あと1年、彼の隣に

伊月 慧

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番外編

ホワイトデー《後日談》

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「あれ、まだ食べてねぇの?」

 咲良の部屋に漫画を返しに来た煌夜が、ふと置いていた箱を見つめた。

 それはホワイトデーに煌夜が私にくれたもので、私の好きなマカロンだ。それも大好きな洋菓子屋の。

「食べたよ?」
「なんで箱、置いてるんだよ。ないんだったら捨てれば?」
「まだ一つ残ってるの」

 煌夜からもらったマカロンは六つ。高かっただろうに申し訳ない。

 チョコレートと抹茶と苺が二つずつ入っていた。最後の一つは抹茶だ。大好物だけれど、なんだか勿体無くて置いている。

「早く食べれば?」
「んー…これはね、悲しいときに食べないと」
「はぁ?」
「悲しくてどうしようもないときに、食べるの」
「意味わかんねぇ」

 消費期限まであと二ヶ月。
 それまでに私が失恋する日は来るのかな?

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感想 10

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みんなの感想(10件)

J.Hiraga
2017.08.02 J.Hiraga

ダメかもしれない、とは思ったことあるけど、死んでもいいとは思ったことないな・・・
まあ、俺の場合はまだ助かる可能性があったからだけど
それに、それは言っちゃダメな気がする・・・

解除
星野 夜空
2017.08.02 星野 夜空

20日目2
言葉の重みを感じた

解除
フェイル
2017.03.27 フェイル

誤字
>湯島先輩荷は

解除

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