93 / 175
その後の話
すれ違い
しおりを挟む
最近、詩音とすれ違いの日々が続いている。
彼は早めの夕食を摂ると、山神…もとい、啓一先生の実家が経営する介護施設へ夜勤スタッフとして出勤しているのだ。
冴先生とは、医院で会った日に連絡先を交換していた。
詩音は何も言わないが、冴先生からのメッセージによると、認知症を患い徘徊する男性、2時間おきに寝返りの介助が必要な寝たきりの女性など、小まめな見回りと見守りが必要な現場のため夜間も忙しいらしい。ベッドからの転落事故にも細心の注意が必要なのだそうだ。
すれ違い、と言っても、夕食だけは一緒に摂っているし、朝アパートに帰ってきた彼をキスで迎えてからオレが出勤するまでの時間は共に過ごしている。
だが、啓一先生から急な呼び出しを受け、早めに出かけてしまう日もあれば、お昼頃まで帰宅できない日もあるから、互いに用意しあった食事とメモに書いた言葉でしか『会話』できないこともある。
土日に出勤することも多い。
よほど疲れているのだろう。
休みの日は寝ていることが多くなった。
性欲は薄い方だと思っていたのに、彼が恋しくて、欲しくて仕方ない夜が続いた。
毎日昼休みに会社からアパートへ戻り、眠る彼を起こさないように気をつけて、足首のアンクレットに口付けて耐えた。
チャンスは朝、帰宅した彼をキスで迎えた時と、彼が出かけるまでの時間のみ。
金曜日の夜。オレは疲れて帰ってきた彼に負担をかけないよう、久しぶりのアナルプラグを使って後ろを慣らしておくことにした。
事前に彼へ相談したかったが、会社から帰宅するとすでに詩音は出かけていて話ができなかった。
ぬぷ、と埋め込んだそれは小さいのに、しばらく使わなかったオレの穴にはキツく感じた。
30分ほど経ち、慣れてきたところで次の大きさへ、というように、詩音のサイズをラクに呑み込めるまで段階を追って慣らしていった。
彼は喜んでくれるだろうか。
疲れているからなるべく早く出してもらって、眠らせてあげた方がいいだろうか。
身体の昂まりと緊張で眠れないまま迎えた朝。
ガチャ、カチャン。
玄関から詩音が帰ってきた音がした。
「んっ…」
一晩中挿れておいたアナルプラグをグポッと引き抜くと、後ろがぽっかりと空いたのを感じた。
ローションで濡れているから、これならすぐにでも彼を受け入れられる。
寝不足と尻の違和感にふらつきながら玄関へ向かうと、
「まだ寝てなくていいのか?」
と心配された。
「詩音。おかえりなさい」
手を洗い、うがいを終えた彼に向かって両手を広げると、
「ただいま、凛」
と抱きしめてキスしてもらった。
唇を離した彼が、オレの顔を見た瞬間。
発情したオレに気づいたのだろうか。
急に表情が変わった詩音に身体を反転させられ、ズボンと下着を早急に引き下ろされる。
先ほどまでプラグを呑み込んでいたソコは、期待にヒクついてしまう。
「~~~~!!!!」
いきなりの深い挿入だった。
洗面スペースの壁に手をつかされ、狂ったように後ろからガンガン突き上げられる。
おかしい。
言葉も前戯もなく、突然こんな…。
ズチュ、ズチュ、ズチュ、ズチュ、
「あっ、あっ、しおんっ、だめっ、いきなりっ、」
無言で抽挿を続ける詩音がなんだか怖い。
その時だった。
身体を激しく揺さぶられながら、『緩いな』とシャツ越しに両方の乳首をギュッと捻り潰された。
その刺激に思わずキュウキュウと内部を締め付けてしまう。
「…凛。まさか、他の男を咥え込んだのか?」
その言葉と低い声に、頭から冷水をかけられたような衝撃を受けた。
「離せ!!」
浮気を決めつけられた。
しかも『緩い』って…。
詩音の為だけに準備したのに。
オレの目から、自然と涙が零れ落ちていた。
詩音が腰を引いた瞬間、オレは彼を押し退けた。
さっきまで、彼を欲しがっていた身体の熱が、急速に冷めていくのを感じた。
「イヤだ!お前なんかもう知るか!離せ!」
急に抵抗を始めたオレに何を思ったか、オレは床にうつ伏せで押し倒されて、再び乱暴に挿入された。彼に力で敵うはずがなかった。
「いやだ!はなせ!いやだ!ああっ!」
逃れようとする腰を強引に掴み引き戻され、下半身だけ剥かれた姿で、ガツガツと力強い抽挿を受け続ける。
それは暴力だった。
「黙れ」
後ろから口を詩音の手のひらに塞がれ、
部屋に響いた低く冷たい声。
恐怖に涙が止まった。
彼の顔が見えない。
身体がガタガタ震え出す。
久しぶりに心と身体が『男に犯されることへの諦め』に支配される。
抵抗をやめたオレは、ただ揺さぶられるままの人形になった。
硬い床の上。
後背位で犯され、片脚だけ持ち上げられ犯され、ついに膝立ちできなくなったオレは上からのしかかられるように犯された。
ハァハァと荒い息が聞こえるだけで、
詩音の顔は見えない。
体位を変える以外の休憩はなく、抜かれないまま連続して3回ナカに出された。
彼は早めの夕食を摂ると、山神…もとい、啓一先生の実家が経営する介護施設へ夜勤スタッフとして出勤しているのだ。
冴先生とは、医院で会った日に連絡先を交換していた。
詩音は何も言わないが、冴先生からのメッセージによると、認知症を患い徘徊する男性、2時間おきに寝返りの介助が必要な寝たきりの女性など、小まめな見回りと見守りが必要な現場のため夜間も忙しいらしい。ベッドからの転落事故にも細心の注意が必要なのだそうだ。
すれ違い、と言っても、夕食だけは一緒に摂っているし、朝アパートに帰ってきた彼をキスで迎えてからオレが出勤するまでの時間は共に過ごしている。
だが、啓一先生から急な呼び出しを受け、早めに出かけてしまう日もあれば、お昼頃まで帰宅できない日もあるから、互いに用意しあった食事とメモに書いた言葉でしか『会話』できないこともある。
土日に出勤することも多い。
よほど疲れているのだろう。
休みの日は寝ていることが多くなった。
性欲は薄い方だと思っていたのに、彼が恋しくて、欲しくて仕方ない夜が続いた。
毎日昼休みに会社からアパートへ戻り、眠る彼を起こさないように気をつけて、足首のアンクレットに口付けて耐えた。
チャンスは朝、帰宅した彼をキスで迎えた時と、彼が出かけるまでの時間のみ。
金曜日の夜。オレは疲れて帰ってきた彼に負担をかけないよう、久しぶりのアナルプラグを使って後ろを慣らしておくことにした。
事前に彼へ相談したかったが、会社から帰宅するとすでに詩音は出かけていて話ができなかった。
ぬぷ、と埋め込んだそれは小さいのに、しばらく使わなかったオレの穴にはキツく感じた。
30分ほど経ち、慣れてきたところで次の大きさへ、というように、詩音のサイズをラクに呑み込めるまで段階を追って慣らしていった。
彼は喜んでくれるだろうか。
疲れているからなるべく早く出してもらって、眠らせてあげた方がいいだろうか。
身体の昂まりと緊張で眠れないまま迎えた朝。
ガチャ、カチャン。
玄関から詩音が帰ってきた音がした。
「んっ…」
一晩中挿れておいたアナルプラグをグポッと引き抜くと、後ろがぽっかりと空いたのを感じた。
ローションで濡れているから、これならすぐにでも彼を受け入れられる。
寝不足と尻の違和感にふらつきながら玄関へ向かうと、
「まだ寝てなくていいのか?」
と心配された。
「詩音。おかえりなさい」
手を洗い、うがいを終えた彼に向かって両手を広げると、
「ただいま、凛」
と抱きしめてキスしてもらった。
唇を離した彼が、オレの顔を見た瞬間。
発情したオレに気づいたのだろうか。
急に表情が変わった詩音に身体を反転させられ、ズボンと下着を早急に引き下ろされる。
先ほどまでプラグを呑み込んでいたソコは、期待にヒクついてしまう。
「~~~~!!!!」
いきなりの深い挿入だった。
洗面スペースの壁に手をつかされ、狂ったように後ろからガンガン突き上げられる。
おかしい。
言葉も前戯もなく、突然こんな…。
ズチュ、ズチュ、ズチュ、ズチュ、
「あっ、あっ、しおんっ、だめっ、いきなりっ、」
無言で抽挿を続ける詩音がなんだか怖い。
その時だった。
身体を激しく揺さぶられながら、『緩いな』とシャツ越しに両方の乳首をギュッと捻り潰された。
その刺激に思わずキュウキュウと内部を締め付けてしまう。
「…凛。まさか、他の男を咥え込んだのか?」
その言葉と低い声に、頭から冷水をかけられたような衝撃を受けた。
「離せ!!」
浮気を決めつけられた。
しかも『緩い』って…。
詩音の為だけに準備したのに。
オレの目から、自然と涙が零れ落ちていた。
詩音が腰を引いた瞬間、オレは彼を押し退けた。
さっきまで、彼を欲しがっていた身体の熱が、急速に冷めていくのを感じた。
「イヤだ!お前なんかもう知るか!離せ!」
急に抵抗を始めたオレに何を思ったか、オレは床にうつ伏せで押し倒されて、再び乱暴に挿入された。彼に力で敵うはずがなかった。
「いやだ!はなせ!いやだ!ああっ!」
逃れようとする腰を強引に掴み引き戻され、下半身だけ剥かれた姿で、ガツガツと力強い抽挿を受け続ける。
それは暴力だった。
「黙れ」
後ろから口を詩音の手のひらに塞がれ、
部屋に響いた低く冷たい声。
恐怖に涙が止まった。
彼の顔が見えない。
身体がガタガタ震え出す。
久しぶりに心と身体が『男に犯されることへの諦め』に支配される。
抵抗をやめたオレは、ただ揺さぶられるままの人形になった。
硬い床の上。
後背位で犯され、片脚だけ持ち上げられ犯され、ついに膝立ちできなくなったオレは上からのしかかられるように犯された。
ハァハァと荒い息が聞こえるだけで、
詩音の顔は見えない。
体位を変える以外の休憩はなく、抜かれないまま連続して3回ナカに出された。
0
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
ふたなり治験棟
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる