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第11稿

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「はい、ちょっと待って下さいね。今、担当の者を呼びますから。おーい巧、お客さん。宜しく」
「はい、店長。今、行きまーす」
現れたのは、俺と同い年くらいの男。こいつ、綺麗な顔してやがる。ジャニ系。ちょっとムカつきマックス。
「いらっしゃい。じゃあお客さん。早速、拝見させてもらっていいですか?」
「はい。お願いします」
「おっ結構いいギターじゃないですか。フェンダーのストラトのこの手のタイプだとそうだな。10万くらいしたんじゃないですか」
「ええ、まあ」
10万?俺その半値以下で買ったのに、随分、得してたじゃん。ラッキー。
「ギブソンならレスポール、SG、フライングV、ハムバッキングタイプのピックアップを採用していて、暖かいサウンドが特徴ですね。フェンダーなら、テレキャスター、ストラトキャスター。ツインコイルのピックアップでシャープで切れのいいサウンド。他にも、ビートルズが使用した、リッケンバッカー、カルロス・サンタナが使用した、ヤマハのSGとかとりあえず名前のある奴、つまり、バッタもん以外なら、それなりの値で売れるんですよ」
「はあ、詳しいっすね」
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