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転生
011話 愚兄
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セバスの言葉にザラスは怒っているようだ。
「セバス、貴様! 俺は公爵家次男だぞ! お前ごときに嫌味を言われていい存在じゃないんだ! お前もそこの門番と同じでクビだっ! 今すぐこの屋敷から出ていけっ!!」
ザラスのその言葉にセバスは反論する。
「これは異なことを仰られる…… 私の雇い主はこちらにおられるトーヤ様でございますので、ザラス様にクビだと言われてもここを去る訳には行きませぬな」
それを聞いたザラスが大声を出した。
「バカかっ、お前はっ! お前を雇っているのはログセルガー公爵家の当主である父上だっ! つまり俺はトーヤよりも公爵家では位が上だから、お前のクビに言及できるんだよっ!」
しかし、セバスは冷静に反論した。
「残念ですがザラス様、そのお言葉は間違っております。トーヤ様がマイヤー様よりこのお屋敷を賜った際に、私やこの屋敷に勤めている者すべてが、公爵家より暇を頂き、改めてトーヤ様に雇われました。ですので、私の雇い主がトーヤ様個人であるというのは間違いないのです」
エット…… 僕自身がその情報を初耳なんだけどね、セバスの後出しが凄いな……
そしてそれを聞いたザラスは益々、調子に乗って言った。
「なら、トーヤの兄である俺の言う事がトーヤよりも上になるだろうが」
ここでセバスが僕にだけ分かるように舌打ちしてから小声で言った。
「チッ、だから馬鹿は嫌いなんだ……」
セバスの言う通り雇い主の兄だろうが雇い主から解雇を言い渡されない限り、他の者が解雇を言い渡そうが関係ないという事をザラスは分からないようだ。
「ザラス様、残念ですがその理論は雇用には適用されません。学園を中退なされたのでご存知ないかも知れませんが……」
煽るなぁ…… 何か考えがあるんだろうけど、あんまり煽ると僕にとばっちりが来ると思うんだけどなぁ…… ハッ、セバスの狙いはまさかソレなの?
「バカにしやがって! ならば力を見せてやるよ! そこの馬鹿弟と俺が模擬戦をして、俺が勝ったらこの屋敷も使用人も全て俺がいただくぞっ!!」
17歳が5歳に喧嘩を売るって、前世では考えられないんですが…… あ、バカだから何も考えてないのか。僕もザラスの余りにバカな言葉に呆れてしまった。しかし、セバスの目がキラーンと光る。
「ほうほう、それは面白いですな。ザラス様は17歳ですが12歳も下の弟様を相手に模擬戦をすると…… 勝って当たり前ですが負けた時はどうなさるのですか? その辺りをハッキリさせて頂かなければ、トーヤ様も模擬戦をお受けする訳にはいきますまい」
エッ! 受ける前提でセバスが答えてるよ……
まあ、負ける事はないけど後々しつこく絡まれ続けるのはイヤだなぁ……
僕がそう考えていたら、ザラスがセバスに返事をした。
「ケッ! バカが。俺がこの馬鹿弟に負ける訳ないだろうがっ! だがそこまで言うならばもしも俺がトーヤに負けたら公爵家から出て平民になってやるよ!」
「その言葉に嘘偽りはございませんか? ならば神に誓約して頂き作った神への誓約書にもサインして頂いても?」
「ああ、サインでも何でもしてやるよっ!!」
ザラスの返事を聞いて満面の笑みでセバスが答えた。
「それでしたら、コチラとしても文句はございません。しかしこの屋敷の敷地内に入るのはザラス様と護衛騎士が1名。それに公正に審判をしていただく為にそちらにおられますガイム様に審判をお願いしたいと思います。よろしいでしょうか、ガイム様?」
セバスがそう声をかけたのは、普段は父の護衛をしているというガイムという騎士で、ガイムは王命により父の護衛をしている。今回は何故かザラスに付いてきているけど何でだろうね?
「フム、セバス殿。私は公正に判断するのですがそれでも私でよろしいのですかな?」
「はい、ガイム様しかおられません」
「ならばお受けしよう。ザラス殿もよろしいか?」
「ケッ、父上の腰巾着がっ! まあ、いいぞ。但し馬鹿弟が幼いからって間違った審判を降すんじゃねぇぞ」
ザラスはホントにバカだなぁ。さっきから公正に判断するって言ってるのに、態々敵にまわすような言葉を言わなくてもいいのに。
「トーヤ様、よろしいですか? そうですか、あんなバカな兄は少し懲らしめる必要があると仰るのですね。分かりました。それでは少しお待ち下さい。誓約書を作って参りますので。さあ、それではザラス様とガイム様それに護衛として騎士1名、そうですね、そちらの騎士様にお願い致します。はい敷地内に入っていただけますか。では暫くコチラでお待ち下さい」
言うだけ言って更に案内してセバスは屋敷内に入っていった。
僕一人をココにおいていくなんて…… 案の定ザラスが僕に絡んでくる。
「オイ、トーヤ、お前の母親は父上より寵愛を受けながら浮気をしたアバズレだっ! それでも心優しい父上はお前を認知して下さったんだぞ。本来ならばお前は俺達兄弟の弟とは認められないがここで俺に全てを差し出したら俺が他の兄弟を説得してお前のことも弟として認めるように言ってやるぞ、どうだ? 俺は優しい兄だろうが」
僕自身の事ならばともかく亡くなった母の事を悪く言うとは…… ヤッてもいいよね……
僕の殺気を感じとったのか、ガイムが言った。
「ザラス殿、一度了承された事だし、そのような事を言ってはいかん。それは審判として認められませんな」
ガイムの言葉にザラスはうるせぇと言いながらも引き下がった。うん、マトモに戦ったらこの人には勝てないよね。僕もガイムはセバスよりも強いという気が感じられる。
そして、セバスが戻ってきた。
「それでは、トーヤ様にザラス様。コチラを良くお読みになってサインをお願い致します」
セバスの出した書類には、以下の事が記されていた。
【 神の誓約書 】
模擬戦の勝敗についての誓約
トーヤ対ザラス戦においてもしもザラスが勝った場合には、
✱トーヤの所有する全ての物をザラスに譲渡する事とする。
もしもトーヤが勝った場合には、
✱ザラスは公爵家より抜けて平民となり、今後トーヤとその所有する財産には一切近づかないとする。
勝負は1回戦のみで、その勝敗は審判により判断され、その決定を覆す事は出来ない。
双方ともにコレを破った場合は【神罰】が降る事をここに宣言する
僕は全てを2回読みサインをした。ザラスは読みもせずにサインをした。そして僕は普段の訓練で使用している木刀を持ちザラスは護衛騎士に持たせていた木剣を手にした。
そしてガイムが言った。
「それではこれより、トーヤ対ザラスの模擬戦を行う。その前に舞台を作成しよう。騎士魔法【模擬戦場】」
ガイムの言葉により、20メートル4方を赤い光が線となって囲んだ。ガイムが続けて喋りだした。
「模擬戦の勝敗について言及しておく。相手を戦えなくする、又は相手の戦意を喪失させる、更にこの赤のラインよりも外に出た場合は負けとなる。それと魔法は使用禁止とする。但し、身体強化のみ使用するのをトーヤ殿に限っては認める事とする。年齢差を考慮すれば必要なハンデである。これまでの事は王国の騎士の模擬戦と同じ勝敗の決定の仕方だ。双方とも、異論は無いな? 無ければコレより模擬戦を始める。それでは、始め!!」
ガイムの掛け声と共にザラスは突っ込んできた。僕は……
「セバス、貴様! 俺は公爵家次男だぞ! お前ごときに嫌味を言われていい存在じゃないんだ! お前もそこの門番と同じでクビだっ! 今すぐこの屋敷から出ていけっ!!」
ザラスのその言葉にセバスは反論する。
「これは異なことを仰られる…… 私の雇い主はこちらにおられるトーヤ様でございますので、ザラス様にクビだと言われてもここを去る訳には行きませぬな」
それを聞いたザラスが大声を出した。
「バカかっ、お前はっ! お前を雇っているのはログセルガー公爵家の当主である父上だっ! つまり俺はトーヤよりも公爵家では位が上だから、お前のクビに言及できるんだよっ!」
しかし、セバスは冷静に反論した。
「残念ですがザラス様、そのお言葉は間違っております。トーヤ様がマイヤー様よりこのお屋敷を賜った際に、私やこの屋敷に勤めている者すべてが、公爵家より暇を頂き、改めてトーヤ様に雇われました。ですので、私の雇い主がトーヤ様個人であるというのは間違いないのです」
エット…… 僕自身がその情報を初耳なんだけどね、セバスの後出しが凄いな……
そしてそれを聞いたザラスは益々、調子に乗って言った。
「なら、トーヤの兄である俺の言う事がトーヤよりも上になるだろうが」
ここでセバスが僕にだけ分かるように舌打ちしてから小声で言った。
「チッ、だから馬鹿は嫌いなんだ……」
セバスの言う通り雇い主の兄だろうが雇い主から解雇を言い渡されない限り、他の者が解雇を言い渡そうが関係ないという事をザラスは分からないようだ。
「ザラス様、残念ですがその理論は雇用には適用されません。学園を中退なされたのでご存知ないかも知れませんが……」
煽るなぁ…… 何か考えがあるんだろうけど、あんまり煽ると僕にとばっちりが来ると思うんだけどなぁ…… ハッ、セバスの狙いはまさかソレなの?
「バカにしやがって! ならば力を見せてやるよ! そこの馬鹿弟と俺が模擬戦をして、俺が勝ったらこの屋敷も使用人も全て俺がいただくぞっ!!」
17歳が5歳に喧嘩を売るって、前世では考えられないんですが…… あ、バカだから何も考えてないのか。僕もザラスの余りにバカな言葉に呆れてしまった。しかし、セバスの目がキラーンと光る。
「ほうほう、それは面白いですな。ザラス様は17歳ですが12歳も下の弟様を相手に模擬戦をすると…… 勝って当たり前ですが負けた時はどうなさるのですか? その辺りをハッキリさせて頂かなければ、トーヤ様も模擬戦をお受けする訳にはいきますまい」
エッ! 受ける前提でセバスが答えてるよ……
まあ、負ける事はないけど後々しつこく絡まれ続けるのはイヤだなぁ……
僕がそう考えていたら、ザラスがセバスに返事をした。
「ケッ! バカが。俺がこの馬鹿弟に負ける訳ないだろうがっ! だがそこまで言うならばもしも俺がトーヤに負けたら公爵家から出て平民になってやるよ!」
「その言葉に嘘偽りはございませんか? ならば神に誓約して頂き作った神への誓約書にもサインして頂いても?」
「ああ、サインでも何でもしてやるよっ!!」
ザラスの返事を聞いて満面の笑みでセバスが答えた。
「それでしたら、コチラとしても文句はございません。しかしこの屋敷の敷地内に入るのはザラス様と護衛騎士が1名。それに公正に審判をしていただく為にそちらにおられますガイム様に審判をお願いしたいと思います。よろしいでしょうか、ガイム様?」
セバスがそう声をかけたのは、普段は父の護衛をしているというガイムという騎士で、ガイムは王命により父の護衛をしている。今回は何故かザラスに付いてきているけど何でだろうね?
「フム、セバス殿。私は公正に判断するのですがそれでも私でよろしいのですかな?」
「はい、ガイム様しかおられません」
「ならばお受けしよう。ザラス殿もよろしいか?」
「ケッ、父上の腰巾着がっ! まあ、いいぞ。但し馬鹿弟が幼いからって間違った審判を降すんじゃねぇぞ」
ザラスはホントにバカだなぁ。さっきから公正に判断するって言ってるのに、態々敵にまわすような言葉を言わなくてもいいのに。
「トーヤ様、よろしいですか? そうですか、あんなバカな兄は少し懲らしめる必要があると仰るのですね。分かりました。それでは少しお待ち下さい。誓約書を作って参りますので。さあ、それではザラス様とガイム様それに護衛として騎士1名、そうですね、そちらの騎士様にお願い致します。はい敷地内に入っていただけますか。では暫くコチラでお待ち下さい」
言うだけ言って更に案内してセバスは屋敷内に入っていった。
僕一人をココにおいていくなんて…… 案の定ザラスが僕に絡んでくる。
「オイ、トーヤ、お前の母親は父上より寵愛を受けながら浮気をしたアバズレだっ! それでも心優しい父上はお前を認知して下さったんだぞ。本来ならばお前は俺達兄弟の弟とは認められないがここで俺に全てを差し出したら俺が他の兄弟を説得してお前のことも弟として認めるように言ってやるぞ、どうだ? 俺は優しい兄だろうが」
僕自身の事ならばともかく亡くなった母の事を悪く言うとは…… ヤッてもいいよね……
僕の殺気を感じとったのか、ガイムが言った。
「ザラス殿、一度了承された事だし、そのような事を言ってはいかん。それは審判として認められませんな」
ガイムの言葉にザラスはうるせぇと言いながらも引き下がった。うん、マトモに戦ったらこの人には勝てないよね。僕もガイムはセバスよりも強いという気が感じられる。
そして、セバスが戻ってきた。
「それでは、トーヤ様にザラス様。コチラを良くお読みになってサインをお願い致します」
セバスの出した書類には、以下の事が記されていた。
【 神の誓約書 】
模擬戦の勝敗についての誓約
トーヤ対ザラス戦においてもしもザラスが勝った場合には、
✱トーヤの所有する全ての物をザラスに譲渡する事とする。
もしもトーヤが勝った場合には、
✱ザラスは公爵家より抜けて平民となり、今後トーヤとその所有する財産には一切近づかないとする。
勝負は1回戦のみで、その勝敗は審判により判断され、その決定を覆す事は出来ない。
双方ともにコレを破った場合は【神罰】が降る事をここに宣言する
僕は全てを2回読みサインをした。ザラスは読みもせずにサインをした。そして僕は普段の訓練で使用している木刀を持ちザラスは護衛騎士に持たせていた木剣を手にした。
そしてガイムが言った。
「それではこれより、トーヤ対ザラスの模擬戦を行う。その前に舞台を作成しよう。騎士魔法【模擬戦場】」
ガイムの言葉により、20メートル4方を赤い光が線となって囲んだ。ガイムが続けて喋りだした。
「模擬戦の勝敗について言及しておく。相手を戦えなくする、又は相手の戦意を喪失させる、更にこの赤のラインよりも外に出た場合は負けとなる。それと魔法は使用禁止とする。但し、身体強化のみ使用するのをトーヤ殿に限っては認める事とする。年齢差を考慮すれば必要なハンデである。これまでの事は王国の騎士の模擬戦と同じ勝敗の決定の仕方だ。双方とも、異論は無いな? 無ければコレより模擬戦を始める。それでは、始め!!」
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