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第4章 秋山の過去
夢
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重い瞼が開いた。まるでずっと息を止めていたかのように、ベッドから身を起こした私は空気を求めて呼吸をしていた。汗で体がベタつく。その反面、室内の寒さが体を冷やした。
カーテンの隙間から覗く日差しを見る限り、今日も晴れらしい。
嫌な夢を見ていた。ここ最近ずっとだ。だけど、どんな夢を見ていたのかはまるで思い出せない。ただ、嫌な夢、ということと不思議な夢ということは覚えている。どのように不思議なのかは、最近になってわかった。夢の中での私は…。
シャワーを浴びて人心地ついた頃には、出勤するのに良い時間になっていた。身支度も終えており、玄関に向かった。
あの嫌な夢を見るようになったのはいつぐらいだろうか。思い出そうとしても、思い出せない。
そんなことを考えながら玄関の扉を開ける。外の光が室内に入ってくる。
なぜか、この瞬間いつも思うことがある。日差しが私を避けていっているのではないか、と。私の前に、日差しを遮るものはなにもない。だけど、なぜか私には日差しが当たっていないような、そんな気がした。
いつもより強い日差しのせいか、今日は幾分暖かい気がする。そう思ったのも束の間、冷たい風が私の頬に裂くような痛みを感じさせる。
ぐっと目に力を込め、気を引き締める。澄んだ空気が視界を広める。周りには黒々とした山々が連なるが、遠くに見える富士山は、雪に染まり真っ白だった。
今日は、秋山さんに聞かなければならない。すべての真相を。
カーテンの隙間から覗く日差しを見る限り、今日も晴れらしい。
嫌な夢を見ていた。ここ最近ずっとだ。だけど、どんな夢を見ていたのかはまるで思い出せない。ただ、嫌な夢、ということと不思議な夢ということは覚えている。どのように不思議なのかは、最近になってわかった。夢の中での私は…。
シャワーを浴びて人心地ついた頃には、出勤するのに良い時間になっていた。身支度も終えており、玄関に向かった。
あの嫌な夢を見るようになったのはいつぐらいだろうか。思い出そうとしても、思い出せない。
そんなことを考えながら玄関の扉を開ける。外の光が室内に入ってくる。
なぜか、この瞬間いつも思うことがある。日差しが私を避けていっているのではないか、と。私の前に、日差しを遮るものはなにもない。だけど、なぜか私には日差しが当たっていないような、そんな気がした。
いつもより強い日差しのせいか、今日は幾分暖かい気がする。そう思ったのも束の間、冷たい風が私の頬に裂くような痛みを感じさせる。
ぐっと目に力を込め、気を引き締める。澄んだ空気が視界を広める。周りには黒々とした山々が連なるが、遠くに見える富士山は、雪に染まり真っ白だった。
今日は、秋山さんに聞かなければならない。すべての真相を。
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