俺のスキルが無だった件

しょうわな人

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閑話 有の女神の件

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 とある場所で鎖に繋がれた女性がいる。

「ハアー、早く来て封印を解いて欲しいなぁ……」

 ため息と共にそう言う女性は【有の女神】だ。創造神からの求婚を断り、【無の男神】との夫婦関係を続けた為に創造神から封印されてしまった。
 一度、ヒジリとかいう異世界人に偶然みつけて貰い、コレで解放されると思ったら、何と注射器で血を抜かれて、その血を目の前で飲まれ、ついでに有のスキルも何個か奪われてしまった……

 慌てて有のスキルでヒジリを違う地に飛ばした。そう、スキルは使用出来るのたが、封印が解けないからこの地を動けない。だから、ヒジリの記憶からこの場所の記憶も消しておいた。非常に面倒だったが。

「全く、それもコレもあの人が頼りにならないからなんだから」

 そうブツクサ言っている。あの人とは旦那である【無の男神】に他ならない。 
 だがそれは可哀想だ。【無の男神】も必死に何とか助けようと動いているのだ。但し創造神の力により、【有の女神】の居場所が【無の男神】にはどうしても分からない。
 そこで、転移してきたトウジと言う男に自分と同じスキルを与えて、地上から探して貰う事にしたのだ。
 しかし、それでも探すのが難しいと悟った【無の男神】は、テツと言うトウジの二人の伴侶に懐いていた柴犬の魂を呼び寄せて、転生させた。

 ある能力を与えて。それによって【有の女神】も近いうちに解放されるのだが、それを知る由もない女神は今日もブツクサ文句を垂れ流しているのだった。

「全く、あの人ったらナニばかり上手で肝心な事では役に立たないんだから、ああ、思い出しちゃったじゃない。早くナニをして欲しいなぁ…… もう、早く見つけてよね!」

 …… 随分とイメージと違う女神だが、まあ太古の昔から地球の神々の神話を紐解けばそうおかしな話でも無いだろう。そんな中、女神の妄想は続く。

「あの逞しいナニでナニしてもらってたのは遠い昔の事だけど…… ああ、ダメよ。思い出しちゃダメ。今は手も使えないんだから、思い出したら地獄だわ。でも、ダメ、もう思い出しちゃったし…… 誰か何とかしてー!」

 こうして誰も来ない場所でナニを思い出した女神の悶々がピンク色の空気となって辺りに放出された。

 コレが毎日続いているので、たまにこの地を訪れる恋人達はピンク色の空気に触れて、ナニの欲を爆発させる。それにより人々がこの温泉を【愛の温泉】と呼んでいるのはまた別の話だ。

 そう、とある村の近くに湧く温泉の側に封印されている【有の女神】はたまに訪れる恋人達のナニを見て更に妄想をたくましくさせているのだった……
 その循環により辺りは常にピンク色の空気が充満していた……
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