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第2章 初めてのダンジョンクエスト
【7】思いもしない結末と始まり
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「え?」
僕はリリアさんに迫っていたツタを切り飛ばした。それは近くに生えていた大木をなぎ倒し、転がっていく。
とても重たい一撃だったかもしれない。もしかしたら魔巧剣タクティクスでなかったら切り飛ばすなんてできなかったかも。
そんなことを思いながら僕は剣を構えた。だけど目の前にいるモンスターは切り飛ばしたはずのツタをすぐに回復させ、もう一度伸ばしてくる。
咄嗟に剣を振り、また切り飛ばすけど攻撃が止まらない。
「うっ」
ツタの一つが僕の左腕を掠った。僅かに動きが鈍ったところで二撃目が来る。
避けられず、今度は右の太ももが切り裂かれてしまう。普段なら対応できる攻撃だけど、身体が幼くなっているせいか対応できない。
しかもいつもよりも痛みを強く感じ、目から涙が零れ落ちそうになる。
でも泣いている場合じゃない。ここで踏ん張れなきゃ、もしかしたらあの悲惨な光景が訪れるかもしれないんだ。
倒れる訳にはいかない。そう感じているとまた脳裏に嫌な光景が浮かんだ。
それは僕が目の前のモンスターのツタにお腹を貫かれているもの。
つまり完全な敗北だった。
いつ訪れるかわからない。でも、戦っている最中であることはわかる。
このまま一人でリリアさんを守り切ることはできないんだ。
どうする? どうする!!?
「レイン!」
「レイン様!」
困っているとアリサとヴァンさんが駆け寄ってきてくれる。
でも、モンスターが二人の行動を邪魔した。ツタを伸ばし、僕に近づけないように攻撃し始める。
「くそ、切っても切ってもキリがねぇ!」
「レイン様、今すぐそちらに向かいますから少しお待ちを!」
二人がどうにか僕に近づこうとしてくれるけど、モンスターの攻撃が止まらない。
く、このままだと大技が放たれそうだ。
「あ、あの!」
手詰まりな状態の中、リリアさんが声をかけてくる。そういえば僕が死ぬ光景にはリリアさんの姿は見えなかった。もしかしたら、僕が彼女を守ったから結末が変わったのかな?
そんなことを考えているとリリアさんはあるものを手渡してきた。
「その、これ使ってください」
「これは?」
「火炎瓶です。その、頑張って作ったアイテムで。あのモンスター、植物型だから効果がありそうかもって」
どうして火炎瓶なんてものを持っているのかわからないけど、でも今はとてもありがたいや。
僕は火炎瓶を受け取り、すぐにモンスターへぶつけようとした。だけどモンスターは危機を察知したのか、ツタで僕の手を弾く。
「あっ」
どこかへ火炎瓶が飛んでいく。
このままじゃあ切り札がなくなっちゃう!
慌てて火炎瓶を掴もうと僕は手を伸ばしたけど、届かない。
落としちゃうって諦めかけたその時、誰かが走りその瓶を掴み上げた。
「何しているのよ、アンタ達!」
受付嬢のエリーゼさんが駆けつけてくれた。迫るツタもバッタバッタと切り飛ばし、モンスターへ駆けていく。
僕はエリーゼさんに「瓶をぶつけて!」と叫ぶと頷いてくれた。
「アリサ、フォローアップ!」
「指示するな! ヴァン、踏ん張れる!?」
「やれるだけのことはしてやる!」
ヴァンさんはそういって持っていた剣を地面に突き刺した。途端に二人に襲いかかっていたツタは切り裂かれ、ボトボトと落ちていく。
一瞬だけ、そう一瞬だけモンスターの攻撃が止まる。アリサはその一瞬の隙を突き、一気にモンスターの懐へ飛び込んだ。
「その長ったらしいの、邪魔よ」
音もなく空気が震える。
空をゆったり進んでいた雲が消えた瞬間、僕達に襲いかかっていたツタは全て細切れにされた。
攻撃手段を失い、防御すらできなくなったモンスターは呆然と立ち尽くす。
そのモンスターにエリーゼさんは一気に距離を詰めた。
逃げ場なし、防ぐ術もなし。
だからこそ完璧に決まる。
「さようなら」
火炎瓶がぶつけられる。モンスターの身体が一気に燃え上がり、炎に包まれていく。
苦しんでいるのか、悶えながらうめき声を上げていた。
終わりだ。戦いは僕達の勝ちで終わり。
でも、モンスターは諦めていない。それどころか、僕達を巻き込もうとしていた。
それは僅か先の未来。もうすぐ起きる現実。でも、まだ起きていない運命だ。
だからこそ、僕がその結末を変える。
「やらせない!」
最後の最後で僕達を巻き込むために飛びかかろうとしていたモンスターよりも先に僕は飛びかかった。
攻撃される前に攻撃を仕掛ける。そうすればみんな死なない。
僕は剣を突き出し、モンスターの胸を貫いた。モンスターは言葉にはできない大きな悲鳴を上げ、動きが止まる。
そのまま空を見上げるように倒れるとモンスターは炎に飲み込まれていった。
今度こそ勝った。
誰も死なないで、完全な勝利を僕達は掴み取ったのだった。
★★★★★
どうにかこうにか騒動を終え、僕達は当初の目的でもあった休息ポイントの物資補充のクエストを達成した。
初めてのダンジョンクエストだったのに、ダンジョンに入る前の出来事が濃すぎたせいかダンジョンで何をしてどんなモンスターと戦い、トラブルを乗り越えたのか全く覚えていないよ。
何はともあれ、無事にクエストを達成したんだ。僕の身体は一日で元に戻ったし、なんだかわからないけどヴァンさんの悩みも解消したらしいし、これでいろいろ集中できるね。
「じーっ」
次のクエストどうしようかな、って考えながら探しているとなんだか視線を感じた。
振り返ってみると、物陰に隠れているのに丸見えなリリアさんの姿がある。
何をしているんだろう?
純粋にそう思った僕は、彼女に声をかけてみることにした。
「あっ!」
近づくとなぜかリリアさんは物陰に隠れる。いや、今気づいて隠れても遅いんだけど。
まあ、とりあえず声をかけてみよう。
「あの、リリアさん? ここで何をしているの?」
「ひ、人違いです……」
「いや、それはないでしょ。あ、もしかしてクエストを探しに来たの?」
「ち、違います。その、私、えっと……」
あれ? なんでなのかわからないけどモジモジし始めた。
どうしてそんな反応をするんだろう。ここにはヴァンさんはいないのに。
「パーティーに入りたいの?」
「! は、はい。そうです、そうです!」
「人数条件がかかったクエストなんだね。じゃあ手伝うよ」
「え、えっと……ずっと、一緒にいたい、です……」
「ずっと?」
あれ、おかしいな。周りが妙にニヤニヤしいているぞ。
というかリリアさん、なんで頬を赤らめているんだろう。僕はヴァンさんじゃないんだけど。
「えっと、それはどういう――」
「私、レインさんとずっと一緒にいたいです! だから、だから!!!」
えー!
リリアさんって、ヴァンさんのことが好きだったよね。どうして僕にそんな告白をしてくるの!??
「カッコよかったです。最後の最後に、トドメを刺したレインさんが。その、胸がキュンってしました。だから私、レインさんが好きになりました!」
「えぇぇぇぇぇ!!!!!」
なんでことだ。まさか、モンスターを倒したことでこんなことになるなんて。
み、みんなニヤついてないで助けて。なんだかとんでもなく嫌な予感がするよ。
「レイン様ぁぁ」
殺気の籠もった酷く冷たく突き刺さる視線を背中から感じる。
そのドスが効いた声の主を確認するために振り返ると、柱をギリギリと握りつぶそうとしているアリサの姿があった。
あ、ヤバい。殺されちゃうかも。
「あ、アリサ。ちょ、ちょっと待って。話を――」
「私は知っています。レイン様はそんなお方ではないって。でも、でも、でも! ガマンできません!!!」
アリサは目にいっぱいの涙を溜めながら叫ぶ。それはもう僕のことなんて考えずに、感情のままに。
「レイン様の、浮気者ぉぉぉぉぉ!!!!!」
どうしてこうなったんだろう。なんでこんな目に合うんだろう。
僕は殺しにかかるアリサから逃げるためにギルドを飛び出した。そんな僕の後ろをアリサ、そしてリリアさんが追いかけてくる。
ああ、どうしてこんなことになったんだ!!!
よくわからない後悔を抱きながら僕は町をあっちこっちへと逃げ回ったのだった。
僕はリリアさんに迫っていたツタを切り飛ばした。それは近くに生えていた大木をなぎ倒し、転がっていく。
とても重たい一撃だったかもしれない。もしかしたら魔巧剣タクティクスでなかったら切り飛ばすなんてできなかったかも。
そんなことを思いながら僕は剣を構えた。だけど目の前にいるモンスターは切り飛ばしたはずのツタをすぐに回復させ、もう一度伸ばしてくる。
咄嗟に剣を振り、また切り飛ばすけど攻撃が止まらない。
「うっ」
ツタの一つが僕の左腕を掠った。僅かに動きが鈍ったところで二撃目が来る。
避けられず、今度は右の太ももが切り裂かれてしまう。普段なら対応できる攻撃だけど、身体が幼くなっているせいか対応できない。
しかもいつもよりも痛みを強く感じ、目から涙が零れ落ちそうになる。
でも泣いている場合じゃない。ここで踏ん張れなきゃ、もしかしたらあの悲惨な光景が訪れるかもしれないんだ。
倒れる訳にはいかない。そう感じているとまた脳裏に嫌な光景が浮かんだ。
それは僕が目の前のモンスターのツタにお腹を貫かれているもの。
つまり完全な敗北だった。
いつ訪れるかわからない。でも、戦っている最中であることはわかる。
このまま一人でリリアさんを守り切ることはできないんだ。
どうする? どうする!!?
「レイン!」
「レイン様!」
困っているとアリサとヴァンさんが駆け寄ってきてくれる。
でも、モンスターが二人の行動を邪魔した。ツタを伸ばし、僕に近づけないように攻撃し始める。
「くそ、切っても切ってもキリがねぇ!」
「レイン様、今すぐそちらに向かいますから少しお待ちを!」
二人がどうにか僕に近づこうとしてくれるけど、モンスターの攻撃が止まらない。
く、このままだと大技が放たれそうだ。
「あ、あの!」
手詰まりな状態の中、リリアさんが声をかけてくる。そういえば僕が死ぬ光景にはリリアさんの姿は見えなかった。もしかしたら、僕が彼女を守ったから結末が変わったのかな?
そんなことを考えているとリリアさんはあるものを手渡してきた。
「その、これ使ってください」
「これは?」
「火炎瓶です。その、頑張って作ったアイテムで。あのモンスター、植物型だから効果がありそうかもって」
どうして火炎瓶なんてものを持っているのかわからないけど、でも今はとてもありがたいや。
僕は火炎瓶を受け取り、すぐにモンスターへぶつけようとした。だけどモンスターは危機を察知したのか、ツタで僕の手を弾く。
「あっ」
どこかへ火炎瓶が飛んでいく。
このままじゃあ切り札がなくなっちゃう!
慌てて火炎瓶を掴もうと僕は手を伸ばしたけど、届かない。
落としちゃうって諦めかけたその時、誰かが走りその瓶を掴み上げた。
「何しているのよ、アンタ達!」
受付嬢のエリーゼさんが駆けつけてくれた。迫るツタもバッタバッタと切り飛ばし、モンスターへ駆けていく。
僕はエリーゼさんに「瓶をぶつけて!」と叫ぶと頷いてくれた。
「アリサ、フォローアップ!」
「指示するな! ヴァン、踏ん張れる!?」
「やれるだけのことはしてやる!」
ヴァンさんはそういって持っていた剣を地面に突き刺した。途端に二人に襲いかかっていたツタは切り裂かれ、ボトボトと落ちていく。
一瞬だけ、そう一瞬だけモンスターの攻撃が止まる。アリサはその一瞬の隙を突き、一気にモンスターの懐へ飛び込んだ。
「その長ったらしいの、邪魔よ」
音もなく空気が震える。
空をゆったり進んでいた雲が消えた瞬間、僕達に襲いかかっていたツタは全て細切れにされた。
攻撃手段を失い、防御すらできなくなったモンスターは呆然と立ち尽くす。
そのモンスターにエリーゼさんは一気に距離を詰めた。
逃げ場なし、防ぐ術もなし。
だからこそ完璧に決まる。
「さようなら」
火炎瓶がぶつけられる。モンスターの身体が一気に燃え上がり、炎に包まれていく。
苦しんでいるのか、悶えながらうめき声を上げていた。
終わりだ。戦いは僕達の勝ちで終わり。
でも、モンスターは諦めていない。それどころか、僕達を巻き込もうとしていた。
それは僅か先の未来。もうすぐ起きる現実。でも、まだ起きていない運命だ。
だからこそ、僕がその結末を変える。
「やらせない!」
最後の最後で僕達を巻き込むために飛びかかろうとしていたモンスターよりも先に僕は飛びかかった。
攻撃される前に攻撃を仕掛ける。そうすればみんな死なない。
僕は剣を突き出し、モンスターの胸を貫いた。モンスターは言葉にはできない大きな悲鳴を上げ、動きが止まる。
そのまま空を見上げるように倒れるとモンスターは炎に飲み込まれていった。
今度こそ勝った。
誰も死なないで、完全な勝利を僕達は掴み取ったのだった。
★★★★★
どうにかこうにか騒動を終え、僕達は当初の目的でもあった休息ポイントの物資補充のクエストを達成した。
初めてのダンジョンクエストだったのに、ダンジョンに入る前の出来事が濃すぎたせいかダンジョンで何をしてどんなモンスターと戦い、トラブルを乗り越えたのか全く覚えていないよ。
何はともあれ、無事にクエストを達成したんだ。僕の身体は一日で元に戻ったし、なんだかわからないけどヴァンさんの悩みも解消したらしいし、これでいろいろ集中できるね。
「じーっ」
次のクエストどうしようかな、って考えながら探しているとなんだか視線を感じた。
振り返ってみると、物陰に隠れているのに丸見えなリリアさんの姿がある。
何をしているんだろう?
純粋にそう思った僕は、彼女に声をかけてみることにした。
「あっ!」
近づくとなぜかリリアさんは物陰に隠れる。いや、今気づいて隠れても遅いんだけど。
まあ、とりあえず声をかけてみよう。
「あの、リリアさん? ここで何をしているの?」
「ひ、人違いです……」
「いや、それはないでしょ。あ、もしかしてクエストを探しに来たの?」
「ち、違います。その、私、えっと……」
あれ? なんでなのかわからないけどモジモジし始めた。
どうしてそんな反応をするんだろう。ここにはヴァンさんはいないのに。
「パーティーに入りたいの?」
「! は、はい。そうです、そうです!」
「人数条件がかかったクエストなんだね。じゃあ手伝うよ」
「え、えっと……ずっと、一緒にいたい、です……」
「ずっと?」
あれ、おかしいな。周りが妙にニヤニヤしいているぞ。
というかリリアさん、なんで頬を赤らめているんだろう。僕はヴァンさんじゃないんだけど。
「えっと、それはどういう――」
「私、レインさんとずっと一緒にいたいです! だから、だから!!!」
えー!
リリアさんって、ヴァンさんのことが好きだったよね。どうして僕にそんな告白をしてくるの!??
「カッコよかったです。最後の最後に、トドメを刺したレインさんが。その、胸がキュンってしました。だから私、レインさんが好きになりました!」
「えぇぇぇぇぇ!!!!!」
なんでことだ。まさか、モンスターを倒したことでこんなことになるなんて。
み、みんなニヤついてないで助けて。なんだかとんでもなく嫌な予感がするよ。
「レイン様ぁぁ」
殺気の籠もった酷く冷たく突き刺さる視線を背中から感じる。
そのドスが効いた声の主を確認するために振り返ると、柱をギリギリと握りつぶそうとしているアリサの姿があった。
あ、ヤバい。殺されちゃうかも。
「あ、アリサ。ちょ、ちょっと待って。話を――」
「私は知っています。レイン様はそんなお方ではないって。でも、でも、でも! ガマンできません!!!」
アリサは目にいっぱいの涙を溜めながら叫ぶ。それはもう僕のことなんて考えずに、感情のままに。
「レイン様の、浮気者ぉぉぉぉぉ!!!!!」
どうしてこうなったんだろう。なんでこんな目に合うんだろう。
僕は殺しにかかるアリサから逃げるためにギルドを飛び出した。そんな僕の後ろをアリサ、そしてリリアさんが追いかけてくる。
ああ、どうしてこんなことになったんだ!!!
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