万事解決! Mシステム!! 〜ところでMシステムのMって何なの?〜

小鳥遊悠治

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フォーエバー! Mシステム!! また会う日まで!!

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 俺は自分のMシステムに水、風、土、光、闇、そして太陽の力を結集し、俺の能力を火から『聖炎』に進化させた。これで親父を倒せる……と思っていたが親父の『獄炎』には親父が今まで吸収してきたMシステムに選ばれし者の力がほぼ全て込められているため俺たちの『聖炎』では圧倒的に火力不足だった。

「弱い、弱すぎる。もういい、そろそろ食わせろ」

「勝手に終わらせようとするな! 俺たちはまだ戦える!!」

「いいや、終わりだ。吸収開始!」

「吸収されてたまるか! 影踏み!!」

「ほう、自分の影を踏んで動けないようにしたか。だが、お前がその姿でいられる時間は残りわずか。時間切れになるまで吸収し続ければ俺の勝ちだ」

 どうする? どうすれば親父に勝てる?

「みんなー、何してるのー?」

 だ、ダチョウ娘!? なんでこんなところに!!

「なんか楽しそう! ヒャッホー! 走るぞー!」

「バカ! こっち来るな! 早く逃げろ!!」

「イエーイ! たーのしー!」

「なんだ? あれは。うるさい鳥だな。吸収して黙らせてやる」

「や、やめろ! あいつを俺たちの戦いに巻き込むな!」

「自ら戦場にやってきたのだからいつ死んでもおかしくない。そうは思わないか?」

「よせ! 親父! いや、Mシステム! あいつを吸収するな! 絶対後悔するぞ!!」

「Mシステムの辞書に後悔という文字はない! さぁ! 獄狗ごくいぬよ! やつを吸収しろ! 吸収開始!!」

「や、やめろー!!」

「う、うわあああああああああああああああ!!」

 ダチョウ娘が親父に吸収された直後、親父の脳みそはクルミサイズになった。

「あーあ、だから言ったのに……」

 親父と親父を乗っ取ったMシステムはダチョウ娘を吸収したことで記憶力がほぼゼロになってしまった。これにより親父は脅威ではなくなった。

『合体解除』

「みなさんに吉報です。Mシステムの制限がなくなりました」

「え? なんでだ?」

「私たちMシステムの汚点であるソレが無害になったことで私たちの創造主の機嫌が良くなったからです」

「マジかー。じゃあ、これからはバンバン使っていいんだな?」

「はい! そうです!」

「そうかー。あっ、そうだ。なあ、Mシステムの使いすぎで能力そのものになっちまったやつを元に戻すことはできないのか?」

「ウサギさんが使っていた不思議な懐中時計がクロノスの懐中時計の下位互換だということが判明しました。それをクロノスの懐中時計にするにはあなたの『聖炎』が必要です」

「つまり、それさえあれば幼馴染あいつを元に戻せるんだな!」

「はい! そうです! よかったですね!」

「ああ!!」

 そのあと、こーちゃんは幼馴染をクロノスの懐中時計で復活させたよ。よかったね、こーちゃん。でも、今もどこかで誰かが涙を流してる。きっと誰かが私たちの力を必要としている。でも、止まない雨はない。私たちがいる限りこの世の悪は全て私たちがねじ伏せる。

「行くぞ! みんな!!」

『おー!』

『万事解決! Mシステム!!』

 *

「ねえ、こーちゃん」

「ん? なんだ? 水母くらげ。もうエンドロール流れてるからあんまりしゃべらない方がいいぞ」

「そうなの? でも、気になってるから言うね。あのさー、ところでMシステムのMって何なの?」

「あー、それはなー。みんなを助ける奇跡の力って意味だ」

「へえ、そうなんだー」

「まあ、今のは俺が適当に考えたやつなんだけどな」

「え? じゃあ、MシステムのMに意味ってないの?」

「多分な。でも、それはきっと俺たちがこれだって思ったものでいいんだと思う。力の使い方は俺たちが決めるんだから」

「そっかー」

「私も仲間に入れてー」

「出たな、幼馴染」

水母くらげちゃん、私には陽菜はるなって名前があるんだから名前で呼んでよ」

「ぷいっ」

「あら、そっぽ向いちゃった。かわいい」

「二人とも仲良くしろよー。これから戦友になるんだから」

『こーちゃんがそれ言うの?』

「な、なんだよ、二人とも。俺なんか変なこと言ったか?」

「ううん、そんなことない」

「べっつにー」

「そ、そうか。あっ、そろそろ時間だな。えっと、まあ、一応終わるけど俺たちの戦いはこれからも続いていく。だから、どこかで俺たちを見かけた時は温かい目で見守ってほしい。それじゃあ、みんな、まったなー!!」

『またねー!』
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