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プロローグ
しおりを挟むこの世界の名はハルディガイア。
剣と魔法のファンタジーな世界の1つである。
その世界のとある何の変哲もない荒野に4人の存在がいた。
1人は赤い短髪に捻れた角が2本生えた赤眼な褐色肌の巨漢。服装は黒一色のマントと鎧に身を包んでいる。
この者は魔王という魔族を束ねる王。
1人は砂金の様な金髪に翡翠の瞳を持つ華奢で凛々しい美少女。服装は簡素な白のワンピースに身を包んでいる。
この者は精霊王というこの世界の理に唯一干渉出来る王。
1人は白髪白眼の中背中肉の好青年。服に身を包んでおらず、代わりに鱗のようなものが身を包んでいる。
この者は竜王という実力主義である竜種の頂点に立つ最強の竜。
1人は紫水晶色の髪と瞳を持った華奢な美少女。両肩以外の各関節を神鉄製の軽鎧で身を包んでいる。
この者は剣王という神剣エターナルの担い手であり、類稀な魔力操作と剣術のみで最強に至った少女。
この4者は何れも理から外れた異常者だ。
その異常者達は荒野で各々が構えた。
「…………ようやっとこの時が来たのう。」
「ハン、耐えねぇここが悪ぃんだよ。」
「良いのだ。高揚するのだ。」
「…………俺は誰の物でもない。俺は俺のだ。」
竜王、魔王、精霊王、剣王が順にそれぞれ一言交わす。
直後、全員が消えた。
ゴガアァァァァァァァァンッ!!!!!!!!!!!
4人が消えた途端、荒野が陥没した。陥没した中央を見れば、4人が組み合っていた。
そこからは殴る蹴る、斬撃や魔法の応酬が始まったのだ。
剣王が雷の魔力放出で、精霊王が風の爆弾で、竜王が咆哮で、魔王が拳の衝撃波で他の3人を押し飛ばす。
奇しくも同時故に相殺されてしまった。
その時に4人が吐いた台詞がこうだった。
「「「剣王は」」」「俺は」
「俺様の」「私の」「儂の」「俺の」
「「「「物だ(よ)(じゃ)」」」」
魔王は剣王を右腕として欲し、
竜王は剣王を番として欲し、
精霊王は剣王を契約者として欲し、
剣王はその全てを拒否するために、
この闘いが始まったのだ。
剣王モテモテである。
闘いは熾烈を極め、何の変哲もない荒野がいつの間にやら地獄へと変貌してしまった。
闘い始めてから5年ほど経った時、剣王のある発言により、戦意は皆萎えてしまった。
剣王はエターナルに収束された魔力を地壊させた時に叫んだのだ。
「いい加減にしろ!!!俺は………………男だ!!!!!!!!」
この一言に3人の王はフリーズしてしまった。
勝って番にしようとした竜王と、
右腕にして、できちゃった婚をなそうとした魔王はショックから膝を着き、精霊王はある種の興奮から鼻血を噴射して気絶し、真実を告げた剣王は神剣エターナルを鞘に仕舞いつつ安堵していた。
嫁を連れて帰ると息巻いていた魔王と竜王は顔を青ざめさせながらとぼとぼと帰り、精霊王は迎えに来た光精霊2人に連れてかれ、剣王は悠々と歩きながら荒野から去った。
この闘いの真相を知らない世界中の人々は頂上決戦と持て囃し、これは歴史に遺され、荒野は決戦場と呼ばれる様になった。
近くにいた冒険者はこう語ったそうだ。
「あの4人には手を出すな。」と。
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