43 / 47
正と負の軋轢
魔導戦士爆発
しおりを挟む
「この前ブルは完全に破壊されたわけだけど、ここである問題が発生したんだ。それは大量の放射能がその地に残り続ける事になったという問題。カヤと佐助のあの行動を否定しないけど、国を鎮めた事であの地は不毛と化した。しかし風でこっちにも飛んでくるかもしれない。だから僕がその地に向かうよ。…ん?大丈夫かって?そりゃ大丈夫さ。僕は酸性物質の除去に携わっていたから。必ず戻るよ。」
サインは皆に対し行ってくると言った後、調査団と共にブルのあった場所に向かう。
「さてと、今回はまずいな…。」
防護服を着て、飛行機に乗る調査団たち。皆怯えていた。しかし、このままだと世界が危険に晒される。その為、調査団は覚悟を決めブルのあった場所へと向かい、最東端へと辿り着く。
その地は予想通り、木も草も動物もいなかった。しかし科学の進歩したこの世界には放射能だけを除去するバキュームがあった。全ての調査員はそれを持ち少しずつ、放射能を除去する事となる。
「サインさん。こんな場所に人はいるのでしょうか?」
「いないと思う。ただ一つ気がかりなんだ。魔道具を心臓に埋め込んで魔導戦士になったという話。もし壁や結界を張る魔道具を持つ人間がいたら、生きているかもしれない。皆気を引き締めて行こう。」
正直サインも不安でいっぱいであった。あの軍事国家が簡単に陥落するはずがないと。カヤが呼び寄せた核爆弾から逃げた者もいるかもしれない。万が一の為に地下シェルターがあったかもしれない。そんな考えが頭をよぎる。
今回の調査は3か月程度を想定している。東から西までの距離は500キロメートルほど。除去が済めばもうその地に行く事だって可能。ただそれだけを信じ進んでいった。
・・・
そして何事もなく3か月が過ぎ、島の放射能は全て取り除き安心する調査団。しかし次の瞬間。サインの後ろの方で悲鳴が聞こえたのだ。それは魔道具を体に埋め込んだ人間、いや魔導戦士だった。なぜ今!?と焦る調査団。ブルにはもう文明は残っていない。それなのに魔導戦士が生きていたからだ。すると魔導戦士の一人が口にする。
「呪いだ…。助けてくれ……。」
そう言いながら近づいてくる魔導戦士たち。その姿に心を痛めた調査団は近くに寄るが次の瞬間魔法が暴発し、調査団の何人かがその場に力尽きた。そう、今は亡きザイヤは魔導戦士に戦闘の心を植えつけた上でシェルターで生活させていた。そして来るべき時に、外部の人間を見つけたら即刻排除するよう命じていたのだ。まるで機械に命令を送るように。
そしてその手はサインの腹を貫いた。
「か、カヤ…。さ、佐助……。み………。」
そしてサインの灯火は消えた。その映像は世界中に送られる。それに絶望する人々。魔導戦士は攻撃したくなかった。でも矛を収める事が出来なかった。そして最悪の事態が発生してしまう。魔導戦士は空を飛び、各国を滅ぼしにかかったのだ。
その情報は魔法研究所にいるカヤたちにも届いた。
「う、嘘でしょ…?あの姿はサイン…さん。」
食事中だった皆は全員箸を落とす。それほど衝撃なものだった。次の瞬間カヤの体が震えだす。また負の感情が溢れそうになったのだ。すると佐助はカヤの首を叩き、カヤを気絶させる。
「皆さん。私は、いや私たちはとんでもない事をしてしまいました。この魔導戦士を倒せるのは私とカヤ様だけ。これから世界各地を巡り、全ての魔導戦士を滅します。」
ゴズたちは止めようとする。しかし、佐助はカヤを抱えたまま施設をあとにした。
・・・
数時間後。カヤは目を覚ます。その視界の先には、雷の跡を体中に刻んでいる佐助がいた。
「いますぐにサインを助けに行かなきゃ!!」
カヤは急いで向かおうとする。すると佐助は首を横に振った。
「今は世界を助けるのが、優先です。サインさんは世界の平和を願っていた。その気持ちを踏みにじるのはいけません。私たちのやる事はただ魔導戦士の撲滅。それだけです。」
「そ…そんな……。」
カヤは絶望する。しかし、その間も中継で町が破壊されている光景が映しだされていた。それは地獄そのもの。皆がどんどん倒れていく。その時ある人が声をあげていた。「カヤ様。佐助様。助けて下さい。」と。
その瞬間カヤの気持ちは一つに定まった。佐助の手を引っ張りその場に出現し、無明剣で魔導戦士の心臓を貫いたのだ。
「もう心配しないで。こいつらは罪人だから。」
カヤの姿を見た民衆は祈りを捧げた。この時佐助は普段のカヤではないと直感した。しかしどんどんやってくる魔導戦士に対抗する為、刀を抜きだす。
「カヤ様……。」
「……。」
そして二人は75万人もいる魔導戦士の撲滅を開始した。
サインは皆に対し行ってくると言った後、調査団と共にブルのあった場所に向かう。
「さてと、今回はまずいな…。」
防護服を着て、飛行機に乗る調査団たち。皆怯えていた。しかし、このままだと世界が危険に晒される。その為、調査団は覚悟を決めブルのあった場所へと向かい、最東端へと辿り着く。
その地は予想通り、木も草も動物もいなかった。しかし科学の進歩したこの世界には放射能だけを除去するバキュームがあった。全ての調査員はそれを持ち少しずつ、放射能を除去する事となる。
「サインさん。こんな場所に人はいるのでしょうか?」
「いないと思う。ただ一つ気がかりなんだ。魔道具を心臓に埋め込んで魔導戦士になったという話。もし壁や結界を張る魔道具を持つ人間がいたら、生きているかもしれない。皆気を引き締めて行こう。」
正直サインも不安でいっぱいであった。あの軍事国家が簡単に陥落するはずがないと。カヤが呼び寄せた核爆弾から逃げた者もいるかもしれない。万が一の為に地下シェルターがあったかもしれない。そんな考えが頭をよぎる。
今回の調査は3か月程度を想定している。東から西までの距離は500キロメートルほど。除去が済めばもうその地に行く事だって可能。ただそれだけを信じ進んでいった。
・・・
そして何事もなく3か月が過ぎ、島の放射能は全て取り除き安心する調査団。しかし次の瞬間。サインの後ろの方で悲鳴が聞こえたのだ。それは魔道具を体に埋め込んだ人間、いや魔導戦士だった。なぜ今!?と焦る調査団。ブルにはもう文明は残っていない。それなのに魔導戦士が生きていたからだ。すると魔導戦士の一人が口にする。
「呪いだ…。助けてくれ……。」
そう言いながら近づいてくる魔導戦士たち。その姿に心を痛めた調査団は近くに寄るが次の瞬間魔法が暴発し、調査団の何人かがその場に力尽きた。そう、今は亡きザイヤは魔導戦士に戦闘の心を植えつけた上でシェルターで生活させていた。そして来るべき時に、外部の人間を見つけたら即刻排除するよう命じていたのだ。まるで機械に命令を送るように。
そしてその手はサインの腹を貫いた。
「か、カヤ…。さ、佐助……。み………。」
そしてサインの灯火は消えた。その映像は世界中に送られる。それに絶望する人々。魔導戦士は攻撃したくなかった。でも矛を収める事が出来なかった。そして最悪の事態が発生してしまう。魔導戦士は空を飛び、各国を滅ぼしにかかったのだ。
その情報は魔法研究所にいるカヤたちにも届いた。
「う、嘘でしょ…?あの姿はサイン…さん。」
食事中だった皆は全員箸を落とす。それほど衝撃なものだった。次の瞬間カヤの体が震えだす。また負の感情が溢れそうになったのだ。すると佐助はカヤの首を叩き、カヤを気絶させる。
「皆さん。私は、いや私たちはとんでもない事をしてしまいました。この魔導戦士を倒せるのは私とカヤ様だけ。これから世界各地を巡り、全ての魔導戦士を滅します。」
ゴズたちは止めようとする。しかし、佐助はカヤを抱えたまま施設をあとにした。
・・・
数時間後。カヤは目を覚ます。その視界の先には、雷の跡を体中に刻んでいる佐助がいた。
「いますぐにサインを助けに行かなきゃ!!」
カヤは急いで向かおうとする。すると佐助は首を横に振った。
「今は世界を助けるのが、優先です。サインさんは世界の平和を願っていた。その気持ちを踏みにじるのはいけません。私たちのやる事はただ魔導戦士の撲滅。それだけです。」
「そ…そんな……。」
カヤは絶望する。しかし、その間も中継で町が破壊されている光景が映しだされていた。それは地獄そのもの。皆がどんどん倒れていく。その時ある人が声をあげていた。「カヤ様。佐助様。助けて下さい。」と。
その瞬間カヤの気持ちは一つに定まった。佐助の手を引っ張りその場に出現し、無明剣で魔導戦士の心臓を貫いたのだ。
「もう心配しないで。こいつらは罪人だから。」
カヤの姿を見た民衆は祈りを捧げた。この時佐助は普段のカヤではないと直感した。しかしどんどんやってくる魔導戦士に対抗する為、刀を抜きだす。
「カヤ様……。」
「……。」
そして二人は75万人もいる魔導戦士の撲滅を開始した。
0
あなたにおすすめの小説
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
偽夫婦お家騒動始末記
紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】
故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。
紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。
隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。
江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。
そして、拾った陰間、紫音の正体は。
活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる