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「さて…そろそろ元の場所へ戻ろうか」

「「「はーい!」」」

3人は成人の年齢になっていたが空間を出る際に元の年齢に戻しておく。
おれの年齢も10歳へ戻す。

現実の屋敷へ戻り一息つく。
子供達は擬人化したセイリュウを連れて買い物へ向かった。

人型のゲンブが横へ座る。
《しかし、異世界に降りたってすぐ子供連れになるとわのぉー》

「おれも異空間(ホーム)にまたすぐ戻るとは思わなかったよ」

いつのまにか後ろの壁にもたれ掛かっていた人型のビヤッコが会話にはいってきた。
《それで…これからあの子達をどうするの?とゆうか僕達もだけどさ。なにかしたいことはある?》

「ある程度おれが教えられることはほとんど教えた。だから、次は学校にいかせたいと思う。おれたちはおれたちでこの世界のことをもっと知らないといけないと思う。そのためにまずはこの国を見てみようか。新しい発見ができて、異空間(ホーム)をもっとよくできるかもしれないしね」

《おれらは学校にいかねぇのか?》
机にあるリンゴを食べながら人型のスザクが聞いてきた。
 
「それも考えたけど…この世界にきたおれたちの目的ってなに?」

スザクとビャッコが見つめ合う
ゲンブはいつの間にか腕を組みながら寝ていた。


二人がこちらをみながら同時に言う

「でしょ?みんなこの世界で少し楽しんでたみたいだからおれも何か組織を作ろうと考えてた。でも、ナターシャ達と出会って考えが変わったんだ」

《…みんなは救えねぇぞ?》
少し考えを察したスザク。

《僕たちは一応神の部類になるけどこの世界では異質だし、できることは限られるからね》
ビャッコも顎に手をおきながら思案していた。

「それでも、元の世界と違っていまは力があるし救うこともできる。変えれるところはこの世界を変えていきたいと思う。五百年でおれたちにしか対処できない問題があるだろうからね」
 
「パパが学校を作ればいい」
いつの間にか戻り話を聞いていたナターシャ。

「おかえりなさいみんな。それで、なんでおれが学校?」

「ただいまパパ!あのね!パパは教えるのが上手だし、普通の学校じゃあそこまで教えてくれないからだよ。それにっ」

「パパが世界を全部守らなくても守れる人達を作ればいいよ!」
キャロルがナターシャの話を遮る。

「その通り。自分たちの世界なんだから自分たちが守るべきよ。すぐにできなくても魔王がくるまえにはなんとかできるはず」
ワンダが気になることをいう。

「魔王?…この世界にはいるのかい?」
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