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別居生活
重圧
しおりを挟む俺は生まれた時から、人生のレールを敷かれていたのだ。
伯爵家の一人息子、長男として生まれた俺は、当たり前のことながら跡取りだった。
なにをするにも『伯爵家』という肩書きがついて回った。そんな重圧に、俺は耐えきれなかった。
自由にしている平民や下級貴族の子供が羨ましくて仕方がなかった。
平民の子供がしてもいたずらで済まされることも、俺がすれば周りに口煩く言われた。それでも俺は、いたずらを続けた。
そんなある日のことだ。とうとう俺に手を焼かした両親が諦めかけたのは。幸い、学校の勉強は出来たので大きな問題さえ起こさなければ何をしても許された。
だから俺は好き放題した。
「親に敷かれたレールで生きるのはゴメンだっての!」
そんなことを笑いながら言っていた自分が本当に情けない。
「ゼス様、本当に格好いい」
そんなことを言っていた学校の女子にも、俺は威張って歩いた。
そして俺は、ある事件を起こした。
それでも尚許された俺は、その時初めて知った。
俺はただ、親と伯爵家という肩書きに守られていたのだと。
贅沢な暮らしをして、我が儘好き勝手に生きる。そんな俺の暮らしのどこが、自由だったのか。結局、守ってもらうことしか出来なかったのだ。
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