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ゴルドーさん移動の件
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因みにユウヤとフィオナは家でマッタリ過ごすと言うので、何かあっても良い様に二人にもフルコースをかけてから家を出てきた。
あいつら、ヤる気満々だな!?
ゴルドーさんの店は早朝にも関わらずに開いていた。店前に貴族の馬車がある。そこで、マクド君から通信が入った。
『あれは、モース伯爵家の馬車だな。今の国王に取り入っている伯爵で、裏では手足として働いている。儀式は暫くない筈だが······』
俺は皆にマクド君からの通信内容を伝えて、取り敢えず俺だけで入っていくことにした。皆にはエイダスとエルさん、マクド君と同じようにフルコースでかけて待機してもらう。
ゴルドーさんの店に入ろうとすると、馬車の側に立っていた人にジロリと睨まれたが気にせずに中に入った。
店の中ではゴルドーさんの声が段々と大きくなっていく所だった。
「いくらなんでも無理ですな。儀式に使用される武器を実用性のある物にしろなどとは。何故今になってそんな事を言われるのですか? 今までは儀式用だから、万が一が起こってはいけないと刃を潰し、先を丸めておけと通達されておりましたが?」
「ゴルドー、事情が変わったのだよ。これは国王陛下からの要請でもあるから、断るというのなら処刑も含めて検討されるぞ。」
そう言っているのがモース伯爵なんだろう。護衛の騎士の斜め後ろに立って!偉そうに言っている。怖いなら騎士に言わせれば良いのに······
そんな事を思っていたら、伯爵の後方を守る護衛騎士が俺に気がついて声をかけてきた。
「ここは本日から一週間の間は国の用事で貸切となる。武器や防具を求めるのなら違う工房へ行くことだ」
おっ! 高飛車にくるかと思ったらマトモな対応だった。少し驚きながらも俺はその騎士に黙礼だけして、ゴルドーさんに声をかけた。
「ゴルドーさん、忙しそうなので後が良いですよね?」
俺の声を聞いたゴルドーさんが、
「おお、トウジか! 何、こちらのお客様はもうお帰りだ。用があって来たのだろう? お客様がもう出て行かれるから聞こう」
おいおい、大丈夫か? モース伯爵は血管がキレそうな顔で俺を睨んで来てるぞ······
「貴様は何者だっ! 伯爵の私がこうして話しているのに店主に声をかけるとは、礼儀を知らぬのか!」
いや~、根っからの平民だし貴族に会った時の作法なんて知らないし。俺はそう思いながら声をかけてきた騎士に言った。
「いや~、まずかったですかね? お貴族様がお話していたなんて俺は知らなかったモノですから······」
「いや、それは仕方がない。伯爵様はもうそろそろお帰りだが、先に言ったように一週間は国の用事で大変な作業になると思うぞ」
騎士は伯爵に背を向けて、俺の顔を笑いながら見て答えた。それにモース伯爵がキレる。
「誰に断りを得て私の護衛騎士と話をしている! それに貴様は私の質問に答えておらん! 何者だと聞いておるのだ!!」
俺は顔を真剣に心は笑いながら更に騎士に話しかけた。
「平民の俺なんかが恐れ多くて貴族様に直答なんて出来ませんよね~。騎士様からお伝えしていただけませんか?」
騎士はあからさまにニヤニヤしながら俺に言ってきた。この人ノリが良いな。
「うむうむ、それは当たり前だから気にしなくて良いぞ。で、私は何を閣下にお伝えすれば良いのだ?」
「はい、平民は用事が済めば直ぐに店を出るもので、他の客の素性を聞いたりしないのが常識なんです。その常識に従えばお貴族様のご質問にはお答え出来ないなぁ······ なんて」
今や爆笑寸前の騎士。他に三人いる護衛騎士も肩を震わせ、顔を背けて笑いを堪えている。何かこの騎士達はかなりマトモな方達みたいだ。しかし、本当に血管がキレそうだなモース伯爵。
「貴様ーー! 何故、私を無視するのだ! ええい、不敬罪だ! この者を捕らえよ!」
しかし、一向に動かない騎士達。俺と話していた騎士が徐に伯爵の方を向き話を始めた。
「閣下にお伝えします。この者は平民でございます。畏れ多くも伯爵である閣下には口を聞ける立場にはございません。そこで私が代わりまして話を聞いておりました。そして、先ほど不敬罪と言われましたが、この国の法では王族を侮辱した者に適用される罪でありますから、閣下を相手に適用出来るモノではございません。むしろ、今のお言葉を撤回していただかないと、我々は閣下を捕らえなければならなくなりますが? どうなされますか?」
おお、少し威圧も込めて話したからか、モース伯爵が青ざめている。この騎士達は伯爵家の騎士じゃないのか?
「むっ、む、し、しかし私は国王陛下からのご要請でここに来ているのであって、私の言葉は国王陛下の言葉と同等になる筈では······」
語尾が段々と小さくなったな。こりゃ、騎士が睨んでるな。
「閣下、それはこの店の店主に対してはそうなりましょうが、この平民に対してはそういう事にはなりませんぞ! 何たる無知!」
オイオイそこまで言っていいのか?俺は逆に騎士が心配になった。
「いや、あの、その、······ 取り敢えず、ゴルドーよ、しかと申し伝えたぞ! 仕事は必ずやり遂げておくように! 一週間後にまた来るからな!」
それだけ言うとモース伯爵は慌てて騎士を置いてきぼりにして店を出て行った。それを見て爆笑する騎士達。良いのか? 護衛じゃなかったのか?
「あの~? 大丈夫なんですか、この後?」
俺はそう騎士に聞いてみた。
「ハハハハ、心配有り難う。だが、大丈夫だ。我々は本来、マクド王子殿下の近衛騎士でな。今回は陛下に言われて仕方なく護衛としてあの馬鹿についていたのだ。しかし、君は胆が座っているな」
騎士がそう答えてくれたので俺は通信でマクド君にここに来るように伝えた。そして、マクド君が中に入ってからスキルを解除した。しかし、本当に気をつけないと、いつか【マクド君】と口に出して言ってしまいそうだな······ 不敬罪になるから気をつけよう!
ついでにあの伯爵はどうしたのか聞いて見ると馬車に飛び乗り凄い早さで王城方面に向かったそうだ。騎士達が相当怖かったんだな。
突然あらわれた王子に驚く騎士達。慌てて片膝をついて王子に礼をとる。
「殿下、このような場所においでとは! 火急の視察に出掛けられたと聞いておりましが!?」
マクド君は王族の威厳を欠片も出さずに返事をした。
「テリャー、心配させてすまないな。実は以前から相談していたように、私とナッツンも遂に動きだそうと考えてな。そこで、ここの店主に私専用の武防具を拵えてもらうつもりなんだ。仲間の分も共にな」
王子の返答を聞いたテリャーさんは感動したように返事をする。
「おお、ならば我々も及ばずながらお力になりますぞ! 幸いにもエーメイ様の居場所が分かりましたので、我々は町に出たついでにエーメイ様の所にこのゴルドーを連れて行くつもりだったのです」
「そうなのか! しかし、連れて行かれると我々の武器や防具が困るな······ どうする、トウジ」
俺はゴルドーさんに聞いてみた。
「ゴルドーさん、ここの設備や今ある資材があれば、違う場所でも武防具は作成できますか?」
「うん? それは勿論できるが、全てを移すのは無理だろう?」
「そこは俺が何とかしますから心配しないで下さい。しかし、エイダスの親父さんは行方知らずだったんですか!? それはエイダスからもエルさんからも聞いてなかったのですが」
俺の疑問にマクド王子は外にいる皆も中に入ってもらえと言うので、通信で皆を呼び中に入ってもらった。そして、スキルを解除するとテリャーさんが、エイダスとエルさんを見て声をかけた。
「エイダス、エル、喜べ! エーメイ様の居場所が分かったぞ!」
それを聞いたエイダスは渋い顔をして、エルさんは心底嬉しそうな顔になった。その違いは何?
「まあ、良かったわ! 連れて行ってくれる、テリャー!」
エルさんは大はしゃぎしている。しかし、エイダスの顔は暗くなる。
俺はエイダスにコソッと聞いた。
「親父さんに会うのに何か面倒なことでもあるのか?」
「トウジ、俺の親父はバカと言って良い脳筋だ。しかも、エルを自分の本当の娘として溺愛している。俺は息子の座から婿の立場に立たされていたんだ·····」
実の親子なのに? 何その扱い。俺はエイダスに同情したが、何故行方をくらましたかを聞いてみた。
「親父は国王から狙われていてな。暗殺者も多く来ていたらしい。隠れる前に俺達二人の元にきて、親父がいたらエルも狙われ危険になるかも知れないから姿を消すと言って居なくなったんだ」
そこもエルさん基準なのね······。息子は良い年だけどもう少し大切にしてやれよと俺は思った。
そこにゴルドーさんから声がかかる。
「トウジ、それじゃ荷物は頼めるのか?」
「はい、荷物は任せて下さい。ゴルドーさん達も少し移動は待ってもらえますか? 俺のスキルで皆を見えなくしますから、それから移動しましょう」
そう伝えて俺は設備や資材、ついでに作成済みの武器や防具も無限箱に収めた。店がギャランドゥじゃなく、がらんどうになった所で皆を振り向くと皆が呆然として俺を見ていた。
「ト、トウジよ、これは?」
ゴルドーさんに聞かれて俺は素直に答えた。
「あっ、俺のスキルです。収納スキルなんですけど、おかしいですか?」
「おかしいにも程があるわい! 普通はこんなに沢山の物を収める事なんか出来んわ! 優れた者でもこの部屋一つ分ぐらいじゃ! お前は三部屋分を余裕で収めたな! 一体どうなってる?」
無限にはいりますが······ それは言わないでおこう! そう心に誓った俺は皆に言った。
「まあまあ、細かいことは気にしないで。これでゴルドーさんに武防具を作ってもらえますし。テリャーさん、案内お願いしますね」
そう言って俺は全員にフルコースをかけたのだった。
まあ、着いたら説明しないとダメだろうけどね······ メンドくせえ~。
あいつら、ヤる気満々だな!?
ゴルドーさんの店は早朝にも関わらずに開いていた。店前に貴族の馬車がある。そこで、マクド君から通信が入った。
『あれは、モース伯爵家の馬車だな。今の国王に取り入っている伯爵で、裏では手足として働いている。儀式は暫くない筈だが······』
俺は皆にマクド君からの通信内容を伝えて、取り敢えず俺だけで入っていくことにした。皆にはエイダスとエルさん、マクド君と同じようにフルコースでかけて待機してもらう。
ゴルドーさんの店に入ろうとすると、馬車の側に立っていた人にジロリと睨まれたが気にせずに中に入った。
店の中ではゴルドーさんの声が段々と大きくなっていく所だった。
「いくらなんでも無理ですな。儀式に使用される武器を実用性のある物にしろなどとは。何故今になってそんな事を言われるのですか? 今までは儀式用だから、万が一が起こってはいけないと刃を潰し、先を丸めておけと通達されておりましたが?」
「ゴルドー、事情が変わったのだよ。これは国王陛下からの要請でもあるから、断るというのなら処刑も含めて検討されるぞ。」
そう言っているのがモース伯爵なんだろう。護衛の騎士の斜め後ろに立って!偉そうに言っている。怖いなら騎士に言わせれば良いのに······
そんな事を思っていたら、伯爵の後方を守る護衛騎士が俺に気がついて声をかけてきた。
「ここは本日から一週間の間は国の用事で貸切となる。武器や防具を求めるのなら違う工房へ行くことだ」
おっ! 高飛車にくるかと思ったらマトモな対応だった。少し驚きながらも俺はその騎士に黙礼だけして、ゴルドーさんに声をかけた。
「ゴルドーさん、忙しそうなので後が良いですよね?」
俺の声を聞いたゴルドーさんが、
「おお、トウジか! 何、こちらのお客様はもうお帰りだ。用があって来たのだろう? お客様がもう出て行かれるから聞こう」
おいおい、大丈夫か? モース伯爵は血管がキレそうな顔で俺を睨んで来てるぞ······
「貴様は何者だっ! 伯爵の私がこうして話しているのに店主に声をかけるとは、礼儀を知らぬのか!」
いや~、根っからの平民だし貴族に会った時の作法なんて知らないし。俺はそう思いながら声をかけてきた騎士に言った。
「いや~、まずかったですかね? お貴族様がお話していたなんて俺は知らなかったモノですから······」
「いや、それは仕方がない。伯爵様はもうそろそろお帰りだが、先に言ったように一週間は国の用事で大変な作業になると思うぞ」
騎士は伯爵に背を向けて、俺の顔を笑いながら見て答えた。それにモース伯爵がキレる。
「誰に断りを得て私の護衛騎士と話をしている! それに貴様は私の質問に答えておらん! 何者だと聞いておるのだ!!」
俺は顔を真剣に心は笑いながら更に騎士に話しかけた。
「平民の俺なんかが恐れ多くて貴族様に直答なんて出来ませんよね~。騎士様からお伝えしていただけませんか?」
騎士はあからさまにニヤニヤしながら俺に言ってきた。この人ノリが良いな。
「うむうむ、それは当たり前だから気にしなくて良いぞ。で、私は何を閣下にお伝えすれば良いのだ?」
「はい、平民は用事が済めば直ぐに店を出るもので、他の客の素性を聞いたりしないのが常識なんです。その常識に従えばお貴族様のご質問にはお答え出来ないなぁ······ なんて」
今や爆笑寸前の騎士。他に三人いる護衛騎士も肩を震わせ、顔を背けて笑いを堪えている。何かこの騎士達はかなりマトモな方達みたいだ。しかし、本当に血管がキレそうだなモース伯爵。
「貴様ーー! 何故、私を無視するのだ! ええい、不敬罪だ! この者を捕らえよ!」
しかし、一向に動かない騎士達。俺と話していた騎士が徐に伯爵の方を向き話を始めた。
「閣下にお伝えします。この者は平民でございます。畏れ多くも伯爵である閣下には口を聞ける立場にはございません。そこで私が代わりまして話を聞いておりました。そして、先ほど不敬罪と言われましたが、この国の法では王族を侮辱した者に適用される罪でありますから、閣下を相手に適用出来るモノではございません。むしろ、今のお言葉を撤回していただかないと、我々は閣下を捕らえなければならなくなりますが? どうなされますか?」
おお、少し威圧も込めて話したからか、モース伯爵が青ざめている。この騎士達は伯爵家の騎士じゃないのか?
「むっ、む、し、しかし私は国王陛下からのご要請でここに来ているのであって、私の言葉は国王陛下の言葉と同等になる筈では······」
語尾が段々と小さくなったな。こりゃ、騎士が睨んでるな。
「閣下、それはこの店の店主に対してはそうなりましょうが、この平民に対してはそういう事にはなりませんぞ! 何たる無知!」
オイオイそこまで言っていいのか?俺は逆に騎士が心配になった。
「いや、あの、その、······ 取り敢えず、ゴルドーよ、しかと申し伝えたぞ! 仕事は必ずやり遂げておくように! 一週間後にまた来るからな!」
それだけ言うとモース伯爵は慌てて騎士を置いてきぼりにして店を出て行った。それを見て爆笑する騎士達。良いのか? 護衛じゃなかったのか?
「あの~? 大丈夫なんですか、この後?」
俺はそう騎士に聞いてみた。
「ハハハハ、心配有り難う。だが、大丈夫だ。我々は本来、マクド王子殿下の近衛騎士でな。今回は陛下に言われて仕方なく護衛としてあの馬鹿についていたのだ。しかし、君は胆が座っているな」
騎士がそう答えてくれたので俺は通信でマクド君にここに来るように伝えた。そして、マクド君が中に入ってからスキルを解除した。しかし、本当に気をつけないと、いつか【マクド君】と口に出して言ってしまいそうだな······ 不敬罪になるから気をつけよう!
ついでにあの伯爵はどうしたのか聞いて見ると馬車に飛び乗り凄い早さで王城方面に向かったそうだ。騎士達が相当怖かったんだな。
突然あらわれた王子に驚く騎士達。慌てて片膝をついて王子に礼をとる。
「殿下、このような場所においでとは! 火急の視察に出掛けられたと聞いておりましが!?」
マクド君は王族の威厳を欠片も出さずに返事をした。
「テリャー、心配させてすまないな。実は以前から相談していたように、私とナッツンも遂に動きだそうと考えてな。そこで、ここの店主に私専用の武防具を拵えてもらうつもりなんだ。仲間の分も共にな」
王子の返答を聞いたテリャーさんは感動したように返事をする。
「おお、ならば我々も及ばずながらお力になりますぞ! 幸いにもエーメイ様の居場所が分かりましたので、我々は町に出たついでにエーメイ様の所にこのゴルドーを連れて行くつもりだったのです」
「そうなのか! しかし、連れて行かれると我々の武器や防具が困るな······ どうする、トウジ」
俺はゴルドーさんに聞いてみた。
「ゴルドーさん、ここの設備や今ある資材があれば、違う場所でも武防具は作成できますか?」
「うん? それは勿論できるが、全てを移すのは無理だろう?」
「そこは俺が何とかしますから心配しないで下さい。しかし、エイダスの親父さんは行方知らずだったんですか!? それはエイダスからもエルさんからも聞いてなかったのですが」
俺の疑問にマクド王子は外にいる皆も中に入ってもらえと言うので、通信で皆を呼び中に入ってもらった。そして、スキルを解除するとテリャーさんが、エイダスとエルさんを見て声をかけた。
「エイダス、エル、喜べ! エーメイ様の居場所が分かったぞ!」
それを聞いたエイダスは渋い顔をして、エルさんは心底嬉しそうな顔になった。その違いは何?
「まあ、良かったわ! 連れて行ってくれる、テリャー!」
エルさんは大はしゃぎしている。しかし、エイダスの顔は暗くなる。
俺はエイダスにコソッと聞いた。
「親父さんに会うのに何か面倒なことでもあるのか?」
「トウジ、俺の親父はバカと言って良い脳筋だ。しかも、エルを自分の本当の娘として溺愛している。俺は息子の座から婿の立場に立たされていたんだ·····」
実の親子なのに? 何その扱い。俺はエイダスに同情したが、何故行方をくらましたかを聞いてみた。
「親父は国王から狙われていてな。暗殺者も多く来ていたらしい。隠れる前に俺達二人の元にきて、親父がいたらエルも狙われ危険になるかも知れないから姿を消すと言って居なくなったんだ」
そこもエルさん基準なのね······。息子は良い年だけどもう少し大切にしてやれよと俺は思った。
そこにゴルドーさんから声がかかる。
「トウジ、それじゃ荷物は頼めるのか?」
「はい、荷物は任せて下さい。ゴルドーさん達も少し移動は待ってもらえますか? 俺のスキルで皆を見えなくしますから、それから移動しましょう」
そう伝えて俺は設備や資材、ついでに作成済みの武器や防具も無限箱に収めた。店がギャランドゥじゃなく、がらんどうになった所で皆を振り向くと皆が呆然として俺を見ていた。
「ト、トウジよ、これは?」
ゴルドーさんに聞かれて俺は素直に答えた。
「あっ、俺のスキルです。収納スキルなんですけど、おかしいですか?」
「おかしいにも程があるわい! 普通はこんなに沢山の物を収める事なんか出来んわ! 優れた者でもこの部屋一つ分ぐらいじゃ! お前は三部屋分を余裕で収めたな! 一体どうなってる?」
無限にはいりますが······ それは言わないでおこう! そう心に誓った俺は皆に言った。
「まあまあ、細かいことは気にしないで。これでゴルドーさんに武防具を作ってもらえますし。テリャーさん、案内お願いしますね」
そう言って俺は全員にフルコースをかけたのだった。
まあ、着いたら説明しないとダメだろうけどね······ メンドくせえ~。
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