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青鬼の死
会議1 後編
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月白は懐からからの瓶を取り出し、食堂のテーブルに置く。
透明な茶色の瓶の中には何も入っておらず、見慣れない英単語で書かれたラベルだけが中身を物語っている。
皆がスマホで調べると、確かにトリカブトの成分だと表示された。
黒木(ヒョロガリ社会人):
これ、本物なんですよね?
月白(ババア無理するな):
なら藍丈殺しは紫野でほぼ確定じゃない?
紫野(脇見せ巫女):
むしろ厨房にいた鳩羽が毒薬を今持っているという方が問題よ。
鬼梅酒は平時は厨房に置かれていた。
料理を一手に担っているあなたこそ、酒に毒を仕込むなんてこと容易でしょう?
そして証拠隠滅のために、その瓶が私のものだとウソをついている。
山吹(女を殴ってそうな顔):
そうか、誰かが置いて行った可能性もあるのか。
柳(ポニテ元気っ娘):
でも、その瓶は確かに紫野さんの部屋で見つかったの。
・・・私、その場に居合わせたから。
山吹(女を殴ってそうな顔):
えぇ!?
老竹(卍女絡みマジ要らん):
悪ぃけど、俺は脇巫女を支持するわ。
だって毒の空瓶を態々自分の部屋に残すか?
予備でもない限り普通、処分するだろ。
山吹(女を殴ってそうな顔):
・・・あ!
月白(ババア無理するな):
大きい声出されるとびっくりするじゃない!
山吹(女を殴ってそうな顔):
いや、お酒、ですよね。
なら、彩芽さんも怪しいですよ!
彩芽(ジェラピケ巫女):
えぇ、私ぃ?
あ、部屋にあるお酒の事?
山吹(女を殴ってそうな顔):
そうです。彼女は、部屋に大量の酒を隠しています!
あの場にあった液体が何も本物の鬼梅酒である必要はないじゃないですか。
毒を入れた別の梅酒を飲ませて、その場には鬼梅酒のボトルを置いておく。
すると鬼梅酒に毒が仕込まれているかのように見えるじゃないですか。
老竹(卍女絡みマジ要らん):
はーそういうこと。
中身を確認しようにも、飲むにも飲めないしな。(チラッ
月白(ババア無理するな):
え、なんで私を見るのよ。
絶対嫌じゃない、毒見なんて!
彩芽(ジェラピケ巫女):
・・・おもろ。お兄さん小説家になれるよ。
黒木(ヒョロガリ社会人):
目つき怖!
柳(ポニテ元気っ娘):
で、どうするの、この後。
犯人はわからずじまいだけど・・・
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
状況を整理すると・・・
月白、黒木両名は過去にこの神社と関係があった可能性あり。
紫野は毒物を、彩芽は酒類を所持しており、藍丈殺害の容疑あり。
赤の塔が放火なのは確実だが、犯人の手掛かりはない。
――と言うところですね。
現状私視点だと紫野追求安定、で確定です。
老竹(卍女絡みマジ要らん):
俺は、藍丈殺しの方を追いかけるかなぁ。
そっちの方がとっつきやすそうだし。
山吹(女を殴ってそうな顔):
僕は、もう少し死んだ二人について調べたいかな。
茶凛さんも協力してくれる?
柳(ポニテ元気っ娘):
え?私?いいけど・・・ホントに大丈夫なの?
月白(ババア無理するな):
いいのかしら、バラバラに行動したら証拠を捏造する人間も出てくるんじゃない?
黒木(ヒョロガリ社会人):
まあ、各々気になるところを探せばいいのでは。
この状況では誰からもどうやっても埃が出るようですし。
黒木の言葉に異を唱える者はいなかった。
月白の言いたいことももっともだが、それが杞憂で終わると誰もが信じていた。
―――二人きりになったところを犯人に殺されるのでは。
そんな恐怖を口には出さず、むしろ胸の内にそっと閉じ込めて、彼らは食堂を後にする。
透明な茶色の瓶の中には何も入っておらず、見慣れない英単語で書かれたラベルだけが中身を物語っている。
皆がスマホで調べると、確かにトリカブトの成分だと表示された。
黒木(ヒョロガリ社会人):
これ、本物なんですよね?
月白(ババア無理するな):
なら藍丈殺しは紫野でほぼ確定じゃない?
紫野(脇見せ巫女):
むしろ厨房にいた鳩羽が毒薬を今持っているという方が問題よ。
鬼梅酒は平時は厨房に置かれていた。
料理を一手に担っているあなたこそ、酒に毒を仕込むなんてこと容易でしょう?
そして証拠隠滅のために、その瓶が私のものだとウソをついている。
山吹(女を殴ってそうな顔):
そうか、誰かが置いて行った可能性もあるのか。
柳(ポニテ元気っ娘):
でも、その瓶は確かに紫野さんの部屋で見つかったの。
・・・私、その場に居合わせたから。
山吹(女を殴ってそうな顔):
えぇ!?
老竹(卍女絡みマジ要らん):
悪ぃけど、俺は脇巫女を支持するわ。
だって毒の空瓶を態々自分の部屋に残すか?
予備でもない限り普通、処分するだろ。
山吹(女を殴ってそうな顔):
・・・あ!
月白(ババア無理するな):
大きい声出されるとびっくりするじゃない!
山吹(女を殴ってそうな顔):
いや、お酒、ですよね。
なら、彩芽さんも怪しいですよ!
彩芽(ジェラピケ巫女):
えぇ、私ぃ?
あ、部屋にあるお酒の事?
山吹(女を殴ってそうな顔):
そうです。彼女は、部屋に大量の酒を隠しています!
あの場にあった液体が何も本物の鬼梅酒である必要はないじゃないですか。
毒を入れた別の梅酒を飲ませて、その場には鬼梅酒のボトルを置いておく。
すると鬼梅酒に毒が仕込まれているかのように見えるじゃないですか。
老竹(卍女絡みマジ要らん):
はーそういうこと。
中身を確認しようにも、飲むにも飲めないしな。(チラッ
月白(ババア無理するな):
え、なんで私を見るのよ。
絶対嫌じゃない、毒見なんて!
彩芽(ジェラピケ巫女):
・・・おもろ。お兄さん小説家になれるよ。
黒木(ヒョロガリ社会人):
目つき怖!
柳(ポニテ元気っ娘):
で、どうするの、この後。
犯人はわからずじまいだけど・・・
鳩羽(眼鏡スレンダー巫女):
状況を整理すると・・・
月白、黒木両名は過去にこの神社と関係があった可能性あり。
紫野は毒物を、彩芽は酒類を所持しており、藍丈殺害の容疑あり。
赤の塔が放火なのは確実だが、犯人の手掛かりはない。
――と言うところですね。
現状私視点だと紫野追求安定、で確定です。
老竹(卍女絡みマジ要らん):
俺は、藍丈殺しの方を追いかけるかなぁ。
そっちの方がとっつきやすそうだし。
山吹(女を殴ってそうな顔):
僕は、もう少し死んだ二人について調べたいかな。
茶凛さんも協力してくれる?
柳(ポニテ元気っ娘):
え?私?いいけど・・・ホントに大丈夫なの?
月白(ババア無理するな):
いいのかしら、バラバラに行動したら証拠を捏造する人間も出てくるんじゃない?
黒木(ヒョロガリ社会人):
まあ、各々気になるところを探せばいいのでは。
この状況では誰からもどうやっても埃が出るようですし。
黒木の言葉に異を唱える者はいなかった。
月白の言いたいことももっともだが、それが杞憂で終わると誰もが信じていた。
―――二人きりになったところを犯人に殺されるのでは。
そんな恐怖を口には出さず、むしろ胸の内にそっと閉じ込めて、彼らは食堂を後にする。
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