万事解決！ Mシステム！！ 〜ところでMシステムのMって何なの？〜

四面楚歌

　はぁ……なんてこった。水母くらげと天狗風てんぐかぜとなぜか俺たちより先に最後の四天王がいる場所に到着していた土野つちのが敵になってしまった。どうやら四天王最後の一人の能力の影響の一時的に俺の敵になっているようだ。

「私の能力は『四面楚歌』。敵を孤立させ、数の暴力で圧倒するのが私の戦い方だ！！」

「そうか。けど、お前の周囲には人形しかいない。背中を預けられる仲間がいないとこれから先きっと辛くなるぞ」

「黙れー！　いけ！　お前たち！　やつを倒せ！！」

「土野。お前のパワーや頑丈さはすごく頼りになるけど、攻撃が全部止まって見えるからもう少し相手に攻撃を当てるまでの時間を短縮した方がいいぞ。じゃないと攻撃を当てる前に重い一撃をくらう羽目になるから」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！」

「そ、そんな！　筋肉ダルマがパンチ一発で倒されてしまった！！」

「天狗風、俺はお前の自由な戦い方が好きだ。けど、今のお前は縛られてるからいつもより少しだけ関節の可動域の狭い。つまり今のお前は俺の敵じゃない！！」

「ガハッ！！」

「ば、バカ！　キック一発でやられるな！！」

「水母、もう演技しなくていいぞ」

「分かった」

「ま、まさか！　私の能力が効いていないのか！？」

「あなたの能力はあなたが自分より下だと思っているものにしか効かない。そうでしょ？」

「な、なぜそれを！？」

「あなたを見てれば分かる」

「そ、そうなのか？」

「うん。だって、常におどおどしてるあなたなんかに私を部下にできるわけないもの」

「な、なんだとー！！」

「今のあなたは一人ぼっち。一人じゃ何もできないあなたに私をどうにかできるの？」

「そ、それは……」

「どれか選んで。敗北、死、地獄……。どれがいい？」

「わ……私の負けだ！　だから！　もうこれ以上私のメンタルを攻撃しないでー！！」

「はいはい」

「水母、ありがとう。よしよし」

「やったー。褒められたー」

　その後、四天王は俺たちの仲間になった。よし、次行こう。次。