に知ってほしくって」
どうやらこの少女もまたライドたちの某かの関係者らしい。親しげに話しをする姿は微笑ましい、そのままテーブルの一つに案内された俺たちはメニューと水の入ったコップを渡されて彼女の仕事が一段落するのを待つことになった。
「食事でもしながら彼女の手が空くのを待っていましょう。ここの二階が宿になっているので、今の状況次第ですが部屋を融通してもらえるかもしれませんから」
「何か特別な伝があるのか?」
「えっと……まあ、そうですね。そこらへんのことは彼女が来てからにしましょう」
「そうか……分かった。それじゃあここのおすすめを教えてもらえるか? 俺的にはこの『地鶏の香草焼き』とかが気になるんだが」
「あ、私もそれ好き! ちょっと高いんだけどその分とってもおいしいの!」
「ほう、じゃあこれにしてみるか。付け合わせには何がいい?」
「それなら……」
といったように何が旨いのかを聞き出しながら会話を繋げていく。
……で。
俺はちらりとシェルフィーを見る。
彼女は神官の娘ということだったが、さすがに自分から冒険者になるような少女だ。周りの騒ぎを気にするようなことはないが、しかし何というか積極的に会話に参加してくるようではない。
静かにメニューを見ている彼女は他の三人との間に壁のようなものを感じる。それは俺に対してもそうで、これがどういう意図でのことなのか、というのを会話の裏で考えていた。
そうこうしているうちに他の客の対応を終えたエイミーがやってきた。俺たちはそれぞれの注文を彼女に伝え、それが来るまでまた話をしようとしたのだが……。
「―――おう! 邪魔するぜ!!」
それは何とも耳障りな声であった。
どかどかと無造作に入ってくるそれら、一人だけではなく何人もの集団が店内へと侵入してくる。
その先頭にいる男は粗野な雰囲気を伺わせる髭面の男だった。他の連中もそこまで変わらないような格好で、どうにも穏やかではない。
その男たちが店内に入ってくるとそれまで楽しげに騒いでいた店の奴らも口をつぐみ静かにしだした。どんどんと進んでくるこの連中に対しあまり関わりたくないというような感じだ。
「はっ、相変わらず湿気た面した奴らばかりだな。ようおめぇら! もう十分飲んだんじゃねぇか? ろくな稼ぎもねぇんだから帰って寝てた方がいくらかマシってもんだぜ!」
ゲラゲラとした笑い声をあげた男に追従する集団、それに苦い顔をして立ち上がる店にいた連中。
カウンターに金を置いて去っていく姿に悪態を吐きつつ空いた席へと座っていく。
がなり声をあげてエイミーを呼び、まだ残っている客に対して傍若無人な振る舞いをしている。当然のことのように自分たちの注文を優先させる姿はチンピラと何も変わらない。
「……何だあいつら」
「……最近この街に来た冒険者たちです。その中でも質が悪い奴らで「ガラドルの戦士団」という奴らです。何でここに……別の酒場にたむろっていたはずなのに」
あいつらのことを知っているらしいライドのおかげで奴らの正体を知ることができた。なるほどな、ダンジョン攻略を目的としてこの街にきたわけだ。こんな風に無礼千万なのもそれなりに実力があってのこと、ということか。
そんな風に話をしていたから、というわけではないだろうが注文を待つ間の時間をどう潰そうかと視線を巡らせていた連中の一人に目を付けられてしまったようだ。ライドたちのことを見て御しやすいとでも思ったのだろう、ニヤついた表情を浮かべてこちらに近寄ってくる。
さて、どうしたものかね。
俺はどうやってこの状況を乗り切るべきか、少し考えを巡らすのだった。
彼らのような成人を迎えたばかりという立場の奴らがくるようなところには見えないが……。まあ手伝いをしていたとか、たぶんそこらへんの事情があるんだろう。
「ここです」
「なかなか賑わってるな」
ライドが喧騒の聞こえてくる店中へと促してくる。なんだ、こんな環境が身近にあったんならそれなりの度胸を持ってるのは当然か。
「ははは……すいませんちょっと五月蝿いですよね」
「最近はその……事情が事情なんですけど……」
「迷惑っちゃ迷惑なのよね。賑わうのはいいけどゆっくり食事ができないのよ」
どうやらこの騒音はダンジョン目的の冒険者たちのせいらしい。だがこれが分かっているなら連れてくるのを躊躇しそうなものだが。何か理由があるんだろうか。
「まあここをおすすめする理由については中でお話しますので。とりあえず中に入りましょう」
そういって戸惑うことなく店内へと進んでいく少年たち。まあ土地勘のない俺にとっては現地の意見はとてもためになるものだ。その彼らがいうのだからそれなりの理由があるはず。
なので、俺は余計なことを口にすることなく中へと入っていくことにしたのだった。
入ってすぐに目に入ってきたのは王都の酒場とそこまで変わらない光景、つまりは酔っ払い共がそこかしこのテーブルで酒を飲んでは大笑いをしている、という見ている側からしたら勘弁してもらいたい状況である。
一応床に寝転ぶみたいな奴らはいないが、既に眠りこけている連中もいたりするのでいつから飲んでいるのかと思ってしまう。
俺たちが入ってきたのに気づいた店員が周りの客に対応しながらもこっちに近づいてくる。
「いらっしゃいませ……ってマールたち。また来てくれたのね!」
「こんばんわエイミー。ちょっと色々あってね、あなたに知らせたかったのと、ここのことこの人に知ってほしくって」
どうやらこの少女もまたライドたちの某かの関係者らしい。親しげに話しをする姿は微笑ましい、そのままテーブルの一つに案内された俺たちはメニューと水の入ったコップを渡されて彼女の仕事が一段落するのを待つことになった。
「食事でもしながら彼女の手が空くのを待っていましょう。ここの二階が宿になっているので、今の状況次第ですが部屋を融通してもらえるかもしれませんから」
「何か特別な伝があるのか?」
「えっと……まあ、そうですね。そこらへんのことは彼女が来てからにしましょう」
「そうか……分かった。それじゃあここのおすすめを教えてもらえるか? 俺的にはこの『地鶏の香草焼き』とかが気になるんだが」
「あ、私もそれ好き! ちょっと高いんだけどその分とってもおいしいの!」
「ほう、じゃあこれにしてみるか。付け合わせには何がいい?」
「それなら……」
といったように何が旨いのかを聞き出しながら会話を繋げていく。
……で。
俺はちらりとシェルフィーを見る。
彼女は神官の娘ということだったが、さすがに自分から冒険者になるような少女だ。周りの騒ぎを気にするようなことはないが、しかし何というか積極的に会話に参加してくるようではない。
静かにメニューを見ている彼女は他の三人との間に壁のようなものを感じる。それは俺に対してもそうで、これがどういう意図でのことなのか、というのを会話の裏で考えていた。
そうこうしているうちに他の客の対応を終えたエイミーがやってきた。俺たちはそれぞれの注文を彼女に伝え、それが来るまでまた話をしようとしたのだが……。
「―――おう! 邪魔するぜ!!」
それは何とも耳障りな声であった。
どかどかと無造作に入ってくるそれら、一人だけではなく何人もの集団が店内へと侵入してくる。
その先頭にいる男は粗野な雰囲気を伺わせる髭面の男だった。他の連中もそこまで変わらないような格好で、どうにも穏やかではない。
その男たちが店内に入ってくるとそれまで楽しげに騒いでいた店の奴らも口をつぐみ静かにしだした。どんどんと進んでくるこの連中に対しあまり関わりたくないというような感じだ。
「はっ、相変わらず湿気た面した奴らばかりだな。ようおめぇら! もう十分飲んだんじゃねぇか? ろくな稼ぎもねぇんだから帰って寝てた方がいくらかマシってもんだぜ!」
ゲラゲラとした笑い声をあげた男に追従する集団、それに苦い顔をして立ち上がる店にいた連中。
カウンターに金を置いて去っていく姿に悪態を吐きつつ空いた席へと座っていく。
がなり声をあげてエイミーを呼び、まだ残っている客に対して傍若無人な振る舞いをしている。当然のことのように自分たちの注文を優先させる姿はチンピラと何も変わらない。
「……何だあいつら」
「……最近この街に来た冒険者たちです。その中でも質が悪い奴らで「ガラドルの戦士団」という奴らです。何でここに……別の酒場にたむろっていたはずなのに」
あいつらのことを知っているらしいライドのおかげで奴らの正体を知ることができた。なるほどな、ダンジョン攻略を目的としてこの街にきたわけだ。こんな風に無礼千万なのもそれなりに実力があってのこと、ということか。
そんな風に話をしていたから、というわけではないだろうが注文を待つ間の時間をどう潰そうかと視線を巡らせていた連中の一人に目を付けられてしまったようだ。ライドたちのことを見て御しやすいとでも思ったのだろう、ニヤついた表情を浮かべてこちらに近寄ってくる。
さて、どうしたものかね。
俺はどうやってこの状況を乗り切るべきか、少し考えを巡らすのだった。
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