6 / 11
王都行き魔道機関車事変③
しおりを挟む
「うぁ!」
リリベルは驚きの声を上げ、ミケッシュは震え、ネクスは窓の外の化け物を睨んだ。
列車は大きく揺れ、列車内の学生達が騒つく。
揺らしているのは、おそらく化け物が、列車の中に入ろうとしているのだとネクスは感じとる。
「っ! 逃げるわよ!」
そう言いながら列車の揺れで落ちてきた自身の荷物を掴み、ネクスは震えるミケッシュの手を引く。
「う、うん!」
リリベルもネクスの後に続いて、客室を出た。
「魔王……様……?」
後ろで化け物の口から、そんな声が聞こえた気がした。
客室から出て、廊下に出たネクス達は息を整える。三人の抱いた客室から大分離れた。
しかし、列車の揺れは止まらない。いまだに肉塊の化け物が列車を揺らしている。
「全く、なんなのよ、あの化け物!」
ネクスは悪態をつきながら、客室から持ってきた、縦長の巨大なカバンから剣を取り出した。
「ま、まさか戦う気?」
ミケッシュは、震えた声で問う。
「列車が壊されたら、私たちも危ないでしょ!」
ネクスは剣を取り出す。真鍮の鍔をあつらえたおそらく両手で使うであろうその曲剣は漆で塗られたであろう、立派な黒い鞘の中に収められている。
ネクスはその曲剣をあらかじめ剣を入れられるように、改造してあったスカートの脇に差す。
「で、でも戦うなんて危ない!」
ミケッシュの言うことはもっともだ。リリベルもミケッシュの言うことに頷いた。
「確か……魔道列車には、結界の魔法が列車表面に張り巡らせてあるはず、そう簡単には壊されない。僕たちはこの列車に常駐しているはずの護衛の冒険者に……」
そうリリベルが提案した時だった。ネクス達がいた客室に光の線が走る。次の瞬間爆発したかのように、その客室が吹き飛んだ。
「っ!!」
それにいち早く対応できたのは、ネクスだった。ネクスは咄嗟に抜剣し構える、リリベルは叫び声を上げたミケッシュを庇うように前に出た。
何者かが、客室を壊した。それが誰なのか、三人はわかっていた。
そして破壊された客室から答え合わせをするように、ぬるりと現れたのは窓の外にいたはずの肉塊の化け物だった。
遂に全貌をあらわにした化け物は奇妙な見た目だった。
見るに耐えないほどのグロテスクな肉塊は時折蠢き、赤黒い肉の隙間から血を吐き出している。その血はどうやら、相当な高温なようで、床に着いた途端、蒸発して乾いていった。
しかし不思議なことに肉塊の下は茶色いスカートを履いた人間の脚だった。
そこでネクス達は直感的に気づく。この化け物の正体を。
この化け物は、元人間なのだと。
ミケッシュは怯え、リリベルもまた体を強張らせる。唯一、この状況で化け物に向かって一歩を踏み出せたのはネクスだけだった。
「ッ!」
床を踏み、音を立てて壊した後、ネクスは加速した。加速のさなか彼女は狭い空間の中、器用に剣を肩に抱えるように構える。
剣は光を反射させ、光の弧の軌跡を描く。
ネクスは構えの状態から流れるように斬撃は放ったのだ。驚くべきは上からの振り下ろすような斬撃にも関わらず、ネクスの剣はこの狭い列車の天井に一切、掠りもせずに美しい軌道を描いたことだ。
何にも邪魔されなかったネクスの斬撃は彼女の持てる力を濁りなく発揮できている。まさに会心の一撃と言えるものだった。
加えて、攻撃の対象となった肉塊の化け物、その上半身は廊下を塞ぐほど巨体、避けられるはずもなかった。
一瞬の風切り音が廊下に轟く。ネクスの斬撃は見事に化け物に命中した。
「ッ!」
ネクスは手応えを感じたものの、バックステップで、リリベルたちの元へと戻る。
理由は簡単だ。
「ぎゃぁぁぁぁああぁぁ!!」
金切り声を上げながら血を吐き出す化け物。斬撃を叩き込まれた部位からの出血だった。出血量は凄まじく、高音の血の雨が床に撒き散らされ、湯気を放っている。
この高温の血を浴びぬためにネクスは退いたのだ。
(す、すごい)
リリベルは一連の少女の行動に感嘆を覚えずにいられなかった。このネクスという少女、実力もさることながら、決断力が凄まじい。
一瞬で、異常事態の解決に尽力すべく、一歩踏み出したのだ。
思考が停止していた自分と違って、とリリベルは自身を恥じる。
「くっそ! 厄介ね、あいつ、あの熱そうな血のおかげで、接近戦しにくい!」
ネクスは化け物を睨みつけながら言う。
「まぁいいわ、だったらさっきみたいなヒットアンドアウェイで……」
ネクスがそう呟いた瞬間だった。暗い赤が伸びた。
それを目で捉えられたのはネクスだけだった。列車の客室と並び立つドアに切れ目が入る。
鈍い衝突音がネクスの剣から響く。
暗く赤い肉の触手が、ネクスの剣に触れていた。いや、防いでいたといった方が正しいだろう。
その触手は化け物から伸びており、触手の先端には赤い鋭利な刃が形成されていた。
肉塊の化け物の明確な殺意が現れた攻撃だった。
ネクスだけが、反応し得た高速の斬撃。しかし、ネクス自体も反応するだけが精一杯だったのだと、ミケッシュとリリベルの二人はネクスの焦りの表情から感じ取った。
客室のドアや壁が崩れ去る。ネクスの、彼女の決断力によって見出された。わずかな希望もまた同じようにに音をたてて崩れた。
「くそ!」
しかし当の本人のネクスは、触手を手首のスナップを効かせることにより切断する。彼女はまだ、継戦の意思があるようだ。
「ネクス!」
無茶だ、とリリベルが言いかける前に、
「わかってるわよ! でも! 逃げられないでしょ!」
ネクスはそう返す。
しかしそんなネクスの姿をみかねてか、ミケッシュはネクスのスカートの端を掴んだ。
「何よ! ミケッシュ!」
余裕のないネクスは剣を正眼に構え、化け物を睨みつけながらミケッシュに怒鳴る。
ミケッシュは、震えながらも言った。
「だ、だめだよ! ネクス」
「でも──!」
「ここじゃだめだよ! そ、外にでよう!」
ミケッシュは震えながらも、しかしはっきりと言い切る。
「こ、この狭い場所じゃ、うまく戦えない! さ、さっきの斬撃だって、防ぐ選択肢しかない! だったら──!」
外で、ミケッシュが言い切る前に、鈍い音が再び響く。ネクスが襲いくる触手を再び弾いた音だった。
「ひぃ!」
怯えるミケッシュ。
「リリベル、ミケッシュを抱えて」
そんなミケッシュを横目で見ながらネクスは言った。
「外に出る!」
ネクスの言葉にリリベルは頷く。
「わかった!」
リリベルは驚きの声を上げ、ミケッシュは震え、ネクスは窓の外の化け物を睨んだ。
列車は大きく揺れ、列車内の学生達が騒つく。
揺らしているのは、おそらく化け物が、列車の中に入ろうとしているのだとネクスは感じとる。
「っ! 逃げるわよ!」
そう言いながら列車の揺れで落ちてきた自身の荷物を掴み、ネクスは震えるミケッシュの手を引く。
「う、うん!」
リリベルもネクスの後に続いて、客室を出た。
「魔王……様……?」
後ろで化け物の口から、そんな声が聞こえた気がした。
客室から出て、廊下に出たネクス達は息を整える。三人の抱いた客室から大分離れた。
しかし、列車の揺れは止まらない。いまだに肉塊の化け物が列車を揺らしている。
「全く、なんなのよ、あの化け物!」
ネクスは悪態をつきながら、客室から持ってきた、縦長の巨大なカバンから剣を取り出した。
「ま、まさか戦う気?」
ミケッシュは、震えた声で問う。
「列車が壊されたら、私たちも危ないでしょ!」
ネクスは剣を取り出す。真鍮の鍔をあつらえたおそらく両手で使うであろうその曲剣は漆で塗られたであろう、立派な黒い鞘の中に収められている。
ネクスはその曲剣をあらかじめ剣を入れられるように、改造してあったスカートの脇に差す。
「で、でも戦うなんて危ない!」
ミケッシュの言うことはもっともだ。リリベルもミケッシュの言うことに頷いた。
「確か……魔道列車には、結界の魔法が列車表面に張り巡らせてあるはず、そう簡単には壊されない。僕たちはこの列車に常駐しているはずの護衛の冒険者に……」
そうリリベルが提案した時だった。ネクス達がいた客室に光の線が走る。次の瞬間爆発したかのように、その客室が吹き飛んだ。
「っ!!」
それにいち早く対応できたのは、ネクスだった。ネクスは咄嗟に抜剣し構える、リリベルは叫び声を上げたミケッシュを庇うように前に出た。
何者かが、客室を壊した。それが誰なのか、三人はわかっていた。
そして破壊された客室から答え合わせをするように、ぬるりと現れたのは窓の外にいたはずの肉塊の化け物だった。
遂に全貌をあらわにした化け物は奇妙な見た目だった。
見るに耐えないほどのグロテスクな肉塊は時折蠢き、赤黒い肉の隙間から血を吐き出している。その血はどうやら、相当な高温なようで、床に着いた途端、蒸発して乾いていった。
しかし不思議なことに肉塊の下は茶色いスカートを履いた人間の脚だった。
そこでネクス達は直感的に気づく。この化け物の正体を。
この化け物は、元人間なのだと。
ミケッシュは怯え、リリベルもまた体を強張らせる。唯一、この状況で化け物に向かって一歩を踏み出せたのはネクスだけだった。
「ッ!」
床を踏み、音を立てて壊した後、ネクスは加速した。加速のさなか彼女は狭い空間の中、器用に剣を肩に抱えるように構える。
剣は光を反射させ、光の弧の軌跡を描く。
ネクスは構えの状態から流れるように斬撃は放ったのだ。驚くべきは上からの振り下ろすような斬撃にも関わらず、ネクスの剣はこの狭い列車の天井に一切、掠りもせずに美しい軌道を描いたことだ。
何にも邪魔されなかったネクスの斬撃は彼女の持てる力を濁りなく発揮できている。まさに会心の一撃と言えるものだった。
加えて、攻撃の対象となった肉塊の化け物、その上半身は廊下を塞ぐほど巨体、避けられるはずもなかった。
一瞬の風切り音が廊下に轟く。ネクスの斬撃は見事に化け物に命中した。
「ッ!」
ネクスは手応えを感じたものの、バックステップで、リリベルたちの元へと戻る。
理由は簡単だ。
「ぎゃぁぁぁぁああぁぁ!!」
金切り声を上げながら血を吐き出す化け物。斬撃を叩き込まれた部位からの出血だった。出血量は凄まじく、高音の血の雨が床に撒き散らされ、湯気を放っている。
この高温の血を浴びぬためにネクスは退いたのだ。
(す、すごい)
リリベルは一連の少女の行動に感嘆を覚えずにいられなかった。このネクスという少女、実力もさることながら、決断力が凄まじい。
一瞬で、異常事態の解決に尽力すべく、一歩踏み出したのだ。
思考が停止していた自分と違って、とリリベルは自身を恥じる。
「くっそ! 厄介ね、あいつ、あの熱そうな血のおかげで、接近戦しにくい!」
ネクスは化け物を睨みつけながら言う。
「まぁいいわ、だったらさっきみたいなヒットアンドアウェイで……」
ネクスがそう呟いた瞬間だった。暗い赤が伸びた。
それを目で捉えられたのはネクスだけだった。列車の客室と並び立つドアに切れ目が入る。
鈍い衝突音がネクスの剣から響く。
暗く赤い肉の触手が、ネクスの剣に触れていた。いや、防いでいたといった方が正しいだろう。
その触手は化け物から伸びており、触手の先端には赤い鋭利な刃が形成されていた。
肉塊の化け物の明確な殺意が現れた攻撃だった。
ネクスだけが、反応し得た高速の斬撃。しかし、ネクス自体も反応するだけが精一杯だったのだと、ミケッシュとリリベルの二人はネクスの焦りの表情から感じ取った。
客室のドアや壁が崩れ去る。ネクスの、彼女の決断力によって見出された。わずかな希望もまた同じようにに音をたてて崩れた。
「くそ!」
しかし当の本人のネクスは、触手を手首のスナップを効かせることにより切断する。彼女はまだ、継戦の意思があるようだ。
「ネクス!」
無茶だ、とリリベルが言いかける前に、
「わかってるわよ! でも! 逃げられないでしょ!」
ネクスはそう返す。
しかしそんなネクスの姿をみかねてか、ミケッシュはネクスのスカートの端を掴んだ。
「何よ! ミケッシュ!」
余裕のないネクスは剣を正眼に構え、化け物を睨みつけながらミケッシュに怒鳴る。
ミケッシュは、震えながらも言った。
「だ、だめだよ! ネクス」
「でも──!」
「ここじゃだめだよ! そ、外にでよう!」
ミケッシュは震えながらも、しかしはっきりと言い切る。
「こ、この狭い場所じゃ、うまく戦えない! さ、さっきの斬撃だって、防ぐ選択肢しかない! だったら──!」
外で、ミケッシュが言い切る前に、鈍い音が再び響く。ネクスが襲いくる触手を再び弾いた音だった。
「ひぃ!」
怯えるミケッシュ。
「リリベル、ミケッシュを抱えて」
そんなミケッシュを横目で見ながらネクスは言った。
「外に出る!」
ネクスの言葉にリリベルは頷く。
「わかった!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる