3 / 18
異世界編
2.ここは教会みたい
しおりを挟む
「まぁまぁ、なんて可愛らしい赤ちゃんかしら!」
「こんなに上等なおくるみに包まれているなんて。貴族の落とし種かもしれないわね」
「しぃっ。めったなことをお言いじゃないよ。ここに預けられるってことは、そういうことなんだから。みんな同じ神様の子どもだよ」
次にアタシの目が覚めた時は、小さな部屋でベビーベッドに寝かされていた。
まだ授乳やおむつが必要なので、日に何度もお世話される。
アタシはどうやらカワイイらしい。嬉しそうにお世話してもらえるなんて、ありがたいわ。早く自立するから待っててねぇ。
お世話してくれる女性たちの服装がシスターっぽいから、ここは教会なのかしら。
でも、ただの教会じゃなくて、保育園や学校的な役割も兼ねているみたいね。
アタシと同じように教会で暮らしている幼い子の他に、昼間は子どもが増えるのよ。
その子たちが歌うお祈りが聞こえてくると、一緒に歌いたくなってつい声を出しちゃうんだけど、やっぱりまだ言葉にならなくて残念だわ。
「見て! この子、もうお祈りの効果がでているわよ!」
「すごいわね! 男の子なのが惜しいわ」
そうなのよ。
アタシったら、はやりのTS転生じゃなかったのよねぇ。
今回もバッチリ馴染みの物がついててションボリしちゃったわ。
「女の子なら聖女妃候補になれたでしょうにね」
「すでにこれだけ効果を出せているのだから、候補どころか聖女妃になれたんじゃない? 本当に女の子ならねぇ」
この異世界、聖女までいるの?
さすがに男だと聖女にはなれないわよねぇ。
それにしても、ここにいるのは、なんで女性ばっかりなのかしら?
修道院なの?
でも、一時預かりや、アタシみたいに保護された子どもで男性はいるのよね。すぐにどこかに行っちゃうけど。
不思議に思って聞き耳立ててたら、だんだんわかってきたわよ。
どうやら教会は聖女育成施設みたい。
『聖女』って言ってるけど、アタシの感覚だと、白魔法使いなのよね。
癒やしや回復はもちろん、育成促進などの効果をつけられる便利な魔法使い。
あと、よくわかんないんだけど、座敷童みたいな効果もあるみたいね。
存在するだけで場を浄化したり、育成を助けたり。周囲の幸運値が上がるのかしら。
エルフの知識にはなかったから、人間の国独自のことなんでしょうね。
聖女に必要なのはたった2つだけ。
お祈りの知識(呪文とか祝詞みたいなものよ)と純潔。
どうしてだかアタシがお祈りしても効果が出たから、アタシも聖女教育を受けられることになったの。
受けるからには聖女候補と同じ格好をしなさいだって。
もちろん喜んで着たわよ。
聖女候補の制服って可愛かったから、ずっと着たかったのよねぇ。
憧れの制服を着て、みんなと歌う生活はとっても楽しい。
もうお世話される側じゃなくて、お世話する側になったのよ。
小さい子は見ているだけで笑顔になっちゃうわ。
今日は、嵐で荒れた農場の復興に大人達がかかりきりになるから、農場の子ども達が教会に泊まりに来たの。
大丈夫。お泊まりのお客様のお世話もちゃんとできるわ。
お部屋の説明をして、必要な物を配って。
小さい子が泣いていたらなぐさめて。
農場の子どもだから男の子もいる。
久しぶりに男の子を見たわね、と思っていたら、いきなり手を握られたのよ。
「好きだ!」
「えぇ?」
「こんなに上等なおくるみに包まれているなんて。貴族の落とし種かもしれないわね」
「しぃっ。めったなことをお言いじゃないよ。ここに預けられるってことは、そういうことなんだから。みんな同じ神様の子どもだよ」
次にアタシの目が覚めた時は、小さな部屋でベビーベッドに寝かされていた。
まだ授乳やおむつが必要なので、日に何度もお世話される。
アタシはどうやらカワイイらしい。嬉しそうにお世話してもらえるなんて、ありがたいわ。早く自立するから待っててねぇ。
お世話してくれる女性たちの服装がシスターっぽいから、ここは教会なのかしら。
でも、ただの教会じゃなくて、保育園や学校的な役割も兼ねているみたいね。
アタシと同じように教会で暮らしている幼い子の他に、昼間は子どもが増えるのよ。
その子たちが歌うお祈りが聞こえてくると、一緒に歌いたくなってつい声を出しちゃうんだけど、やっぱりまだ言葉にならなくて残念だわ。
「見て! この子、もうお祈りの効果がでているわよ!」
「すごいわね! 男の子なのが惜しいわ」
そうなのよ。
アタシったら、はやりのTS転生じゃなかったのよねぇ。
今回もバッチリ馴染みの物がついててションボリしちゃったわ。
「女の子なら聖女妃候補になれたでしょうにね」
「すでにこれだけ効果を出せているのだから、候補どころか聖女妃になれたんじゃない? 本当に女の子ならねぇ」
この異世界、聖女までいるの?
さすがに男だと聖女にはなれないわよねぇ。
それにしても、ここにいるのは、なんで女性ばっかりなのかしら?
修道院なの?
でも、一時預かりや、アタシみたいに保護された子どもで男性はいるのよね。すぐにどこかに行っちゃうけど。
不思議に思って聞き耳立ててたら、だんだんわかってきたわよ。
どうやら教会は聖女育成施設みたい。
『聖女』って言ってるけど、アタシの感覚だと、白魔法使いなのよね。
癒やしや回復はもちろん、育成促進などの効果をつけられる便利な魔法使い。
あと、よくわかんないんだけど、座敷童みたいな効果もあるみたいね。
存在するだけで場を浄化したり、育成を助けたり。周囲の幸運値が上がるのかしら。
エルフの知識にはなかったから、人間の国独自のことなんでしょうね。
聖女に必要なのはたった2つだけ。
お祈りの知識(呪文とか祝詞みたいなものよ)と純潔。
どうしてだかアタシがお祈りしても効果が出たから、アタシも聖女教育を受けられることになったの。
受けるからには聖女候補と同じ格好をしなさいだって。
もちろん喜んで着たわよ。
聖女候補の制服って可愛かったから、ずっと着たかったのよねぇ。
憧れの制服を着て、みんなと歌う生活はとっても楽しい。
もうお世話される側じゃなくて、お世話する側になったのよ。
小さい子は見ているだけで笑顔になっちゃうわ。
今日は、嵐で荒れた農場の復興に大人達がかかりきりになるから、農場の子ども達が教会に泊まりに来たの。
大丈夫。お泊まりのお客様のお世話もちゃんとできるわ。
お部屋の説明をして、必要な物を配って。
小さい子が泣いていたらなぐさめて。
農場の子どもだから男の子もいる。
久しぶりに男の子を見たわね、と思っていたら、いきなり手を握られたのよ。
「好きだ!」
「えぇ?」
0
あなたにおすすめの小説
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
花屋の息子
きの
BL
ひょんなことから異世界転移してしまった、至って普通の男子高校生、橘伊織。
森の中を一人彷徨っていると運良く優しい夫婦に出会い、ひとまずその世界で過ごしていくことにするが___?
瞳を見て相手の感情がわかる能力を持つ、普段は冷静沈着無愛想だけど受けにだけ甘くて溺愛な攻め×至って普通の男子高校生な受け
の、お話です。
不定期更新。大体一週間間隔のつもりです。
攻めが出てくるまでちょっとかかります。
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)
異世界で聖男と呼ばれる僕、助けた小さな君は宰相になっていた
k-ing /きんぐ★商業5作品
BL
病院に勤めている橘湊は夜勤明けに家へ帰ると、傷ついた少年が玄関で倒れていた。
言葉も話せず、身寄りもわからない少年を一時的に保護することにした。
小さく甘えん坊な少年との穏やかな日々は、湊にとってかけがえのない時間となる。
しかし、ある日突然、少年は「ありがとう」とだけ告げて異世界へ帰ってしまう。
湊の生活は以前のような日に戻った。
一カ月後に少年は再び湊の前に現れた。
ただ、明らかに成長スピードが早い。
どうやら違う世界から来ているようで、時間軸が異なっているらしい。
弟のように可愛がっていたのに、急に成長する少年に戸惑う湊。
お互いに少しずつ気持ちに気づいた途端、少年は遊びに来なくなってしまう。
あの時、気持ちだけでも伝えれば良かった。
後悔した湊は彼が口ずさむ不思議な呪文を口にする。
気づけば少年の住む異世界に来ていた。
二つの世界を越えた、純情な淡い両片思いの恋物語。
序盤は幼い宰相との現実世界での物語、その後異世界への物語と話は続いていきます。
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる