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17,[ルイス視点]病気
しおりを挟むターリック王国の動きが怪しいと、密偵から報告があった。サルマンス王国と対立しているフランソンという国と密書をやり取りしているという。
フランソン王国はサルマンスよりも南にある、小さな島国だ。けれど文明の発達は何故か早く、いつも最先端の技術を行っている。
そんなフランソンとサルマンスの仲が悪いのは、昔、まだ戦争をしていた頃、サルマンスの味方をして援軍を送ってくれていたフランソンが寝返り、ターリック王国の配下になったことにある。
フランソンがもし寝返っていなければ、今、ターリックという国はなかっただろう。
サルマンスとターリックの間で友好条約が結ばれても、フランソンの裏切りは許されることなく。今も昔も、仲が最悪の状態だ。
そしてターリックはフランソンと距離を置いていた。やはりフランソンは、友好条約の邪魔になってしまうからだ。
そのターリックとフランソンが密書のやり取りをしている。それは完全に我が国に対する挑発である。
民の間では、昨年からのことで友好条約が破棄されることもあるだろうと言われている。
「…兄上…と、母上…?」
遠目に見える兄と母の姿に、不可解に思う。遠目に見た兄は、得意の作り笑いをしている。
(…ヒューリアはもう、帰ったか…)
ヒューリアのことばかり考えていたけれど、自分の立場も忘れてはいけない。
自分はこのサルマンス王国の、王子なのだから。
何かあった時は王位継承者の兄上よりも先に、戦場に向かわなければならない。その時、ヒューリアは自分の身を案じてくれるだろうか。
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