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第73話 閑話【タケシのお見合い①】
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香山くんと真理ちゃんの2人と一緒に東京に来た私はホテルの予約も既にしてあった。そう、明日のお見合いに使用する予定のホテルだ。
「うわ! こんな高そうなホテルに泊まるんですか?」
真理ちゃんが驚いたように言う。
「大丈夫、支払いは終わってるから。それと、2人とも結婚前だからシングルルームを2部屋取ってるからね。香山くん、分かってるだろうね?」
私が香山くんにそう言うと、香山くんはもちろんだという顔で返事をした。
「はい、分かってます。鴉さん」
うんうん、それでいいんだよ。真理ちゃんの顔が少し赤くなってるがそこはスルーしておこう。
チェックインを終えた私たちは夕食をホテル内のレストランで食べ部屋に戻り休む事にした。
翌朝私は早朝からホテルの支配人さんと打合せをしていた。
「完全にプライベートなので木山さんが来ても他の宿泊客にはバレないようにして欲しいのですが?」
「畏まりました。そのように従業員一同に徹底しておきます」
このホテルは一流ホテルなので芸能人も良く利用している。従業員から何があったかなどの情報漏えいはこれまで皆無だったので大丈夫だろうと思う。
打合せを終えた私は香山くんと真理ちゃんに連絡を入れて、部屋で待機しておいてくれと伝えた。タイミングが良いと私が判断した時に連絡を入れその時にお見合い場所に来てもらうのだ。
2人とも分かりましたと返事をしてくれた。
そして約束の時間1時間前にタケシがやって来た…… 早すぎるよ、タケシ。
「お、お、あ、お、おはよう! タケフミ!!」
緊張と気合でおかしくなってるな…… ここは私が取り敢えず緊張をほぐしてやらなければ。
「どうした? お前らしくないな。そんなに緊張しなくてもいいだろ? 今日のお相手もそんなに緊張したお前を見たら失望してしまうぞ」
「ば、ば、ばか野郎、だ、誰が緊張してるってひゅうんだよ!」
お前だよ、タケシ。緊張して噛んでる事にも気づいてないな。ここは取り敢えず私の部屋に連れて行こう。
「取り敢えずタケシ。私はこのホテルに泊まってるんだ。私の部屋に行って話をしてお相手の方が来るまで待とう」
「お、おうよ! 分かったぞ!」
タケシを連れて部屋に戻った私は薄ーい水割りを作ってタケシに差し出した。先ずはこの緊張をどうにかしないとな。
「くあーっ、美味い、もう一杯!!」
薄いとはいえアルコールだ。水のように飲み干したタケシに私は言った。
「コラ、お相手の方が来るまでに酔っ払うつもりか? それじゃダメだろ」
「いや、タケフミよ、大丈夫だ。俺がこの程度で酔う訳ないだろ? それにいざとなったら【生活魔法】の浄回復を使うから」
こいつ、いつの間にそんな魔法を覚えたんだ。恐らくは二日酔いを何とか出来ないかと考えたんだろうな。浄化と回復を混ぜたネーミングセンスはともかくとして……
私は更に薄い水割りを作って出してやった。
今度はチビチビ飲みながらタケシは私に聞いてきた。
「それで、タケフミ。聞くのを忘れてたんだが、お相手の方の名前は何ていうんだ?」
少しは落ち着いたようだな。ようやっと名前を聞かれた私は素直に答える事にした。
「タケシも恐らくは知ってるだろうが、木山美登利さんという名前だよ」
私の言葉にグラスを口に運ぼうとしていたタケシの手が止まる。そして、
「な、なあ、タケフミ…… 冗談は顔だけにしておけよ……」
と非常に失礼な事をのたまった。お前も俺も顔はそんなにイケメンじゃないだろっ!!
「誰の顔が冗談だって? 全く私がそんな冗談を言うわけ無いだろう。本当に今日のお相手は木山さんだよ」
私がそう言うとタケシの手が震え出し、グラスの中身が机の上に溢れた。私は慌ててタケシの手からグラスを奪う。
「おい、溢れてるぞ。タケシ」
「いや、お前、そんな大事な事は電話した時に言えよ!!」
いきなりそう叫ぶタケシだが、あの時はお前が名前も聞かずに電話を切ったんだよ。
「タケシよ、私が公爵級又は王女殿下だと言った意味が分かっただろう?」
しかし私は敢えて突っ込まずにそう言った。
「ばか野郎! 女王様級じゃねぇか!!」
あっ、そこまでの認識だったのか。まあそれならそれで良いんじゃないか。
「なら、なおさら良いだろう?」
「クッ、たしかに…… 分かった、俺も男だ。渋く決めてやる!」
タケシが腹を括った時に私のスマホが鳴った。どうやら到着したようだ。
「タケシ、来られたみたいだからホテルが用意してくれた部屋に向かうぞ」
「おう! 行くぞ! いざ出陣だっ!!」
お前は戦国武将か!?
部屋前にたどり着いた私はノックをする。
「は~い、どうぞ~」
どうやら中山さんが一緒に来ているようだ。私は失礼しますと言って扉を開けて中に入る。タケシは私についてくるが、腹を括ったからか顔はまっすぐ前を向いている。木山さんも中山さんも用意されたソファには座らずに立って出迎えてくれた。
「鴉さん、先日はお世話になりました~」
中山さんからそう言われ、私はこちらこそ有難うございましたと返事をしてから、少し頬を赤らめてタケシを見ている木山さんに、
「木山さん、お忙しいのに本日は時間を取っていただき有難うございます。こちらが私の心友で相馬武史と言います。年齢は私と同じく40歳です。仕事は警察官になります」
そう言って紹介した。さあ、木山さん! その清楚美人な見かけとは裏腹の声を私は期待してますよ!!
そう、私の少し悪い考えとは木山さんの見た目とのギャップをタケシには内緒にしておいて、どういう反応をタケシが示すのかを見てみたいという事なのだ。
「はじめまして、木山美登利と申します。本名なんです。テレビでご覧になられた事もあるかと思いますがテレビ画面の私も私自身ですし今タケシさんの目の前でこうして話している私もまた私自身です」
いや、ちょ、ちょっと待って…… 木山さん、キャラが違いませんかっ!?
私の驚愕の表情を見て中山さんが私を部屋の隅に手招きするので行ってみると、
「鴉さん、美登利姉さんが本気です~。でも、あの相馬さんって本性をさらけ出した方がいいよな予感がするんですけど~」
と教えてくれたので、私は
「そうですね、タケシはごまかしなどは嫌いですから、普段通りの木山さんを見せるのがいいと思います」
と中山さんに伝えた。すると中山さんはスルスルと木山さんに近づいて耳打ちを始める。それを聞いた木山さんは、
「あのタケシさん、一目惚れしましたっ!! 私と結婚を前提としたアバンチュールを楽しみませんかっ!!」
といきなりぶっ込んだのだった……
「うわ! こんな高そうなホテルに泊まるんですか?」
真理ちゃんが驚いたように言う。
「大丈夫、支払いは終わってるから。それと、2人とも結婚前だからシングルルームを2部屋取ってるからね。香山くん、分かってるだろうね?」
私が香山くんにそう言うと、香山くんはもちろんだという顔で返事をした。
「はい、分かってます。鴉さん」
うんうん、それでいいんだよ。真理ちゃんの顔が少し赤くなってるがそこはスルーしておこう。
チェックインを終えた私たちは夕食をホテル内のレストランで食べ部屋に戻り休む事にした。
翌朝私は早朝からホテルの支配人さんと打合せをしていた。
「完全にプライベートなので木山さんが来ても他の宿泊客にはバレないようにして欲しいのですが?」
「畏まりました。そのように従業員一同に徹底しておきます」
このホテルは一流ホテルなので芸能人も良く利用している。従業員から何があったかなどの情報漏えいはこれまで皆無だったので大丈夫だろうと思う。
打合せを終えた私は香山くんと真理ちゃんに連絡を入れて、部屋で待機しておいてくれと伝えた。タイミングが良いと私が判断した時に連絡を入れその時にお見合い場所に来てもらうのだ。
2人とも分かりましたと返事をしてくれた。
そして約束の時間1時間前にタケシがやって来た…… 早すぎるよ、タケシ。
「お、お、あ、お、おはよう! タケフミ!!」
緊張と気合でおかしくなってるな…… ここは私が取り敢えず緊張をほぐしてやらなければ。
「どうした? お前らしくないな。そんなに緊張しなくてもいいだろ? 今日のお相手もそんなに緊張したお前を見たら失望してしまうぞ」
「ば、ば、ばか野郎、だ、誰が緊張してるってひゅうんだよ!」
お前だよ、タケシ。緊張して噛んでる事にも気づいてないな。ここは取り敢えず私の部屋に連れて行こう。
「取り敢えずタケシ。私はこのホテルに泊まってるんだ。私の部屋に行って話をしてお相手の方が来るまで待とう」
「お、おうよ! 分かったぞ!」
タケシを連れて部屋に戻った私は薄ーい水割りを作ってタケシに差し出した。先ずはこの緊張をどうにかしないとな。
「くあーっ、美味い、もう一杯!!」
薄いとはいえアルコールだ。水のように飲み干したタケシに私は言った。
「コラ、お相手の方が来るまでに酔っ払うつもりか? それじゃダメだろ」
「いや、タケフミよ、大丈夫だ。俺がこの程度で酔う訳ないだろ? それにいざとなったら【生活魔法】の浄回復を使うから」
こいつ、いつの間にそんな魔法を覚えたんだ。恐らくは二日酔いを何とか出来ないかと考えたんだろうな。浄化と回復を混ぜたネーミングセンスはともかくとして……
私は更に薄い水割りを作って出してやった。
今度はチビチビ飲みながらタケシは私に聞いてきた。
「それで、タケフミ。聞くのを忘れてたんだが、お相手の方の名前は何ていうんだ?」
少しは落ち着いたようだな。ようやっと名前を聞かれた私は素直に答える事にした。
「タケシも恐らくは知ってるだろうが、木山美登利さんという名前だよ」
私の言葉にグラスを口に運ぼうとしていたタケシの手が止まる。そして、
「な、なあ、タケフミ…… 冗談は顔だけにしておけよ……」
と非常に失礼な事をのたまった。お前も俺も顔はそんなにイケメンじゃないだろっ!!
「誰の顔が冗談だって? 全く私がそんな冗談を言うわけ無いだろう。本当に今日のお相手は木山さんだよ」
私がそう言うとタケシの手が震え出し、グラスの中身が机の上に溢れた。私は慌ててタケシの手からグラスを奪う。
「おい、溢れてるぞ。タケシ」
「いや、お前、そんな大事な事は電話した時に言えよ!!」
いきなりそう叫ぶタケシだが、あの時はお前が名前も聞かずに電話を切ったんだよ。
「タケシよ、私が公爵級又は王女殿下だと言った意味が分かっただろう?」
しかし私は敢えて突っ込まずにそう言った。
「ばか野郎! 女王様級じゃねぇか!!」
あっ、そこまでの認識だったのか。まあそれならそれで良いんじゃないか。
「なら、なおさら良いだろう?」
「クッ、たしかに…… 分かった、俺も男だ。渋く決めてやる!」
タケシが腹を括った時に私のスマホが鳴った。どうやら到着したようだ。
「タケシ、来られたみたいだからホテルが用意してくれた部屋に向かうぞ」
「おう! 行くぞ! いざ出陣だっ!!」
お前は戦国武将か!?
部屋前にたどり着いた私はノックをする。
「は~い、どうぞ~」
どうやら中山さんが一緒に来ているようだ。私は失礼しますと言って扉を開けて中に入る。タケシは私についてくるが、腹を括ったからか顔はまっすぐ前を向いている。木山さんも中山さんも用意されたソファには座らずに立って出迎えてくれた。
「鴉さん、先日はお世話になりました~」
中山さんからそう言われ、私はこちらこそ有難うございましたと返事をしてから、少し頬を赤らめてタケシを見ている木山さんに、
「木山さん、お忙しいのに本日は時間を取っていただき有難うございます。こちらが私の心友で相馬武史と言います。年齢は私と同じく40歳です。仕事は警察官になります」
そう言って紹介した。さあ、木山さん! その清楚美人な見かけとは裏腹の声を私は期待してますよ!!
そう、私の少し悪い考えとは木山さんの見た目とのギャップをタケシには内緒にしておいて、どういう反応をタケシが示すのかを見てみたいという事なのだ。
「はじめまして、木山美登利と申します。本名なんです。テレビでご覧になられた事もあるかと思いますがテレビ画面の私も私自身ですし今タケシさんの目の前でこうして話している私もまた私自身です」
いや、ちょ、ちょっと待って…… 木山さん、キャラが違いませんかっ!?
私の驚愕の表情を見て中山さんが私を部屋の隅に手招きするので行ってみると、
「鴉さん、美登利姉さんが本気です~。でも、あの相馬さんって本性をさらけ出した方がいいよな予感がするんですけど~」
と教えてくれたので、私は
「そうですね、タケシはごまかしなどは嫌いですから、普段通りの木山さんを見せるのがいいと思います」
と中山さんに伝えた。すると中山さんはスルスルと木山さんに近づいて耳打ちを始める。それを聞いた木山さんは、
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