愛を請うひと

くろねこや

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本編

4 解放

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翌朝、オレは黒いバンの助手席に乗せられ、アパートに帰された。

(どういう心境の変化だ?)

『全員で輪姦す』と言っていたのに、なぜか男Aはオレを離さず、他の男達に触れさせなかったのだ。
男Aはゴムを外すと、先ほどの言葉を忘れたように、黙ったまま3度オレのナカで出した。

カメラに撮られながらシャワーで身体を洗われ、ナカから精液を掻き出される。

男Aは、文句を言っているBとCを部屋から追い出すと、オレの身体をガシガシとバスタオルで拭く。
そのままベッドに運ばれて、男Aの腕に抱きしめられたまま寝かされた。


疲れのせいか思ったよりよく眠れてしまった。
目が覚めると、やはり男Aだけがそばにいた。


男が運転する車は、車の少ない道を走る。
冬の早朝はライトを点けるほどに暗い。

自宅を知られたくなかったが、『会社に何度も電話で問い合わせる』と脅され、仕方なく家の近くのコンビニまで、近くの曲がり角まで、とごねているうちに、アパートに着いてしまった。

車を降りようとすると、手首を引かれ、バランスを崩したまま唇を奪われた。
鼻を摘まれ、息苦しさに開いた口の中まで男の長い舌に侵される。上顎、舌の裏、頬の内側と敏感な場所をグチュグチュと舐め回され、息ができない。

まだ薄暗いとはいえ、近所の人に見られたらと我に返り、

「ッ…いいかげんに…しろ!」

腕の中で暴れるとようやく解放された。



「また来週の金曜だ。駅に迎えに行く。週に一度、必ずオレに抱かれるなら、酷いことはしない」

一方的な約束を押し付けられ、契約の印のように奪われていた結婚指輪を指に嵌められる。
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