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17:モテモテの豆田くん
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イメチェンから三日経っても、豆田くんはモテモテだった。
次の授業の準備をしながらも、私の視線はつい豆田くんの方へ向いてしまう。
彼の周りには人だかりができていて、女子たちは楽しげに笑いながら会話していた。
特に、隣の席の吉沢さんはこのところ、豆田くんに猛アプローチしてる。
宿題のノートを見せ合ったり、話題の動画で盛り上がったり。
私はそれを遠くから見ているだけの日々。
さらに一週間が経ち、六月に入った。
制服は夏服に切り替わったけれど――私は豆田くんとも、狐坂くんとも、ろくに会話をしていない。
二人とは席が離れている。
話そうと思えば、わざわざ席を立って近づかなきゃいけない。
でも、彼らのまわりにはいつも誰かがいて、声をかけるには勇気がいる。
……そして、私はその勇気を出せずにいた。
教室で話しかけて、目立ったらどうしよう。
変な噂を立てられたら困るし――私がそんな対象になったら、豆田くんも迷惑だろう。
スーパーなら会えるかも?
そう思って、何度か夕方の値引きセールを狙ってみた。
でも、狐坂くんにも豆田くんにも、一度も会えなかった。
――なんだかなあ。
教壇の近く。
男女五人に囲まれている豆田くんを眺めながら、私はため息をついた。
いつも教室の隅っこで、目立つことなく一人で過ごしていた豆田くん。
その豆田くんが、たくさんの人に囲まれて笑ってる。
それはすごく良いことなんだけど。
……もう私なんて、必要ないってことなのかな。
味方でいるって言ったけど。
いまの豆田くんには、味方なんていくらでもいる。
そもそも私たちは、友達ってわけじゃなかったし。
ただのクラスメイトだったし……。
幸い、あれ以来狸になるような事件も起きてない。
なら、それでいいじゃない。
豆田くんが、楽しそうなら――それで、いいんだよ。うん。
モヤモヤした気持ちを飲み込みながら過ごしていると、教室に担任の浅羽《あさば》先生が入ってきた。
浅羽先生は、今年で三十歳になる女性。
教え方も上手いし、性格もさっぱりしているから、生徒からの人気は高い。
次の授業の準備をしながらも、私の視線はつい豆田くんの方へ向いてしまう。
彼の周りには人だかりができていて、女子たちは楽しげに笑いながら会話していた。
特に、隣の席の吉沢さんはこのところ、豆田くんに猛アプローチしてる。
宿題のノートを見せ合ったり、話題の動画で盛り上がったり。
私はそれを遠くから見ているだけの日々。
さらに一週間が経ち、六月に入った。
制服は夏服に切り替わったけれど――私は豆田くんとも、狐坂くんとも、ろくに会話をしていない。
二人とは席が離れている。
話そうと思えば、わざわざ席を立って近づかなきゃいけない。
でも、彼らのまわりにはいつも誰かがいて、声をかけるには勇気がいる。
……そして、私はその勇気を出せずにいた。
教室で話しかけて、目立ったらどうしよう。
変な噂を立てられたら困るし――私がそんな対象になったら、豆田くんも迷惑だろう。
スーパーなら会えるかも?
そう思って、何度か夕方の値引きセールを狙ってみた。
でも、狐坂くんにも豆田くんにも、一度も会えなかった。
――なんだかなあ。
教壇の近く。
男女五人に囲まれている豆田くんを眺めながら、私はため息をついた。
いつも教室の隅っこで、目立つことなく一人で過ごしていた豆田くん。
その豆田くんが、たくさんの人に囲まれて笑ってる。
それはすごく良いことなんだけど。
……もう私なんて、必要ないってことなのかな。
味方でいるって言ったけど。
いまの豆田くんには、味方なんていくらでもいる。
そもそも私たちは、友達ってわけじゃなかったし。
ただのクラスメイトだったし……。
幸い、あれ以来狸になるような事件も起きてない。
なら、それでいいじゃない。
豆田くんが、楽しそうなら――それで、いいんだよ。うん。
モヤモヤした気持ちを飲み込みながら過ごしていると、教室に担任の浅羽《あさば》先生が入ってきた。
浅羽先生は、今年で三十歳になる女性。
教え方も上手いし、性格もさっぱりしているから、生徒からの人気は高い。
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