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ぶらんこ
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公園にブランコがある。
最近は危険だからとブランコを置かない公園も多いと聞く。
男は仕事帰り公園の前を通る。
その公園には、まだブランコがある。
特におかしいことではない。
ただ、そのブランコは先ほどまで誰かが乗っていたように、キィーコ、キィーコと音を立てて動いている。
もう夜中だ。
夜の十時は悠に過ぎている時刻だ。
なのに、乗りてもいないのに動いていたブランコを男は少しの間だけ足を止めて見つめる。
男は気味悪さを感じるが幽霊など信じていないので、直前まで誰かが乗っていたのだろうとしか思わない。
こんな夜中に誰がブランコなんて乗っているんだ、と男は心の中で悪態をつく。
男がそんなことを考えていると突然声を掛けられる。
おじさん、一緒に遊ぼう、と。
男はビクリとして声のほうを向く。
そこには白く痩せこけた少年が立っていた。
男はすぐにこの少年がブランコに乗っていた犯人だな、と予想がつく。
そして、もう夜遅いから家に帰りなさい、と少年に言い聞かせた。
すると少年は、帰る家がない、とそう言った。
男はもう十時過ぎなのに、と思いつつも、放置子という奴か、と男は思う。
ただ男も仕事で疲れている、早く家に帰りたかった。
それはそれとして、子供をこんな時間に放っては置けない。
男はスマホから警察に電話し、事情を説明した。
すぐに来てくれることになったので、それまでは少年と一緒にいることにした。
男は公園のベンチに座る。
ちょうど電灯の下にあり明るい。
ベンチまで来る途中の自動販売機で適当な飲み物を買って少年に与えてやる。
そして、ベンチの上でため息をつく。
飲み物を飲み、自分の隣に座る少年を男は観察する。
本当に痩せこけている。
骨と皮しかないのではないか、そう思えるほどだ。
飲み物を飲み終えると、少年はベンチから立ち上がりブランコのところに行き、そのままブランコに乗り始めた。
やはりブランコを揺らしていたのはこの少年だったか、と男は思う。
そして、その様子を男はベンチに座りながら見ている。
しばらくするとパトカーに乗った警察がやってきたので、男はベンチから立ち上がり、手を振って場所を教える。
警察が男のところまでやって来たので男は事情を話す。
で、肝心の少年とは? と警察が聞いてきたので、男はブランコのほうを指さす。
そこには誰もいないブランコが揺れているだけだった。
男が、あれ? といった顔を見せる。
その代わり、警察が少し怪訝そうな顔をしだす。
いや、飲み物も与えて、とベンチの上に置かれた缶ジュースを見ると、そこには未開封のままの缶が置かれていた。
男は焦り始めてはいたが、懇切丁寧に警察に事情を説明する。
男の話にそれほど矛盾もなかった警察は男の話を信じ無線で、放置子がいて逃げたかもしれない、と連絡を入れていた。
その間、しばらく時間は経っていたが、ずっとブランコは揺れたままだった。
最近は危険だからとブランコを置かない公園も多いと聞く。
男は仕事帰り公園の前を通る。
その公園には、まだブランコがある。
特におかしいことではない。
ただ、そのブランコは先ほどまで誰かが乗っていたように、キィーコ、キィーコと音を立てて動いている。
もう夜中だ。
夜の十時は悠に過ぎている時刻だ。
なのに、乗りてもいないのに動いていたブランコを男は少しの間だけ足を止めて見つめる。
男は気味悪さを感じるが幽霊など信じていないので、直前まで誰かが乗っていたのだろうとしか思わない。
こんな夜中に誰がブランコなんて乗っているんだ、と男は心の中で悪態をつく。
男がそんなことを考えていると突然声を掛けられる。
おじさん、一緒に遊ぼう、と。
男はビクリとして声のほうを向く。
そこには白く痩せこけた少年が立っていた。
男はすぐにこの少年がブランコに乗っていた犯人だな、と予想がつく。
そして、もう夜遅いから家に帰りなさい、と少年に言い聞かせた。
すると少年は、帰る家がない、とそう言った。
男はもう十時過ぎなのに、と思いつつも、放置子という奴か、と男は思う。
ただ男も仕事で疲れている、早く家に帰りたかった。
それはそれとして、子供をこんな時間に放っては置けない。
男はスマホから警察に電話し、事情を説明した。
すぐに来てくれることになったので、それまでは少年と一緒にいることにした。
男は公園のベンチに座る。
ちょうど電灯の下にあり明るい。
ベンチまで来る途中の自動販売機で適当な飲み物を買って少年に与えてやる。
そして、ベンチの上でため息をつく。
飲み物を飲み、自分の隣に座る少年を男は観察する。
本当に痩せこけている。
骨と皮しかないのではないか、そう思えるほどだ。
飲み物を飲み終えると、少年はベンチから立ち上がりブランコのところに行き、そのままブランコに乗り始めた。
やはりブランコを揺らしていたのはこの少年だったか、と男は思う。
そして、その様子を男はベンチに座りながら見ている。
しばらくするとパトカーに乗った警察がやってきたので、男はベンチから立ち上がり、手を振って場所を教える。
警察が男のところまでやって来たので男は事情を話す。
で、肝心の少年とは? と警察が聞いてきたので、男はブランコのほうを指さす。
そこには誰もいないブランコが揺れているだけだった。
男が、あれ? といった顔を見せる。
その代わり、警察が少し怪訝そうな顔をしだす。
いや、飲み物も与えて、とベンチの上に置かれた缶ジュースを見ると、そこには未開封のままの缶が置かれていた。
男は焦り始めてはいたが、懇切丁寧に警察に事情を説明する。
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