vtuberさんただいま炎上中

なべたべたい

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第4章 そうだ実家へ行こう

48話 爆弾

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そしてアーカイブを見終えた俺達は部屋の外へと避難していた愛花ちゃんに、アーカイブを見終えた事を伝え中へと戻ってきてもらった。

そこで大爺様は先程俺に言った様な事を改めて愛花ちゃんにも言い、そしてそれを聞いた愛花ちゃんは喜び2人は和解する事に成功した。

そしてそんな2人を俺は後方腕組みおじさんが如く、うんうんと頷きながら少し離れたところから見守った。

これでこの件は一件落着だなと確信した俺は、大爺様と愛花ちゃん2人で今後の事など話し合うだろう場所に自分は必要ないなと感じ、こっそりと足音を立てない様に部屋から出ようとした時に、大爺様がいきなり俺からしたら特大級の爆弾を落とした。

「そう言えば愛花の動画を見て気になった事があるのだが」
「なに?」
「よく愛花が動画中に名前を挙げていたホムラとは一体誰なんだ?」

ヤメロォォォォォ!!ジジイ変なこと聞くんじゃねぇ!!

俺は落とされた爆弾の大きさに驚き、部屋を出る足を止め心の中で叫んだ。

そしてそんな爆弾の扱いに困っていたのは俺だけでは無かった。

桃崎姫花又の名を一条愛花その人である。

愛花ちゃんはホムラをどう話せばいいのか、と言うより大爺様にどう話したもんかと頭を悩ませていた。

ごめんね話しずらいvtuberで、そうだよねホムラのこと簡単に説明するとアレだよね、女性アイドルグループに何故か1人いる男性で、そのせいもあって常時炎上している古参vtuberだよね。

わかるよこんなんそのまま言ったら、絶対大爺様に付き合いを辞めさせられると思うよね俺もそう思うよ。

けどアレだよね愛花ちゃんが人気出たのも、きっかけがホムラにあるし何ならホムラガールズの配信って何故か異様に伸びるから切るに切れないよね。

本当面倒臭いvtuberでごめんね。

そして1人頭を悩ませている愛花ちゃんを横目に、自分は関係ありませんよオーラを全開に出しながら、遠目に2人の様子を確認していると、愛花ちゃんがすぐに答えない事に少し疑問を持った大爺様は、ターゲットを愛花ちゃんから俺に変えてきた。

「夏よお前さんはこのホムラという輩がを知っているか?」
「…………あーホムラですか」

ヤッベェこっちに爆弾投げてくんじゃねぇよ!

どうする?本当どうする?どう答えるのが正解なんだ?正直に答える?……いやこれは絶対ダメだな。

ならいいところだけ話す?企業に勤めているvtuberでvtuber歴4年の大ベテランで、最近では大人気vtuberの1人とよく交流していて尚且つ愛花ちゃん含めた3人の個人勢vtuberとよく交流しているvtuberです。

…………いや誰だこの僕の考えた最強vtuberは、誰だよこのハイスペックvtuberは俺の知ってる九重ホムラじゃねぇ!

そんな事を瞬時にそれも大量に考えた俺は、脳がオーバーヒートしぽろっと言葉をこぼした。

「それ俺ですね」

そう俺が言った瞬間愛花ちゃんが、ガタッとその場で勢いよく立ち上がった。

「それ本当ですか?」
「それって?」
「やっぱりお兄さんが九重ホムラだったんですか?」

愛花ちゃんのその一言で正気に戻った俺は口元を押さえてヤベという顔をした。

それを見た愛花ちゃんは確信した様な顔をして俺の元へと近づいてきた。

そして

「ありがとうございました」

そう大きな声で言い頭を下げてきた。

まさかいきなり感謝されるとは思っていなかった俺は咄嗟に良い返しができずに、「あ、どうも」とすごく質素な返しをしてしまった。

そんな俺たちの様子を見た大爺様は何か納得した様な表情をした。

「なるほどな夏お前さんがこのホムラと言う輩だったんだな」
「あーはい。そうですね。…………!?」

その時俺の中で何かがいきなりビビッと来た。

今この状況ならお見合い表返せるんじゃね?

そう考えた俺は大爺様にちょっと待っててくださいと告げると、すぐさま勢いよく部屋から飛び出すと俺たちの今日泊まる部屋まで向かい、そこに置いてある自分の荷物の奥底に封印された紙束を取り出すと、それを持って再度大爺様の部屋へと向かった。

そしてその紙束を大爺様へと返上した。

「大爺様俺はvtuberそれも最近では(俺以外のメンバーが)某有名会場で大型ライブをした企業で、その一期生としてvtuberをやっていますので、今は正直お見合いなんかに掛けている時間がないためこれをお返しします。」

俺が頭を下げて渡した紙束を見た大爺様は、せっかくここまで集めたんだから一回ぐらいやってみないか?

と何故か食い下がってきた。

正直愛花ちゃんの件が思ったより簡単に受け入れてくれた為、すんなり受け入れてくれると思っていた俺は、その大爺様の行動には驚いたが少し考えたところ、ものすごい心当たりがあった。

あーアレだな金城だな。

多分だが大爺様の力を使っても本当に金城とのお見合いに託けたのだろう。

それに大爺様も99%無理だろうがvtuberとか言う怪しい職業の1人を生贄に出して、国内外問わず名の通っている金城の家との繋がりを持てる事を考えて、それを無為に捨てるのは惜しいと考えたのだろう。

だが待って欲しいソイツは俺の職場の後輩で、ほとんど配信をしない御旅屋ノマドと、男性vtuberの地位を地獄の底まで落として消えた久瀬ヤウロの2人の同期で、相手の了承も得ずにその持ち前の家の権力と財力を使って、誘拐まがいのことをして無理矢理コラボを迫ったり、その他通常の配信でも金が使える場面では惜しみなく湯水の様に金を使う、同期2人に並ぶレベルの問題児だ。

そんなアタオカな奴とお見合い?絶対嫌だね。
もし相手が俺だとバレると一体何をされるか、考えるだけで鳥肌が立つ。

そんな事を顔に絶対嫌と書きながら考えていると、そんな俺の様子見た大爺様はこれ以上言っても無駄だと判断したのか、小さくため息をついた。

「やはりダメか……」
「すいません」

そう言って大爺様は俺から渡されたお見合い写真集を受け取ると、何枚かお見合い写真を眺めるとその中の一つに目線を固定し、再度ハァ……とため息をこぼした。

そこまで大爺様は俺に金城とお見合いして欲しいのか?

そんな事を俺が考えていると大爺様がポツリと呟いた。

「残念だったな愛花」

そう言って大爺様は愛花ちゃんの肩にポンと手を置いた。
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