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ダボンナ王国独立編 ~リーズ・ナブルの???~
リーズ・ナブルのあしらい方と
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さて、こういう輩の対して荒波を立てないように対応するのが一番いいんだが、そうも言っていられないか。
相手の対象は俺ではなくこの四人だろう、おそらく場違いな所に来ているのをからかう目的で近寄ってきている。そしてそれだけで終わらないというのもまあ、簡単に想像できるんだよなぁ。
そうこう考えている内に男は俺たちのテーブルときてしまった。ネバつくような笑みを浮かべて少女たちを品定めしている。やっぱりそいう意図もあったか。
わざわざマールとセルーナの間に押し入った男は気安く彼女たちに話し掛けてくる。
「よう嬢ちゃんたち、こっちきて一緒に飲まねぇか? そっちの男共より俺たちとの方が楽しいぜ!」
「いや……その……」
「こっちはこっちでやってるんで、関わらないでくれる?」
マールは言葉を濁したが、気の強いセルーナはきっぱりと拒絶を口にしてしまう。
「んだとガキぃ……!」
そしてこういう手合いにこういった反応は、逆効果だ。
当然このようにして分かりやすい怒りを露にしてくれる。しかもこちらのことを伺っているお仲間連中が玩具でも見つけたみたいな顔をしているのも不味い。
「こっちがわざわざ声掛けてやってんだ、ちょっとくらい愛想よくしねぇか、ああ?」
「あの、すいませんけど。彼女たちに絡むにはやめてもらえませんか」
「ああ? なんだ坊っちゃん、俺が何か迷惑でも掛けてるって言いてぇのか?」
「お気に障ったなら謝ります。でも、女の子に対してそういうやり方はどうかと思います」
「ほう……そうかい」
ライドもまた、彼女たちを守ろうと男の意識を自分に集めるよう話しをする。
ライドの指摘に納得したように見えた男だが……。
「―――生意気言ってんじゃねぇぞガキ共!!」
当たり前だがそんなことはなく、男はこちらの態度に激怒してきた。
少年たちの態度にキレた男は俺たちが囲んでいるテーブルをひっくり返そうと手を掛けた。
固定されていないテーブルは男の力と相まって簡単に宙を舞い俺のいる方へと向かってくる。置いてあったコップが飛び、ライドたちは身を守ろうと手を前にしている。
俺だけならどうとでも処理できる。が、生憎隣にはシェルフィーがいる。
彼女にもしもがあればちょいとまずい。一応ここでは俺が年長者、このお嬢さんに傷の一つでもつけてみろ、御付きの奴等に何言われるかわかったもんじゃねぇ。
だからあまり派手なことをせず、できるかぎり穏便にことをすませよう。
「……全員傷はないな」
「はい、お手数掛けますわ」
「そいつはよかった、さて……」
二人の少女の間を駆け立ち上がった俺の頭上には、宙へと舞ったテーブルがひっくり返る途中の形になって持ち上げられている。確認をとれば誰にも怪我はないようで目的としては十分に達成できたということか。
水とコップは床に散らばっているが、まあそこに関しては許してもらおう。
「て、てめぇ……」
「穏やかじゃねぇぜ、お兄さん」
俺の動きが見えなかったのだろう、いきなり下から現れた俺に対して驚きの表情を浮かべている。
向かってくるテーブルに対し、体を屈ませて下から持ち上げた。ただそれだけのことだが相手にはテーブルが影になって何がなんだか分かってないんだろう。
「ここは酒場、楽しい場所のはずだろ? あんましこういうことすんのはおすすめしない。あんたも大人だったら分かるんじゃないか?」
「……だんまり決め込んでた奴の言うことかよ、ああ?」
「俺だって最初の時に引いてもらってたら何もしなかったさ。ただ、仮にも手を出されたってんなら……見過ごせねぇな」
こういうところのルールは暴力なしが原則。それを破るというならこっちもそれなりの対応をさせてもらうしかない。まあ、それでもあくまで穏便に、だが。
「どうすんだ、あんた」
「ど、どうするって……?」
「そうだ。一度挙げちまった手をどう下ろすつもりなんだ? あんたと、俺とが、だ。元の位置に戻せばよし、そうでないなら……こいつの置場所に困っちまうことになる」
俺は頭上に掲げたテーブルを示し、暗にこれ以上するならこいつをあんたに振り下ろすぞ、と脅しを掛けている。
こいつもそれが分かっているのだろう、よーく考えているのが表情から伺い知れる。
俺の行動はお互いのグループの注目を集め、動こうとする者に対する牽制の役割も果たしていた。追従しようとしていた奴等も、これの対応には手を出しにくいようだ。
「……何者だてめぇ」
「あんたらと同じ冒険者さ。ちょいと事情があってこの子らと一緒に行動してる。年下に世話になりっぱなしも格好がつかんだろ? ここは俺に免じてここまでにしといてくれねぇか」
「ふざけたことを「それとも、テーブルマナーを教えてほしいってことなら、存分にご教授しますが?」……くそがっ!」
よし、どうにかここは大人しくしてくれそうだ。
悪態をつきながらではあるが、自分たちの方へと帰っていってくれた。俺もまた、テーブルを元の位置へと戻す。
「リーズさん……」
「おう、問題なしだ。飯を待とう」
ライドたちの視線が俺に向けられている。安心したようなものの中に何やら興味深い、とでも言いたげなものが含まれているのはどういう意図でのことか。
それに、
「……」
「……へぇ」
あちらさんにも、どうやら目をつけられてしまったようだ。
集団を率いてきた男が席に戻る俺に向けている視線にも、同じようなものを感じていた。
面倒なことになりそうな気配を感じ、俺は嘆息してこの時間が早く終わってくれることを願うのだった。
相手の対象は俺ではなくこの四人だろう、おそらく場違いな所に来ているのをからかう目的で近寄ってきている。そしてそれだけで終わらないというのもまあ、簡単に想像できるんだよなぁ。
そうこう考えている内に男は俺たちのテーブルときてしまった。ネバつくような笑みを浮かべて少女たちを品定めしている。やっぱりそいう意図もあったか。
わざわざマールとセルーナの間に押し入った男は気安く彼女たちに話し掛けてくる。
「よう嬢ちゃんたち、こっちきて一緒に飲まねぇか? そっちの男共より俺たちとの方が楽しいぜ!」
「いや……その……」
「こっちはこっちでやってるんで、関わらないでくれる?」
マールは言葉を濁したが、気の強いセルーナはきっぱりと拒絶を口にしてしまう。
「んだとガキぃ……!」
そしてこういう手合いにこういった反応は、逆効果だ。
当然このようにして分かりやすい怒りを露にしてくれる。しかもこちらのことを伺っているお仲間連中が玩具でも見つけたみたいな顔をしているのも不味い。
「こっちがわざわざ声掛けてやってんだ、ちょっとくらい愛想よくしねぇか、ああ?」
「あの、すいませんけど。彼女たちに絡むにはやめてもらえませんか」
「ああ? なんだ坊っちゃん、俺が何か迷惑でも掛けてるって言いてぇのか?」
「お気に障ったなら謝ります。でも、女の子に対してそういうやり方はどうかと思います」
「ほう……そうかい」
ライドもまた、彼女たちを守ろうと男の意識を自分に集めるよう話しをする。
ライドの指摘に納得したように見えた男だが……。
「―――生意気言ってんじゃねぇぞガキ共!!」
当たり前だがそんなことはなく、男はこちらの態度に激怒してきた。
少年たちの態度にキレた男は俺たちが囲んでいるテーブルをひっくり返そうと手を掛けた。
固定されていないテーブルは男の力と相まって簡単に宙を舞い俺のいる方へと向かってくる。置いてあったコップが飛び、ライドたちは身を守ろうと手を前にしている。
俺だけならどうとでも処理できる。が、生憎隣にはシェルフィーがいる。
彼女にもしもがあればちょいとまずい。一応ここでは俺が年長者、このお嬢さんに傷の一つでもつけてみろ、御付きの奴等に何言われるかわかったもんじゃねぇ。
だからあまり派手なことをせず、できるかぎり穏便にことをすませよう。
「……全員傷はないな」
「はい、お手数掛けますわ」
「そいつはよかった、さて……」
二人の少女の間を駆け立ち上がった俺の頭上には、宙へと舞ったテーブルがひっくり返る途中の形になって持ち上げられている。確認をとれば誰にも怪我はないようで目的としては十分に達成できたということか。
水とコップは床に散らばっているが、まあそこに関しては許してもらおう。
「て、てめぇ……」
「穏やかじゃねぇぜ、お兄さん」
俺の動きが見えなかったのだろう、いきなり下から現れた俺に対して驚きの表情を浮かべている。
向かってくるテーブルに対し、体を屈ませて下から持ち上げた。ただそれだけのことだが相手にはテーブルが影になって何がなんだか分かってないんだろう。
「ここは酒場、楽しい場所のはずだろ? あんましこういうことすんのはおすすめしない。あんたも大人だったら分かるんじゃないか?」
「……だんまり決め込んでた奴の言うことかよ、ああ?」
「俺だって最初の時に引いてもらってたら何もしなかったさ。ただ、仮にも手を出されたってんなら……見過ごせねぇな」
こういうところのルールは暴力なしが原則。それを破るというならこっちもそれなりの対応をさせてもらうしかない。まあ、それでもあくまで穏便に、だが。
「どうすんだ、あんた」
「ど、どうするって……?」
「そうだ。一度挙げちまった手をどう下ろすつもりなんだ? あんたと、俺とが、だ。元の位置に戻せばよし、そうでないなら……こいつの置場所に困っちまうことになる」
俺は頭上に掲げたテーブルを示し、暗にこれ以上するならこいつをあんたに振り下ろすぞ、と脅しを掛けている。
こいつもそれが分かっているのだろう、よーく考えているのが表情から伺い知れる。
俺の行動はお互いのグループの注目を集め、動こうとする者に対する牽制の役割も果たしていた。追従しようとしていた奴等も、これの対応には手を出しにくいようだ。
「……何者だてめぇ」
「あんたらと同じ冒険者さ。ちょいと事情があってこの子らと一緒に行動してる。年下に世話になりっぱなしも格好がつかんだろ? ここは俺に免じてここまでにしといてくれねぇか」
「ふざけたことを「それとも、テーブルマナーを教えてほしいってことなら、存分にご教授しますが?」……くそがっ!」
よし、どうにかここは大人しくしてくれそうだ。
悪態をつきながらではあるが、自分たちの方へと帰っていってくれた。俺もまた、テーブルを元の位置へと戻す。
「リーズさん……」
「おう、問題なしだ。飯を待とう」
ライドたちの視線が俺に向けられている。安心したようなものの中に何やら興味深い、とでも言いたげなものが含まれているのはどういう意図でのことか。
それに、
「……」
「……へぇ」
あちらさんにも、どうやら目をつけられてしまったようだ。
集団を率いてきた男が席に戻る俺に向けている視線にも、同じようなものを感じていた。
面倒なことになりそうな気配を感じ、俺は嘆息してこの時間が早く終わってくれることを願うのだった。
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