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第四章 掴んだ転機
掴んだ転機(4/5)
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一方その頃、夢の中では相変わらず新太がムシュカの振る舞う料理に舌鼓を打っていた。
「はぁ、この汁なしもつ煮込みも絶品……汁ありの煮込みより少し重いけど、それでもいくらでも食べられる味付けですね」
「そうであろう? ほら、お主がいたく気に入った緑と白のぷにぷにも用意してある。今日もたんと食って英気を養うがよい」
「はあぁ神様ホント……尊い、これぞ神……!!」
「ハハッ、褒めてもお替わりしか出ぬぞ?」
たらふく食べて、神様の太ももを堪能しながら「懺悔」をして。
この幸せな時間に語る言葉が、いつからか職場の愚痴ではなく成果報告になっていることにきっとこの愛し子は気付いていないのだろうなと、ムシュカは今日もちゃんと昼ご飯を食べたと律儀に報告する愛し子が、どうにも可愛くて仕方が無い。
その体躯は相変わらず布で覆われたままだが、往事の張りを取り戻している様に見えて……ああ、ようやくここまで元気を取り戻せたのかと胸がいっぱいになる。
そんな中、何気なく新太が口にした問いかけ。
これが彼の世界を大きく塗り替えることになるとは、このときはどちらも気付かなかったのだ。
「そういえば神様って、眠るんですか?」
「ん? ああ、お主と同じだぞ。夜になれば眠り、朝になれば起きる」
「そうなんだ……あのっ不躾な質問ですけど、神様って毎日どのくらい寝ているんですか?」
はて、どう言うことかと首を傾げながらも「……四刻といったところか」と答えれば、新太は目をぱちくりさせている。
「ええと、それは何時間……?」と妙なことを言っているから、恐らく互いの世界では時間の数え方が異なるのであろう。
しかし問われたからには答えてやらねばならぬ、とムシュカは頭を捻る。
「……そうだな。例えば昨日は、ここにいる間の半分はお主を待っておった」
「はんぶん……な、半分っ!?」
「その前も半分だったな。一番酷いときはお主がここにいたのは半分のそのまた半分であった」
「ひえぇ神様まさかの八時間睡眠!? いや推しをお待たせしている自覚はあったけど、まさかそんなに待ちぼうけを食らわせるだなんて、俺は何と罪深い事を……!!」
どうやらムシュカの意図を見抜いたのだろう、頭の中で睡眠時間を異世界の単位に換算した新太の顔には、まるで「痛恨の極み」と書いてあるようだ。
申し訳ありません! とぺこぺこ……したくても膝枕に埋もれていて出来ないのがちょっともどかしそうな新太の髪を撫で「しかしどうしたのだ、急に」と訊けば、新太はちょっとだけ頬を染めて「そ、そのっ」と少しつっかえながら話し始めた。
曰く、最近の新太は夢で食べられるご飯が楽しみすぎて、そして少しでも長く神様に会いたくて、何とか睡眠時間を増やそうと努力をしているらしい。
「推しとして、神様をお出迎えするのが本来の形ですから!」と鼻息荒く語る新太であったが、いくら夢と現実のご飯効果で仕事の能率が上がってきたとはいっても、やることは一向に減る気配がないわけで。
「何とか4時間……ええと、神様の半分の睡眠は確保しているんですけど、これ以上は……この仕事では限界かもなって思って。はあぁ、何とかしてもっと寝られるようにならないかなぁ……そうすれば今の倍は神様といられて、美味しいご飯もたくさん食べられるんですよね」
「うむ、一緒にいる時間は延びるだろうが、流石に食べる量は増えぬのでは……?」
「大丈夫です、別腹がありますから」
「そんな便利な別腹があってどうする」
いや、気持ちは実に嬉しいぞ? とムシュカは穏やかな笑みを湛え、頭をよしよしとなでてやる。
内心? そんなもの聞くまでも無いだろう。何故このまま自分を押し倒してくれないのか、もどかしさで叫び続けているに決まっている。
だがそんな様子はおくびにもださず、脳内が盛り上がった王太子はしかし何とかして睡眠時間を増やしたいと策を練る新太の様子を冷静に見つめ……ああ、これは背中を押さねばと即断した。
「そもそもヴィナよ、視点を変えてみればどうなのだ」
「えっと、視点……ですか?」
「うむ。お主さっき、今の仕事ではこれ以上寝られないと言っておったであろう? それなら話は簡単ではないか」
「え」
目をぱちくりする太ももの上の愛し子に、ムシュカは「愚直さもお主の愛すべき良さだがな」と笑いつつ、しかし背筋を整えて威厳たっぷりに宣託を授けるのであった。
「ヴィナよ、お主はまずその過酷な環境から離れようと努力するべきではないのか?」
◇◇◇
「へ…………?」
思いもかけない言葉に、いきおい新太の思考が停止する。
今、神様は……一体何を仰ったのだ? と、頭の中でリフレインする言葉を拾い集めること数十秒、ようやくその言葉の意味を理解した新太は「……そんなこと、考えたこともなかった……」とどこか呆然とした表情で思いを吐露した。
「そっか、転職……でも、自分のような人間を雇ってくれる所なんて……」
「何を言う、お主はそのような傷を負いながら、まともな睡眠も食事も得られぬ過酷な環境で、災いを相手に戦ってきたのであろう? しかも最近では、その実力も上がってきたと言っておったではないか。ならば、その腕を活かしてより安全な仕事を選ぶのは当然ではないか?」
「ええと、いや神様……うん、まぁ確かに過酷ではあるからそれでいっか……」
相変わらず微妙にかみ合わない会話に苦笑いを浮かべ、けれども神様の言うことも一理あると、新太は心の中で大きく頷く。
――冷静に考えれば、こんな辛い思いをしてずっとこの会社で働き続ける必要など、どこにもなかったのだ。
自分の仕事は、決して求人の少ない職種ではない。超絶ブラック企業とは言え業務経験も4年以上あるし、かつて自分をこの会社に誘った先輩のように逃げたって、何の問題もない。事実、その先輩が「飛んだ」罪によってコンクリに詰められたという話は聞かないのだから!
「転職する……俺が、あそこを、辞める……!」
途端開けた思考に、新太の胸がどくんと高鳴る。
そうして、今更ながら思い知るのだ。自分はあの環境の中で知らず知らず消耗し、人としてまともな感性と思考を失う程にまで追い詰められていたことを。
一度気づきを得れば、もう元の狭まった思考の渦には戻れない。こうなったら一刻でも早く退職届を出そう、幸いにも貯金はあるから転職活動をする間くらいは生きられると、希望を得た頭はフルスロットルで次の行動を策定する。
(ああ、その顔だ。戦いに赴く勇猛な騎士の顔……私の愛したお主の形を、ようやくお主は取り戻そうとしているのだな、ヴィナ)
ある意味では、記憶が戻っていなくて良かったかも知れない、そうムシュカは安堵しつつ愛しい人のかんばせをうっとりと見つめる。
その視線に、思考モードに入ったヴィナは気付かない。いや、気付かなくていい。この顔は――とても彼の敬愛する神様がつくっていい表情ではないのだから。
いかんいかん、と頭を振って暴走しそうな恋心を沈めたムシュカは、何とか気を逸らそうと「しかし、お主の世界には随分酷い雇い主がいるものなのだな」とずっと心に秘めていた小さな怒りを零す。
これほど有能且つ剛気な男を使い潰しても、それを罰する機構すらないとは、何とも救いのない世界ではないかと嘆きすら込めて。
「……罰する……?」
「当然であろう? 人は料理では無いのだ。その能力を、尊厳を、そして良心を貪り尽くすなど言語同断! 我が国ではすぐさましょっ引かれて鞭打ちの刑となるであろうに」
「あ、罰するとこなら……あるんじゃないかな。鞭打ちよりは優しいけど、一応……」
「あるのか!! ならばヴィナよ、どうして今まで黙ってそのような悪人に付き従っていたのだ!?」
「いやぁ、なんというか……どこか人ごとで、自分が労基署に駆け込むなんて思いつきすらしなかったから……」
SNSじゃ散々見ていたのになぁと、へらりと笑う新太の顔を見た瞬間、ムシュカの中で何かがぷちんと音を立てて切れる。
次の瞬間、ムシュカの手はがっと新太の頬を掴み、その美しいかんばせをグッと近づけて
「ヴィナよ、これは神からの命だ。次にここで会う時までに、その『ろうきしょ』とやらに雇い主をしょっ引いて貰え」
「ええと労基署は警察じゃないからしょっ引くのはちょっと、って待って次に会うまで!? それ明日って事ですよね! そんな急に仕事を休んだら周りに迷惑かけるし、なにより労基署になんて報告したら他の人たちに嫌がられるんじゃ」
「悪人を征伐するのは当然であろう!! 迷惑? 仕事に支障? そんな私のヴィナともあろう者が、一時の痛みを恐れて剣を引くなどあり得ぬであろう! ともかく、次にここで会った暁には、私に善き報告をもたらすのだ!!」
「ひょえぇぇ、神様無茶振りが過ぎるぅ!!」
……ちょっぴりこめかみに青筋を立てながら、笑顔で初めて神としての勅命を下したのである。
「はぁ、この汁なしもつ煮込みも絶品……汁ありの煮込みより少し重いけど、それでもいくらでも食べられる味付けですね」
「そうであろう? ほら、お主がいたく気に入った緑と白のぷにぷにも用意してある。今日もたんと食って英気を養うがよい」
「はあぁ神様ホント……尊い、これぞ神……!!」
「ハハッ、褒めてもお替わりしか出ぬぞ?」
たらふく食べて、神様の太ももを堪能しながら「懺悔」をして。
この幸せな時間に語る言葉が、いつからか職場の愚痴ではなく成果報告になっていることにきっとこの愛し子は気付いていないのだろうなと、ムシュカは今日もちゃんと昼ご飯を食べたと律儀に報告する愛し子が、どうにも可愛くて仕方が無い。
その体躯は相変わらず布で覆われたままだが、往事の張りを取り戻している様に見えて……ああ、ようやくここまで元気を取り戻せたのかと胸がいっぱいになる。
そんな中、何気なく新太が口にした問いかけ。
これが彼の世界を大きく塗り替えることになるとは、このときはどちらも気付かなかったのだ。
「そういえば神様って、眠るんですか?」
「ん? ああ、お主と同じだぞ。夜になれば眠り、朝になれば起きる」
「そうなんだ……あのっ不躾な質問ですけど、神様って毎日どのくらい寝ているんですか?」
はて、どう言うことかと首を傾げながらも「……四刻といったところか」と答えれば、新太は目をぱちくりさせている。
「ええと、それは何時間……?」と妙なことを言っているから、恐らく互いの世界では時間の数え方が異なるのであろう。
しかし問われたからには答えてやらねばならぬ、とムシュカは頭を捻る。
「……そうだな。例えば昨日は、ここにいる間の半分はお主を待っておった」
「はんぶん……な、半分っ!?」
「その前も半分だったな。一番酷いときはお主がここにいたのは半分のそのまた半分であった」
「ひえぇ神様まさかの八時間睡眠!? いや推しをお待たせしている自覚はあったけど、まさかそんなに待ちぼうけを食らわせるだなんて、俺は何と罪深い事を……!!」
どうやらムシュカの意図を見抜いたのだろう、頭の中で睡眠時間を異世界の単位に換算した新太の顔には、まるで「痛恨の極み」と書いてあるようだ。
申し訳ありません! とぺこぺこ……したくても膝枕に埋もれていて出来ないのがちょっともどかしそうな新太の髪を撫で「しかしどうしたのだ、急に」と訊けば、新太はちょっとだけ頬を染めて「そ、そのっ」と少しつっかえながら話し始めた。
曰く、最近の新太は夢で食べられるご飯が楽しみすぎて、そして少しでも長く神様に会いたくて、何とか睡眠時間を増やそうと努力をしているらしい。
「推しとして、神様をお出迎えするのが本来の形ですから!」と鼻息荒く語る新太であったが、いくら夢と現実のご飯効果で仕事の能率が上がってきたとはいっても、やることは一向に減る気配がないわけで。
「何とか4時間……ええと、神様の半分の睡眠は確保しているんですけど、これ以上は……この仕事では限界かもなって思って。はあぁ、何とかしてもっと寝られるようにならないかなぁ……そうすれば今の倍は神様といられて、美味しいご飯もたくさん食べられるんですよね」
「うむ、一緒にいる時間は延びるだろうが、流石に食べる量は増えぬのでは……?」
「大丈夫です、別腹がありますから」
「そんな便利な別腹があってどうする」
いや、気持ちは実に嬉しいぞ? とムシュカは穏やかな笑みを湛え、頭をよしよしとなでてやる。
内心? そんなもの聞くまでも無いだろう。何故このまま自分を押し倒してくれないのか、もどかしさで叫び続けているに決まっている。
だがそんな様子はおくびにもださず、脳内が盛り上がった王太子はしかし何とかして睡眠時間を増やしたいと策を練る新太の様子を冷静に見つめ……ああ、これは背中を押さねばと即断した。
「そもそもヴィナよ、視点を変えてみればどうなのだ」
「えっと、視点……ですか?」
「うむ。お主さっき、今の仕事ではこれ以上寝られないと言っておったであろう? それなら話は簡単ではないか」
「え」
目をぱちくりする太ももの上の愛し子に、ムシュカは「愚直さもお主の愛すべき良さだがな」と笑いつつ、しかし背筋を整えて威厳たっぷりに宣託を授けるのであった。
「ヴィナよ、お主はまずその過酷な環境から離れようと努力するべきではないのか?」
◇◇◇
「へ…………?」
思いもかけない言葉に、いきおい新太の思考が停止する。
今、神様は……一体何を仰ったのだ? と、頭の中でリフレインする言葉を拾い集めること数十秒、ようやくその言葉の意味を理解した新太は「……そんなこと、考えたこともなかった……」とどこか呆然とした表情で思いを吐露した。
「そっか、転職……でも、自分のような人間を雇ってくれる所なんて……」
「何を言う、お主はそのような傷を負いながら、まともな睡眠も食事も得られぬ過酷な環境で、災いを相手に戦ってきたのであろう? しかも最近では、その実力も上がってきたと言っておったではないか。ならば、その腕を活かしてより安全な仕事を選ぶのは当然ではないか?」
「ええと、いや神様……うん、まぁ確かに過酷ではあるからそれでいっか……」
相変わらず微妙にかみ合わない会話に苦笑いを浮かべ、けれども神様の言うことも一理あると、新太は心の中で大きく頷く。
――冷静に考えれば、こんな辛い思いをしてずっとこの会社で働き続ける必要など、どこにもなかったのだ。
自分の仕事は、決して求人の少ない職種ではない。超絶ブラック企業とは言え業務経験も4年以上あるし、かつて自分をこの会社に誘った先輩のように逃げたって、何の問題もない。事実、その先輩が「飛んだ」罪によってコンクリに詰められたという話は聞かないのだから!
「転職する……俺が、あそこを、辞める……!」
途端開けた思考に、新太の胸がどくんと高鳴る。
そうして、今更ながら思い知るのだ。自分はあの環境の中で知らず知らず消耗し、人としてまともな感性と思考を失う程にまで追い詰められていたことを。
一度気づきを得れば、もう元の狭まった思考の渦には戻れない。こうなったら一刻でも早く退職届を出そう、幸いにも貯金はあるから転職活動をする間くらいは生きられると、希望を得た頭はフルスロットルで次の行動を策定する。
(ああ、その顔だ。戦いに赴く勇猛な騎士の顔……私の愛したお主の形を、ようやくお主は取り戻そうとしているのだな、ヴィナ)
ある意味では、記憶が戻っていなくて良かったかも知れない、そうムシュカは安堵しつつ愛しい人のかんばせをうっとりと見つめる。
その視線に、思考モードに入ったヴィナは気付かない。いや、気付かなくていい。この顔は――とても彼の敬愛する神様がつくっていい表情ではないのだから。
いかんいかん、と頭を振って暴走しそうな恋心を沈めたムシュカは、何とか気を逸らそうと「しかし、お主の世界には随分酷い雇い主がいるものなのだな」とずっと心に秘めていた小さな怒りを零す。
これほど有能且つ剛気な男を使い潰しても、それを罰する機構すらないとは、何とも救いのない世界ではないかと嘆きすら込めて。
「……罰する……?」
「当然であろう? 人は料理では無いのだ。その能力を、尊厳を、そして良心を貪り尽くすなど言語同断! 我が国ではすぐさましょっ引かれて鞭打ちの刑となるであろうに」
「あ、罰するとこなら……あるんじゃないかな。鞭打ちよりは優しいけど、一応……」
「あるのか!! ならばヴィナよ、どうして今まで黙ってそのような悪人に付き従っていたのだ!?」
「いやぁ、なんというか……どこか人ごとで、自分が労基署に駆け込むなんて思いつきすらしなかったから……」
SNSじゃ散々見ていたのになぁと、へらりと笑う新太の顔を見た瞬間、ムシュカの中で何かがぷちんと音を立てて切れる。
次の瞬間、ムシュカの手はがっと新太の頬を掴み、その美しいかんばせをグッと近づけて
「ヴィナよ、これは神からの命だ。次にここで会う時までに、その『ろうきしょ』とやらに雇い主をしょっ引いて貰え」
「ええと労基署は警察じゃないからしょっ引くのはちょっと、って待って次に会うまで!? それ明日って事ですよね! そんな急に仕事を休んだら周りに迷惑かけるし、なにより労基署になんて報告したら他の人たちに嫌がられるんじゃ」
「悪人を征伐するのは当然であろう!! 迷惑? 仕事に支障? そんな私のヴィナともあろう者が、一時の痛みを恐れて剣を引くなどあり得ぬであろう! ともかく、次にここで会った暁には、私に善き報告をもたらすのだ!!」
「ひょえぇぇ、神様無茶振りが過ぎるぅ!!」
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