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第二十二話 ちゃうちゃう、フーンてして、スーンや!
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「ホンマのところ、おっちゃんはどんな魔法が使えるん?」
「あの時は突然だったから、実際のところ全然分からないのだ」
“ミスズの傷をなんかしなくては!”と思ったらああなったわけで、できると思ってやったわけではないのだ。
「ホンマの法術師やったら、腕とか毟れても治るらしいで?」
「それは凄い。そんなの、向こうの医者でも治るかどうかだぞ?」
こちらの医学の程度は知らないが、それほど進んでいるとは思えない。
そもそも魔法が万能のこの世界に、普通の医者が居るかどうか疑問だ。
居たとしても、際限なく血を抜くとか焼きゴテで傷を焼くとか水銀を飲ませるとか新鮮な馬糞を塗りつけるといった、野蛮な施術をされるのが関の山だろう。
必要とされない技術は進歩しないものだ。
「ウチの青い石でできるんは、ほっといても治るくらいの傷を早く治すことだけや」
言葉を切ったミスズは、自分の頬を指差して後を続けた。
「ここの傷治したおっちゃんの魔法と同じくらいやね」
「俺が法術師なら、もっと酷い傷も治せるって事だよな?」
「せや。大きく分けると、まずはさっきの青い石。次が毟れた腕をくっつけられたり、死に掛けを助けられる。んで最後は、形が無くなった腕を元に戻せたり、死んだばっかりなら助けられる。のみっつや。ごっつい法術師なら全部できるらしいで」
「流石に死んで時間が経ては助からんか…」
「毟れただけやったら無理やりくっつけて、血が通ったら治るみたいや。けど腐ったら血は通わんから治らん。そんなんが動き出しても、バケモンになってるから、もう人間やない」
向こうの医学でも、心臓が止まって数分以内なら助けられるが、脳が死んだら助からない。だが、こちらなら心臓が破裂してもすぐに修復できるから、助かる可能性が高くなるわけか。
「そんな情報どこで仕入れたんだ?」
「こっち来て長いし、互助会とか出入りしてたら自然に分かるわ」
確かに、互助会は生と死の最前線て感じだからな。
バケモノや魔法の情報を得るには最適な場所だろう。
「ほなやってみ。眼を閉じて、魔法使いたいって考えるんや」
「ん、んん? んーんー? こんな感じか?」
「ちゃうちゃう、フーンてして、スーンや!」
ミスズの魔法は感覚に基づいており、効果は擬音によって表されるものなので、壊滅的に教師に向いていない。ミスズがいい顔をしないだろうが、説得してでも互助会で”魔法適性を得た【その日】から読む本”とやらを買わねばなるまい。
しかしそうなると、“魔法回路”とかいうやつを付けねばならない。それ自体は吝かではないが、それによって今ある魔法力に悪影響が出るという可能性もある。
忘れてはいけない。俺たちはこの世界では異端なのだ。
「魔法屋行けたか?」
「んー。んんん。んんーん、んー」
「なんそれ、夜明けのスキャットか!」
俺は目を閉じて、暗闇の中で何か見えるものはないかと捜した。
もちろん、魔法屋というのはミスズ環境の場合であって、俺にも当てはまるとは限らない。しかし、魔法屋でなくとも、光っているとか音が出ているとか、何かしら認識できる要素があるのではないか。
「…お、光が見えたぞ。…ん? んんん!」
光の中に、あの女が居た。多分俺をここに呼んだ女だ。
「ど、どないしたんやおっちゃん!」
「お、おい、あんただろ? ちょ、待てよ! おい!」
「…なにが起こってるんや?」
女は遠くを指差すと、両手をメガホンのように口に当て、ヘドバンしながら何かを叫んだ。声は聞こえないので唇を読む。
「マ…ン…ゾ…ク?」
満足って何にだ? と訝しんでいると、女は再び口を開いた。
「ア…ホ?」
失礼な女は、それだけ言うと、手を振り振り遠ざかっていった。
後には最初と同じ、暗闇だけが残された。
「…むうう、意味が分からん」
眼を開いた俺は、ミスズに説明した。
結局、俺にどんな魔法が使えるのかは分からなかった。
しかし、まぐれで魔法が使えるとは思えないから、なにか事情があるのだろう。
「なんやしらんけど、ウチとおっちゃんて、どんどん違ってくるな?」
「まったくだ。他の住人と違うのは当然だが、俺とミスズさんの間でも違うのだから、同じ世界に住んでいるとは到底思えないな」
ほかの人が囲碁をやっている中、ルールの違いも、升目の数が違うことにも気付かず、見た目が似ているってだけでオセロと五目並べが戦っているような、そんなズレ方だ。
「ところで」
ミスズが席を立ち、テーブルを回って近づいてくる。
「その女なんなん? ホンマに知らん女なんか?」
「言い訳するのも馬鹿馬鹿しいが、本当に知らないんだって」
なんだろう? 浮気を問い詰められている夫の気分だ。
「それから、なんかイライラしとるなって思うてほってたら、急にひとりで出かけて、二時間位でニコニコしながら帰ってきて、妙に優しいこと言うたりすることあるやん? アレってなんなん?」
ななな、いきなりなにを言い出すんだこの子は!
と言うか、そっと出て行ったつもりだったのにばれてたのか!
「あ、あれは修行だ…って、今はそのことは関係ないだろう!」
「なんで赤い顔してん? あと汗! めっちゃ怪しいやん!」
俺の膝にすわり、顔を近づけてくるミスズ。
実際修行なのだが、理由が強くなるためでなく、屈折した青少年がよくやるアレなのだ。無茶苦茶身体を動かして、性欲を何とかしようとするヤツ。なので“修行だ”としか言えないのである。
「訳は言えないが、キミのためなんだ!」
「…ホンマに? もうウチを置いていったりせーへん?」
ミスズは急にしおらしくなり、俺の胸にしな垂れかかって来た。なんなんだ、この小悪魔め!
「本当だから。もうひとりで出て行ったりしないから! 例え、俺の言ったことが全部嘘だったとしても、これだけは本当だ」
「全部嘘やったら、全部嘘なんちゃう?」
「あぁいや、言い間違いだ。要するに…」
俺の弁解に、ミスズが言葉を被せてきた。
「意地悪言うてごめん、おっちゃん。あっち帰るまで、絶対にウチと一緒におってな? お願いやで?」
大きな眼が、俺の心を射る。見透かすように抉る。
ミスズは、ひとりになるのが怖いのだ。孤独は誰しも恐ろしいものだが、いったん孤独から脱却した彼女の場合、一際そうなのだろう。
今日、俺が魔法を使えるようになったこともあり、殊更に“この先新しい仲間ができたら、自分の価値はなくなってしまって、捨てられてしまう”と思ってしまったのだろう。
それがエーリカや、俺を呼んだ女に対する反感を生むのは仕方のないことかもしれない。
「心配するなって。よく考えろよミスズさん、こんな役立たずの俺が、キミ無しでやっていけるわけがないだろう?」
言っていて情けなくなってきたが、間違ってはいないのがまた情けない。
両手でミスズの頬を挟んで、黒い瞳を見つめ返す。
ああ! こんなこと、恋人同士がやることではないか。
「こんな俺でいいなら、ずっと養ってくれ」
「おっちゃん…」
あまり言いたくはないがミスズは可愛い。
そしてきれいな身体をしている。
もしも俺が二十歳若くて、こんな風に迫られれば。
例え彼女の行動に性的な意味がなかったとしても、どうにかなっていたに違いない。
だから、めちゃくちゃ身体を動かして、疲れを理由に放置して。忘れた振りをしておけば、そのうち大人しくなってしまう程度の性欲しか持ち得ないおっさんでよかったと思う。
だが、若さと激情に任せて、婚約者とやらからミスズを奪ってしまう。そんな未来もアリだろうがと、ヤンチャな俺が囁いたりもする。
“こちとら異世界よ! ミスズの婚約者だって言うんなら、ここに来て護ってやれ! できないなら俺が貰っちまうぞ!”
彼女の都合を無視した、俺の勝手な未来図だが。
片手をミスズの背中に回し、自分の胸に押し付けた。この行為には、彼女の顔が見えなくなるという効果がある。
「ミスズさん、よーしよーし」
頭を撫でると、ミスズは猫のように俺の胸に顔をこすり付けた。
「おいおい、可愛い顔が削れちまうぞ?」
「ほら、優しいこと言うやん?」
「はは…」
俺は天井を向いて深い息を吐いた。
この子にしがみつかれると、色々滾って理性を保つのが辛くなるが、心は満たされる。優しい気持ちになる。
「…ミスズさん?」
暫くの後、ミスズは俺にもたれたまま眠り始めた。頬をこねこねしても起きないので、駅弁スタイルのまま部屋に運び、ベッドに横たえた。
「おやすみ…」
自分にも聞こえるかどうかという声で囁き、自分の部屋に行く。
起きている時間は隙間風が窓や扉をガタガタ鳴らすが、寝る時間になると静かになるのはありがたい。
そして朝。スズメのような鳥の声が聞こえる。チンダル現象の光の帯が、薄暗い部屋に差し込んでいる。
そこに突然現れた黒い影が、光の帯を遮った。
「んはは、おはようおっちゃん!」
ごく当然のように、ミスズは裸で隣にいるのであった。
「あのなぁ!」
「あの時は突然だったから、実際のところ全然分からないのだ」
“ミスズの傷をなんかしなくては!”と思ったらああなったわけで、できると思ってやったわけではないのだ。
「ホンマの法術師やったら、腕とか毟れても治るらしいで?」
「それは凄い。そんなの、向こうの医者でも治るかどうかだぞ?」
こちらの医学の程度は知らないが、それほど進んでいるとは思えない。
そもそも魔法が万能のこの世界に、普通の医者が居るかどうか疑問だ。
居たとしても、際限なく血を抜くとか焼きゴテで傷を焼くとか水銀を飲ませるとか新鮮な馬糞を塗りつけるといった、野蛮な施術をされるのが関の山だろう。
必要とされない技術は進歩しないものだ。
「ウチの青い石でできるんは、ほっといても治るくらいの傷を早く治すことだけや」
言葉を切ったミスズは、自分の頬を指差して後を続けた。
「ここの傷治したおっちゃんの魔法と同じくらいやね」
「俺が法術師なら、もっと酷い傷も治せるって事だよな?」
「せや。大きく分けると、まずはさっきの青い石。次が毟れた腕をくっつけられたり、死に掛けを助けられる。んで最後は、形が無くなった腕を元に戻せたり、死んだばっかりなら助けられる。のみっつや。ごっつい法術師なら全部できるらしいで」
「流石に死んで時間が経ては助からんか…」
「毟れただけやったら無理やりくっつけて、血が通ったら治るみたいや。けど腐ったら血は通わんから治らん。そんなんが動き出しても、バケモンになってるから、もう人間やない」
向こうの医学でも、心臓が止まって数分以内なら助けられるが、脳が死んだら助からない。だが、こちらなら心臓が破裂してもすぐに修復できるから、助かる可能性が高くなるわけか。
「そんな情報どこで仕入れたんだ?」
「こっち来て長いし、互助会とか出入りしてたら自然に分かるわ」
確かに、互助会は生と死の最前線て感じだからな。
バケモノや魔法の情報を得るには最適な場所だろう。
「ほなやってみ。眼を閉じて、魔法使いたいって考えるんや」
「ん、んん? んーんー? こんな感じか?」
「ちゃうちゃう、フーンてして、スーンや!」
ミスズの魔法は感覚に基づいており、効果は擬音によって表されるものなので、壊滅的に教師に向いていない。ミスズがいい顔をしないだろうが、説得してでも互助会で”魔法適性を得た【その日】から読む本”とやらを買わねばなるまい。
しかしそうなると、“魔法回路”とかいうやつを付けねばならない。それ自体は吝かではないが、それによって今ある魔法力に悪影響が出るという可能性もある。
忘れてはいけない。俺たちはこの世界では異端なのだ。
「魔法屋行けたか?」
「んー。んんん。んんーん、んー」
「なんそれ、夜明けのスキャットか!」
俺は目を閉じて、暗闇の中で何か見えるものはないかと捜した。
もちろん、魔法屋というのはミスズ環境の場合であって、俺にも当てはまるとは限らない。しかし、魔法屋でなくとも、光っているとか音が出ているとか、何かしら認識できる要素があるのではないか。
「…お、光が見えたぞ。…ん? んんん!」
光の中に、あの女が居た。多分俺をここに呼んだ女だ。
「ど、どないしたんやおっちゃん!」
「お、おい、あんただろ? ちょ、待てよ! おい!」
「…なにが起こってるんや?」
女は遠くを指差すと、両手をメガホンのように口に当て、ヘドバンしながら何かを叫んだ。声は聞こえないので唇を読む。
「マ…ン…ゾ…ク?」
満足って何にだ? と訝しんでいると、女は再び口を開いた。
「ア…ホ?」
失礼な女は、それだけ言うと、手を振り振り遠ざかっていった。
後には最初と同じ、暗闇だけが残された。
「…むうう、意味が分からん」
眼を開いた俺は、ミスズに説明した。
結局、俺にどんな魔法が使えるのかは分からなかった。
しかし、まぐれで魔法が使えるとは思えないから、なにか事情があるのだろう。
「なんやしらんけど、ウチとおっちゃんて、どんどん違ってくるな?」
「まったくだ。他の住人と違うのは当然だが、俺とミスズさんの間でも違うのだから、同じ世界に住んでいるとは到底思えないな」
ほかの人が囲碁をやっている中、ルールの違いも、升目の数が違うことにも気付かず、見た目が似ているってだけでオセロと五目並べが戦っているような、そんなズレ方だ。
「ところで」
ミスズが席を立ち、テーブルを回って近づいてくる。
「その女なんなん? ホンマに知らん女なんか?」
「言い訳するのも馬鹿馬鹿しいが、本当に知らないんだって」
なんだろう? 浮気を問い詰められている夫の気分だ。
「それから、なんかイライラしとるなって思うてほってたら、急にひとりで出かけて、二時間位でニコニコしながら帰ってきて、妙に優しいこと言うたりすることあるやん? アレってなんなん?」
ななな、いきなりなにを言い出すんだこの子は!
と言うか、そっと出て行ったつもりだったのにばれてたのか!
「あ、あれは修行だ…って、今はそのことは関係ないだろう!」
「なんで赤い顔してん? あと汗! めっちゃ怪しいやん!」
俺の膝にすわり、顔を近づけてくるミスズ。
実際修行なのだが、理由が強くなるためでなく、屈折した青少年がよくやるアレなのだ。無茶苦茶身体を動かして、性欲を何とかしようとするヤツ。なので“修行だ”としか言えないのである。
「訳は言えないが、キミのためなんだ!」
「…ホンマに? もうウチを置いていったりせーへん?」
ミスズは急にしおらしくなり、俺の胸にしな垂れかかって来た。なんなんだ、この小悪魔め!
「本当だから。もうひとりで出て行ったりしないから! 例え、俺の言ったことが全部嘘だったとしても、これだけは本当だ」
「全部嘘やったら、全部嘘なんちゃう?」
「あぁいや、言い間違いだ。要するに…」
俺の弁解に、ミスズが言葉を被せてきた。
「意地悪言うてごめん、おっちゃん。あっち帰るまで、絶対にウチと一緒におってな? お願いやで?」
大きな眼が、俺の心を射る。見透かすように抉る。
ミスズは、ひとりになるのが怖いのだ。孤独は誰しも恐ろしいものだが、いったん孤独から脱却した彼女の場合、一際そうなのだろう。
今日、俺が魔法を使えるようになったこともあり、殊更に“この先新しい仲間ができたら、自分の価値はなくなってしまって、捨てられてしまう”と思ってしまったのだろう。
それがエーリカや、俺を呼んだ女に対する反感を生むのは仕方のないことかもしれない。
「心配するなって。よく考えろよミスズさん、こんな役立たずの俺が、キミ無しでやっていけるわけがないだろう?」
言っていて情けなくなってきたが、間違ってはいないのがまた情けない。
両手でミスズの頬を挟んで、黒い瞳を見つめ返す。
ああ! こんなこと、恋人同士がやることではないか。
「こんな俺でいいなら、ずっと養ってくれ」
「おっちゃん…」
あまり言いたくはないがミスズは可愛い。
そしてきれいな身体をしている。
もしも俺が二十歳若くて、こんな風に迫られれば。
例え彼女の行動に性的な意味がなかったとしても、どうにかなっていたに違いない。
だから、めちゃくちゃ身体を動かして、疲れを理由に放置して。忘れた振りをしておけば、そのうち大人しくなってしまう程度の性欲しか持ち得ないおっさんでよかったと思う。
だが、若さと激情に任せて、婚約者とやらからミスズを奪ってしまう。そんな未来もアリだろうがと、ヤンチャな俺が囁いたりもする。
“こちとら異世界よ! ミスズの婚約者だって言うんなら、ここに来て護ってやれ! できないなら俺が貰っちまうぞ!”
彼女の都合を無視した、俺の勝手な未来図だが。
片手をミスズの背中に回し、自分の胸に押し付けた。この行為には、彼女の顔が見えなくなるという効果がある。
「ミスズさん、よーしよーし」
頭を撫でると、ミスズは猫のように俺の胸に顔をこすり付けた。
「おいおい、可愛い顔が削れちまうぞ?」
「ほら、優しいこと言うやん?」
「はは…」
俺は天井を向いて深い息を吐いた。
この子にしがみつかれると、色々滾って理性を保つのが辛くなるが、心は満たされる。優しい気持ちになる。
「…ミスズさん?」
暫くの後、ミスズは俺にもたれたまま眠り始めた。頬をこねこねしても起きないので、駅弁スタイルのまま部屋に運び、ベッドに横たえた。
「おやすみ…」
自分にも聞こえるかどうかという声で囁き、自分の部屋に行く。
起きている時間は隙間風が窓や扉をガタガタ鳴らすが、寝る時間になると静かになるのはありがたい。
そして朝。スズメのような鳥の声が聞こえる。チンダル現象の光の帯が、薄暗い部屋に差し込んでいる。
そこに突然現れた黒い影が、光の帯を遮った。
「んはは、おはようおっちゃん!」
ごく当然のように、ミスズは裸で隣にいるのであった。
「あのなぁ!」
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