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挨拶②
階段を上がって自分の部屋に入る。
「狭くてごめん。一応片付けたんだけど」
「ここがりとの部屋なんだ。すごいりとの匂いがする」
「そうかな?」
「りとー、ヨシヨシして。俺頑張ったよね?」
「頑張った。めちゃくちゃ嬉しかったよ。須藤のことますます好きになっちゃった」
頭を撫でてあげると嬉しそうに笑った。
「すっごい抱きたくなる」
「もう、すぐそういう事言う。格好いいが台無しになるじゃないか」
「だってりとが好きとか言うから」
「して欲しくなるからやめろ」
「ちょっとだけ」
「ダメ」
「じゃあデートしようよ」
「デート?」
「そう。この部屋にいたらりとに触りたくなるし」
「いいよ。どこ行く?」
「映画でも見る?」
「何やってるんだろう」
「行ってから決めればいいんじゃない?」
「そうだな。じゃあ行こうか」
出かけると伝えて家を出た。誰かと映画を見た経験がないから内心緊張している。格好悪いから気付かれたくなくて平静を装っているけれど。
「映画館って少し移動しないとないよな」
「そうだな」
商業ビルが立ち並ぶ駅に到着して、須藤の隣にくっついて歩いていく。全く分からないから須藤頼みだ。
「何の映画にする?」
「須藤は普段どんなものを見るんだ?」
「うーん、なんだろう。アクションとかホラーとか」
「じゃあこれにしようよ」
「ホラーだよ、これ?」
「うん、知ってる」
「お化け屋敷であんなに怖がってたのに、これ?」
「だから映像は大丈夫なんだって」
「意味わかんない」
「いいじゃん。さぁ、チケット買おう」
人気の作品みたいで、席は結構埋まっていた。後ろの端っこの席を選んでチケットを買った。
飲み物を買って意気揚々と映画館に入っていく。小学生の頃母親と来て以来の映画館にテンションが上がる。
「須藤、楽しみだな」
「ウキウキしちゃって、かわいいんだから」
「別に普通だよ」
「手繋いで」
「怖いのか?」
「ちげーよ。手を繋ぎたいだけ」
「いいよ」
暫らくすると予告が始まり、照明が落とされて本編が始まった。意外と怖くて、何度か須藤の手を力強く握ってしまった。須藤の方を見ると僕の方を見ていてドキリとしてしまう。口パクでチューしたいと言われて、目を丸くする。周りを見回して軽くキスをした。いたずらっぽく笑う須藤に胸が高鳴る。何度須藤にドキドキさせられるのだろう。隣の須藤が気になり過ぎて後半はあまり頭に入ってこなかった。好きな人と映画を観るものではないかもしれない。
「結構怖かったな。りと、俺の手めちゃくちゃ握ってきたし」
「須藤もだろ?」
「そうかなー?」
「そうだよ」
お腹が空いて、休憩がてらカフェに入った。
「須藤と出かけるって楽しいな」
思わず本音が口から出ていた。我に返って恥ずかしくなり、運ばれてきたカフェオレを飲みながらクリームがたっぷりついたパンケーキを頬張った。
「ほんと、かわいいよね。りとって。またクリームついてる」
僕の唇の端を指で拭ってそれを舐めた。
「おいしい?」
「うん。クリームもっと多くてもいいんだけどな」
「えぇ?こんなに山盛りなのに?」
「そうかな?普通じゃないか?」
「多すぎる」
「そうかな?」
おいしいパンケーキをほぼ一人で平らげてしまった。
「ごめん、僕ばっかり食べてしまった」
「別にいいよ?俺はちょっとで良かったし」
「そうか」
店を出て、二人で歩く。出かけるのも楽しいけど、部屋で過ごすことが多かったから、須藤に触れられないのがもどかしく感じてしまう。
何気なく目についた公園に入ってベンチに腰を下ろした。
「もうちょい暗かったらなー」
「何?」
「エッチ出来そう」
「こんなとこでできるか」
「あそこの茂みとか木の影とか。ここでもさ俺の膝にりとが座ったらさ、わからなさそうじゃない?」
「分かるだろ。ズボン降ろさなきゃ入んないし」
「りとに触りたい」
「まぁ、僕もだけど」
「じゃあやる?」
「やらない」
「チェッ。来週俺の家来て」
「いないの?」
「いるけど、絶対にバレないから」
「そうだ、一緒に勉強しよう」
「は?」
「後ろめたいことするから、後ろめたくない事もしたほうがいいかと思って」
「エッチしてくれんの?」
「勉強するなら」
「分かった。そういやさ、学校でいいとこ見つけたんだよ」
「いいとこ?」
「エッチできるとこ」
「須藤、お前の頭の中はそれしかないのか?」
「うん。りととやることしか頭にない」
「体目当てみたいで嫌だな」
「しょうがないじゃん。健全な男子だもん」
そう言われると自分も同じだったりするから何とも言えない。
「どこなの?」
「将棋部の部室の近く」
「将棋部?」
どこにあるんだろう。将棋部ってそもそもあることも知らなかった。
「調理実習室の近くにあるんだけど、知らない?」
「うん、知らない」
「そうなんだ。将棋部じゃなかったら知らないのかな」
「須藤は将棋部なのか?」
「そうだけど」
「初耳だ」
「まぁ、幽霊部員だけどな」
「なぜ将棋部に?」
「1年の時にメガネ先輩が勧誘しててさ。誰にも見向きされてなくて可哀想になったから声かけたら頼み込まれて仕方なく?」
須藤って困っている人を放っておけないタイプだな。ファッションショーのときもそんな事を言っていたし。
「ふーん」
それにしてもメガネ先輩って何者なんだろう。3年生なのかな。仲良いのかな。
「めちゃくちゃ良い人なんだよねー」
「へー」
良い人なんだ。須藤が褒めるのは何か嫌だ。
「ふふふ」
「何だよ」
「ちなみにメガネ先輩があさひさんの彼氏。俺がキューピッドなの」
「キューピッド?」
沈みかけた気持ちが浮上する。
「メガネ先輩が家庭教師探してるのを聞いて紹介したらさ、あさひさんが一目惚れして口説き落としたの」
「すごい、そんな事があるのか」
「安心した?」
「え?」
「りとって結構わかりやすいよな」
「どういう意味?」
「メガネ先輩の話し出したら急に落ち込んで、あさひさんの彼氏って言ったらめちゃくちゃ嬉しそうな顔するからさ。俺りと以外興味ないのに」
「今はそうかもしれないけど、過去は分からないじゃないか」
「りとが心配するようなことは何もないよ。でさ、話戻るんだけど……」
それから、たまに休憩しに行くという部室の近くの空き教室からいかにもやった後みたいな人達を見かけて、鍵もかかるし人もあまりいないからめちゃくちゃいいじゃんって思ったという話を聞かされた。
「みんな普通にやってるのか?」
「やってるんだよ、りと。だから俺達もしよ?」
「フハ、必死だな」
「悪いかよ」
「悪くないけど」
「りとと一緒に暮らしたらさ、毎日できるのにな」
「毎日は無理だろ。結構腰が痛くなるんだからな?回数制限する」
「えー、マジ!?隣で寝てるのにできない日があるの?」
「あります。別々に寝るし。学生なんだから勉強に支障をきたすわけにはいかないだろう?」
「真面目りとちゃんだ。別々は却下な」
「えー、一人で眠りたい日もあるだろう?」
「ない。絶対にない」
「まぁ、まずは合格しないといけないからな」
「だな。何かお腹すいた」
「ご飯食べて帰る?」
「そうだな」
立ち上がる須藤の隣に寄り添って歩く。二人で思い描く未来が早く来てほしいと心からそう思った。
「狭くてごめん。一応片付けたんだけど」
「ここがりとの部屋なんだ。すごいりとの匂いがする」
「そうかな?」
「りとー、ヨシヨシして。俺頑張ったよね?」
「頑張った。めちゃくちゃ嬉しかったよ。須藤のことますます好きになっちゃった」
頭を撫でてあげると嬉しそうに笑った。
「すっごい抱きたくなる」
「もう、すぐそういう事言う。格好いいが台無しになるじゃないか」
「だってりとが好きとか言うから」
「して欲しくなるからやめろ」
「ちょっとだけ」
「ダメ」
「じゃあデートしようよ」
「デート?」
「そう。この部屋にいたらりとに触りたくなるし」
「いいよ。どこ行く?」
「映画でも見る?」
「何やってるんだろう」
「行ってから決めればいいんじゃない?」
「そうだな。じゃあ行こうか」
出かけると伝えて家を出た。誰かと映画を見た経験がないから内心緊張している。格好悪いから気付かれたくなくて平静を装っているけれど。
「映画館って少し移動しないとないよな」
「そうだな」
商業ビルが立ち並ぶ駅に到着して、須藤の隣にくっついて歩いていく。全く分からないから須藤頼みだ。
「何の映画にする?」
「須藤は普段どんなものを見るんだ?」
「うーん、なんだろう。アクションとかホラーとか」
「じゃあこれにしようよ」
「ホラーだよ、これ?」
「うん、知ってる」
「お化け屋敷であんなに怖がってたのに、これ?」
「だから映像は大丈夫なんだって」
「意味わかんない」
「いいじゃん。さぁ、チケット買おう」
人気の作品みたいで、席は結構埋まっていた。後ろの端っこの席を選んでチケットを買った。
飲み物を買って意気揚々と映画館に入っていく。小学生の頃母親と来て以来の映画館にテンションが上がる。
「須藤、楽しみだな」
「ウキウキしちゃって、かわいいんだから」
「別に普通だよ」
「手繋いで」
「怖いのか?」
「ちげーよ。手を繋ぎたいだけ」
「いいよ」
暫らくすると予告が始まり、照明が落とされて本編が始まった。意外と怖くて、何度か須藤の手を力強く握ってしまった。須藤の方を見ると僕の方を見ていてドキリとしてしまう。口パクでチューしたいと言われて、目を丸くする。周りを見回して軽くキスをした。いたずらっぽく笑う須藤に胸が高鳴る。何度須藤にドキドキさせられるのだろう。隣の須藤が気になり過ぎて後半はあまり頭に入ってこなかった。好きな人と映画を観るものではないかもしれない。
「結構怖かったな。りと、俺の手めちゃくちゃ握ってきたし」
「須藤もだろ?」
「そうかなー?」
「そうだよ」
お腹が空いて、休憩がてらカフェに入った。
「須藤と出かけるって楽しいな」
思わず本音が口から出ていた。我に返って恥ずかしくなり、運ばれてきたカフェオレを飲みながらクリームがたっぷりついたパンケーキを頬張った。
「ほんと、かわいいよね。りとって。またクリームついてる」
僕の唇の端を指で拭ってそれを舐めた。
「おいしい?」
「うん。クリームもっと多くてもいいんだけどな」
「えぇ?こんなに山盛りなのに?」
「そうかな?普通じゃないか?」
「多すぎる」
「そうかな?」
おいしいパンケーキをほぼ一人で平らげてしまった。
「ごめん、僕ばっかり食べてしまった」
「別にいいよ?俺はちょっとで良かったし」
「そうか」
店を出て、二人で歩く。出かけるのも楽しいけど、部屋で過ごすことが多かったから、須藤に触れられないのがもどかしく感じてしまう。
何気なく目についた公園に入ってベンチに腰を下ろした。
「もうちょい暗かったらなー」
「何?」
「エッチ出来そう」
「こんなとこでできるか」
「あそこの茂みとか木の影とか。ここでもさ俺の膝にりとが座ったらさ、わからなさそうじゃない?」
「分かるだろ。ズボン降ろさなきゃ入んないし」
「りとに触りたい」
「まぁ、僕もだけど」
「じゃあやる?」
「やらない」
「チェッ。来週俺の家来て」
「いないの?」
「いるけど、絶対にバレないから」
「そうだ、一緒に勉強しよう」
「は?」
「後ろめたいことするから、後ろめたくない事もしたほうがいいかと思って」
「エッチしてくれんの?」
「勉強するなら」
「分かった。そういやさ、学校でいいとこ見つけたんだよ」
「いいとこ?」
「エッチできるとこ」
「須藤、お前の頭の中はそれしかないのか?」
「うん。りととやることしか頭にない」
「体目当てみたいで嫌だな」
「しょうがないじゃん。健全な男子だもん」
そう言われると自分も同じだったりするから何とも言えない。
「どこなの?」
「将棋部の部室の近く」
「将棋部?」
どこにあるんだろう。将棋部ってそもそもあることも知らなかった。
「調理実習室の近くにあるんだけど、知らない?」
「うん、知らない」
「そうなんだ。将棋部じゃなかったら知らないのかな」
「須藤は将棋部なのか?」
「そうだけど」
「初耳だ」
「まぁ、幽霊部員だけどな」
「なぜ将棋部に?」
「1年の時にメガネ先輩が勧誘しててさ。誰にも見向きされてなくて可哀想になったから声かけたら頼み込まれて仕方なく?」
須藤って困っている人を放っておけないタイプだな。ファッションショーのときもそんな事を言っていたし。
「ふーん」
それにしてもメガネ先輩って何者なんだろう。3年生なのかな。仲良いのかな。
「めちゃくちゃ良い人なんだよねー」
「へー」
良い人なんだ。須藤が褒めるのは何か嫌だ。
「ふふふ」
「何だよ」
「ちなみにメガネ先輩があさひさんの彼氏。俺がキューピッドなの」
「キューピッド?」
沈みかけた気持ちが浮上する。
「メガネ先輩が家庭教師探してるのを聞いて紹介したらさ、あさひさんが一目惚れして口説き落としたの」
「すごい、そんな事があるのか」
「安心した?」
「え?」
「りとって結構わかりやすいよな」
「どういう意味?」
「メガネ先輩の話し出したら急に落ち込んで、あさひさんの彼氏って言ったらめちゃくちゃ嬉しそうな顔するからさ。俺りと以外興味ないのに」
「今はそうかもしれないけど、過去は分からないじゃないか」
「りとが心配するようなことは何もないよ。でさ、話戻るんだけど……」
それから、たまに休憩しに行くという部室の近くの空き教室からいかにもやった後みたいな人達を見かけて、鍵もかかるし人もあまりいないからめちゃくちゃいいじゃんって思ったという話を聞かされた。
「みんな普通にやってるのか?」
「やってるんだよ、りと。だから俺達もしよ?」
「フハ、必死だな」
「悪いかよ」
「悪くないけど」
「りとと一緒に暮らしたらさ、毎日できるのにな」
「毎日は無理だろ。結構腰が痛くなるんだからな?回数制限する」
「えー、マジ!?隣で寝てるのにできない日があるの?」
「あります。別々に寝るし。学生なんだから勉強に支障をきたすわけにはいかないだろう?」
「真面目りとちゃんだ。別々は却下な」
「えー、一人で眠りたい日もあるだろう?」
「ない。絶対にない」
「まぁ、まずは合格しないといけないからな」
「だな。何かお腹すいた」
「ご飯食べて帰る?」
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立ち上がる須藤の隣に寄り添って歩く。二人で思い描く未来が早く来てほしいと心からそう思った。
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