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さいころ
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サイコロがある。
部屋に見慣れないサイコロが置いてあった。
居間のテーブルの上にサイコロがいつのまにか置かれていた。
何の変哲もない、白い普通のサイコロがだ。
男はサイコロなんて持っていたっけと、不思議に思う。
ただ、あって困るものでもないし、とそれほど気にしてはいなかった。
ついでに、サイコロの目は六を示している。
サイコロには特に触れず男は過ごす。
ふと気づくとサイコロの目が五に変わっていた。
最初は六の目だったはずだ。
男は、あれ? サイコロに触ったかな、と、そう思いそれほど気にはしなかった。
しばらくテレビを見ていて、番組がCMとなり、ふとテーブルを見ると今度はサイコロの目が四に変わっていた。
今度は確実に触れていない。
ただそれほど気にすることではないし、ふとした瞬間にサイコロに触れて目が変わってしまっただけかもしれない。
男は少し不穏なものを感じつつも、そう思うことにした。
そこで男はサイコロを少し離れた位置に置き、そして、目を確認する。
サイコロの目は四のままだ。
CMが終わり再び男はテレビを見始める。
またCMとなったとき、サイコロの目は三に変わっていた。
男もやっとおかしいと思い始める。
わざわざ離れた位置に置いたし、そのあとにも目を確認したのだ。
それなのにひとりでにサイコロの目が変わっているのだ。
今度は男は透明なガラスのコップを逆さにしてサイコロにかぶせる。
これで目が勝手に変わることはないはずだ。
ガラスのコップ越しの目は三だ。
そのことを確認する。
そして、一瞬目を離した瞬間、カチッと小さな音がなる。
男がガラスのコップ越しにサイコロを見ると、サイコロの目は二となっていた。
さすがに男も不穏に思い始めるし、はじめは六だったサイコロの目が、徐々に減ってきている。
サイコロの目が一になったら、何か起こるのではないか、そう思い始める。
男がサイコロの目が一になる前に、どこかへ捨ててしまおうとガラスのコップを取ったときに、サイコロの目が一に勝手に変わる。
真っ赤な目で白いサイコロの中心に一つだけの目だ。
それを目撃した男は、何か起きるのではないかと周りの様子を伺いながら身構える。
そのまま、しばらく待ってみたが何も起きない。
男が肩透かしされた気分でその日は過ごした。
SNSで、そんなことがあったなんて発言までした。
そして、夜も更け始める。
男が寝ようとして、居間の電気を消そうとした時だ。
まだテーブルの上にサイコロはある。
だが、そのサイコロの目はなかった。
何もない。
ただ真っ白な面がそこにあった。
その後、男は誰からも連絡が取れなくなる。
男が最後に残したのはSNSに書き込んだメッセージで、サイコロの面が真っ白だ。
という文章だけだった。
部屋に見慣れないサイコロが置いてあった。
居間のテーブルの上にサイコロがいつのまにか置かれていた。
何の変哲もない、白い普通のサイコロがだ。
男はサイコロなんて持っていたっけと、不思議に思う。
ただ、あって困るものでもないし、とそれほど気にしてはいなかった。
ついでに、サイコロの目は六を示している。
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最初は六の目だったはずだ。
男は、あれ? サイコロに触ったかな、と、そう思いそれほど気にはしなかった。
しばらくテレビを見ていて、番組がCMとなり、ふとテーブルを見ると今度はサイコロの目が四に変わっていた。
今度は確実に触れていない。
ただそれほど気にすることではないし、ふとした瞬間にサイコロに触れて目が変わってしまっただけかもしれない。
男は少し不穏なものを感じつつも、そう思うことにした。
そこで男はサイコロを少し離れた位置に置き、そして、目を確認する。
サイコロの目は四のままだ。
CMが終わり再び男はテレビを見始める。
またCMとなったとき、サイコロの目は三に変わっていた。
男もやっとおかしいと思い始める。
わざわざ離れた位置に置いたし、そのあとにも目を確認したのだ。
それなのにひとりでにサイコロの目が変わっているのだ。
今度は男は透明なガラスのコップを逆さにしてサイコロにかぶせる。
これで目が勝手に変わることはないはずだ。
ガラスのコップ越しの目は三だ。
そのことを確認する。
そして、一瞬目を離した瞬間、カチッと小さな音がなる。
男がガラスのコップ越しにサイコロを見ると、サイコロの目は二となっていた。
さすがに男も不穏に思い始めるし、はじめは六だったサイコロの目が、徐々に減ってきている。
サイコロの目が一になったら、何か起こるのではないか、そう思い始める。
男がサイコロの目が一になる前に、どこかへ捨ててしまおうとガラスのコップを取ったときに、サイコロの目が一に勝手に変わる。
真っ赤な目で白いサイコロの中心に一つだけの目だ。
それを目撃した男は、何か起きるのではないかと周りの様子を伺いながら身構える。
そのまま、しばらく待ってみたが何も起きない。
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そして、夜も更け始める。
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だが、そのサイコロの目はなかった。
何もない。
ただ真っ白な面がそこにあった。
その後、男は誰からも連絡が取れなくなる。
男が最後に残したのはSNSに書き込んだメッセージで、サイコロの面が真っ白だ。
という文章だけだった。
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