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第2章
05 ベドベド亭ふたたび
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どこでもかしこでもベトベトしているからベドベド亭。
「いらっしゃい!今日は三人様でご来店。また何かの悪だくみかい?」
「そうなんだよ。悪だくみをしなきゃ生きていけね~んだよ、悪魔だからな。」
「ちげ~ね~ ぐへへ」スライムの店主は楽しそうだ。
「恨み発泡酒3つと何か気分がスカッとしそうな喰いもんよろしく~」
「かしこまり~」
今日は個室は使わず、そこそこ隅っこの落ち着ける場所を陣取った。
「とりあえず乾杯~!!」
「乾杯~」
「乾杯~」
やはりこの泡はおっさんの泡なんだろうか?
「ぷふぁ~~」気持ちよさそうに一口目を飲むカラカラちゃん。
「で、何が今回悪かったのか反省点をそれぞれ出してみるか。」カラカラちゃんが口火を切る。
「はいカラカラちゃん。」手を挙げる私。
「はいどうぞズーコさん。」急にかしこまるカラカラちゃん。
「やはり突然枕元に本があると警戒されたのだと思います。また、村人のほとんどが字を読めないので需要がなかったのだと思います。」
「しかし、字が読めなくても、あの本は開けば物語が概念として頭に入ってくるぞ。現に、少しだけだがマナの転送は確認したがな。」さすがウィルさんデータを出してくる。
「その条件は本を開けばということです。警戒した村人のほとんどは本に手を付けずそのまま教会に持って行ったのではないでしょうか。また、本を開いたとしても、その本を読もうと思わなければ文字が頭に入ってこないのでは?」何かもっともなことを言い出す私。
「たしかにそうだな。物語を読むということが村人には難しいということだな。」話を聞いていたカラカラちゃんが話し出す。
私たちはそれから真剣に話し合った。
村人が警戒する理由。
1 枕元の突然現れる本がよくなかった。
2 内容が過激すぎたのではないか。
3 内容が攻めすぎたのではないか。
4 文房具って何?という前提が誰にも理解されていないのではないか。
「文房具についてだがな。」ウィルさんから報告があった。
「実は流マナが一番多かったのは文房具の話だったのだ。おそらくごく少数が、興味を持って読んでいるのであろう。」この世界にもいたのか同志!!
「すると、まさか文房具BLはこの世界に需要があるということですか?」
「そういうことになるが、なっても少数だろ?それじゃガッポガッポにならね~んだよな。もっと多くの人に読んでもらわないと話にならね~んだよな。」たしかにそうですカラカラちゃん。
「私が考えていたことがあります。」
「なんだよズーコ」
「人間の世界に協力者を作るのはどうでしょうか?」
「協力者?そんなもんどうやって作るんだよ?」
「おそらく文房具の本を今でも所持している人は少なくとも、私が書いた世界に興味があるのではないでしょうか。そのような方には私の攻めた内容の本を渡すなどして協力者になっていただけないかと。」
「ほうほう、腐れビッ☆にしては頭が切れるな」なぜいま罵倒するのはわからないがウィルさんの目が輝いてきた。
「そして、その協力者を通じて、同じような趣味をもった人間に本を渡していく、いわゆる草の根マーケティングです。」
「なんだ草の根マ、マフィンって」カラカラちゃんがマフィン好きだとは知らなかった。
「販売戦略です。やはりこのような人の目を気にするような本は、同じような人たち、私の世界ではオタクというのですが、そのオタクの人たちの中で流通させるのが安全かつ確実なのではないかと。」
「一理あるな。」ウィルさんが言う。
「問題は、その同じ趣味を持った最初の人間をどうやって探すかだな。」
「それは簡単じゃ、今、本を所持している人間は、本からでるマナを辿っていけばよい。」さすがウィルさん。
「で、その人間にあえばいいんだな。会ってどうするよズーコ。」
「私に考えがあります。」キリッ!!とドヤ顔してみる私。
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いつも御読みいただきありがとうございます。
作品・続きにご興味をお持ちいただけましたらブックマークしていただきますとうれしいです。
また、私が泣かない程度のコメントをいただけますと励みになります。コメント頂けましたら幸いです。
ぶりーき
「いらっしゃい!今日は三人様でご来店。また何かの悪だくみかい?」
「そうなんだよ。悪だくみをしなきゃ生きていけね~んだよ、悪魔だからな。」
「ちげ~ね~ ぐへへ」スライムの店主は楽しそうだ。
「恨み発泡酒3つと何か気分がスカッとしそうな喰いもんよろしく~」
「かしこまり~」
今日は個室は使わず、そこそこ隅っこの落ち着ける場所を陣取った。
「とりあえず乾杯~!!」
「乾杯~」
「乾杯~」
やはりこの泡はおっさんの泡なんだろうか?
「ぷふぁ~~」気持ちよさそうに一口目を飲むカラカラちゃん。
「で、何が今回悪かったのか反省点をそれぞれ出してみるか。」カラカラちゃんが口火を切る。
「はいカラカラちゃん。」手を挙げる私。
「はいどうぞズーコさん。」急にかしこまるカラカラちゃん。
「やはり突然枕元に本があると警戒されたのだと思います。また、村人のほとんどが字を読めないので需要がなかったのだと思います。」
「しかし、字が読めなくても、あの本は開けば物語が概念として頭に入ってくるぞ。現に、少しだけだがマナの転送は確認したがな。」さすがウィルさんデータを出してくる。
「その条件は本を開けばということです。警戒した村人のほとんどは本に手を付けずそのまま教会に持って行ったのではないでしょうか。また、本を開いたとしても、その本を読もうと思わなければ文字が頭に入ってこないのでは?」何かもっともなことを言い出す私。
「たしかにそうだな。物語を読むということが村人には難しいということだな。」話を聞いていたカラカラちゃんが話し出す。
私たちはそれから真剣に話し合った。
村人が警戒する理由。
1 枕元の突然現れる本がよくなかった。
2 内容が過激すぎたのではないか。
3 内容が攻めすぎたのではないか。
4 文房具って何?という前提が誰にも理解されていないのではないか。
「文房具についてだがな。」ウィルさんから報告があった。
「実は流マナが一番多かったのは文房具の話だったのだ。おそらくごく少数が、興味を持って読んでいるのであろう。」この世界にもいたのか同志!!
「すると、まさか文房具BLはこの世界に需要があるということですか?」
「そういうことになるが、なっても少数だろ?それじゃガッポガッポにならね~んだよな。もっと多くの人に読んでもらわないと話にならね~んだよな。」たしかにそうですカラカラちゃん。
「私が考えていたことがあります。」
「なんだよズーコ」
「人間の世界に協力者を作るのはどうでしょうか?」
「協力者?そんなもんどうやって作るんだよ?」
「おそらく文房具の本を今でも所持している人は少なくとも、私が書いた世界に興味があるのではないでしょうか。そのような方には私の攻めた内容の本を渡すなどして協力者になっていただけないかと。」
「ほうほう、腐れビッ☆にしては頭が切れるな」なぜいま罵倒するのはわからないがウィルさんの目が輝いてきた。
「そして、その協力者を通じて、同じような趣味をもった人間に本を渡していく、いわゆる草の根マーケティングです。」
「なんだ草の根マ、マフィンって」カラカラちゃんがマフィン好きだとは知らなかった。
「販売戦略です。やはりこのような人の目を気にするような本は、同じような人たち、私の世界ではオタクというのですが、そのオタクの人たちの中で流通させるのが安全かつ確実なのではないかと。」
「一理あるな。」ウィルさんが言う。
「問題は、その同じ趣味を持った最初の人間をどうやって探すかだな。」
「それは簡単じゃ、今、本を所持している人間は、本からでるマナを辿っていけばよい。」さすがウィルさん。
「で、その人間にあえばいいんだな。会ってどうするよズーコ。」
「私に考えがあります。」キリッ!!とドヤ顔してみる私。
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