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#0.5 空前絶後の説明回
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では早速、今回僕が体験した奇々怪々な物語を語っていくにあたって、まずは自己紹介でもしておこう。
僕の名前は藪坂透。先日十七回目の誕生日を迎えたところだ。
身長169cm体重52キロ弱、部活は帰宅部。
他に特筆するなら、運が悪いといったところか。
小学生の頃の席替えではいつも前の方を引いていたし、最近では友達にポーカーでロイヤルストレートフラッシュを13回連続で引かれて負けた。
・・・いやそれはもう相手が凄いだろ。
話が反れた。
まぁ、そういう訳で、僕の自己紹介はこんな感じだ。
伝説の13連敗を除けは、比較的平凡な高校生と言えるだろう。
よし、こんな感じで・・・、あぁ、大切な事を忘れていた。
次にこの物語の世界観について説明しないとな。
物語とか言ったらマズいだろって?
失礼、噛みました。
とにかく、僕はこの世界について説明しないといけないのだ。
さて、この世界では、罪を犯した人間は罪の意識に呑まれ、罪に駆られた化物、罪人となってしまう。
罪人は人間と似て非なる者。
見た目は人間そっくりでも、それはもう人間の理を外れた化物なのである。
そして彼らは皆、それぞれの罪に応じた固有の能力、罪生を持っており、それを用いて暴虐の限りを尽くしている。
しかし、心配ご無用。
その罪人を取り締まり、裁くのが死神なのである。
あるとき突然罪人という存在が現れ始め、そのほぼ同時期に、死神も人間界にやってきた。
死神、と聞くと聞こえが悪いが、彼らは罪人を裁くいわゆる神様のような存在である。
見た目は死神によって様々だが、人型の死神もいれば禍々しい姿をした死神もいる。
人それぞれ、いや、死神それぞれって感じだ。
時に人間界も初めは死神という存在に震え上がり、一時全面戦争が起こりそうにもなった。
しかし、人間界の代表と死神界の代表による様々な協議の結果、我々人間と死神は共存関係を選んだのだ。
我々は死神に、一年に一回、税として一日分程度の生命力を払う。
死神は、突如現れた存在、罪人を取り締まり、裁いて人間を罪人から守る。
このような協定を結び、人間と死神の冷戦は終戦を迎えた。
勿論、生命力を死神に払うなど言語道断、横断歩道、月に代わって、お仕置きよ!なんて美少女戦士じみたことを言う人もいたが、罪人の暴虐から身を守ってくれる対価が一日分の生命力なのだとしたら、相当に安いもんだろう。
少なくとも僕はそう思う。
そんなわけで、この世界では人間と死神、そして罪人の三種類が存在する。
ちなみに、街中を歩いてれば死神にはたまに会える。
確率的には自販機の下にお金が落ちているぐらいの確率。
死神としても、人間を怖がらせない為に人目に付かないように行動しているようだが。
まぁ、死神としての最低限の心遣いなのであろう。
案外死神は優しいのである。
てな感じで、説明を終わらせて頂こう。
では本編へどうぞ。
僕の名前は藪坂透。先日十七回目の誕生日を迎えたところだ。
身長169cm体重52キロ弱、部活は帰宅部。
他に特筆するなら、運が悪いといったところか。
小学生の頃の席替えではいつも前の方を引いていたし、最近では友達にポーカーでロイヤルストレートフラッシュを13回連続で引かれて負けた。
・・・いやそれはもう相手が凄いだろ。
話が反れた。
まぁ、そういう訳で、僕の自己紹介はこんな感じだ。
伝説の13連敗を除けは、比較的平凡な高校生と言えるだろう。
よし、こんな感じで・・・、あぁ、大切な事を忘れていた。
次にこの物語の世界観について説明しないとな。
物語とか言ったらマズいだろって?
失礼、噛みました。
とにかく、僕はこの世界について説明しないといけないのだ。
さて、この世界では、罪を犯した人間は罪の意識に呑まれ、罪に駆られた化物、罪人となってしまう。
罪人は人間と似て非なる者。
見た目は人間そっくりでも、それはもう人間の理を外れた化物なのである。
そして彼らは皆、それぞれの罪に応じた固有の能力、罪生を持っており、それを用いて暴虐の限りを尽くしている。
しかし、心配ご無用。
その罪人を取り締まり、裁くのが死神なのである。
あるとき突然罪人という存在が現れ始め、そのほぼ同時期に、死神も人間界にやってきた。
死神、と聞くと聞こえが悪いが、彼らは罪人を裁くいわゆる神様のような存在である。
見た目は死神によって様々だが、人型の死神もいれば禍々しい姿をした死神もいる。
人それぞれ、いや、死神それぞれって感じだ。
時に人間界も初めは死神という存在に震え上がり、一時全面戦争が起こりそうにもなった。
しかし、人間界の代表と死神界の代表による様々な協議の結果、我々人間と死神は共存関係を選んだのだ。
我々は死神に、一年に一回、税として一日分程度の生命力を払う。
死神は、突如現れた存在、罪人を取り締まり、裁いて人間を罪人から守る。
このような協定を結び、人間と死神の冷戦は終戦を迎えた。
勿論、生命力を死神に払うなど言語道断、横断歩道、月に代わって、お仕置きよ!なんて美少女戦士じみたことを言う人もいたが、罪人の暴虐から身を守ってくれる対価が一日分の生命力なのだとしたら、相当に安いもんだろう。
少なくとも僕はそう思う。
そんなわけで、この世界では人間と死神、そして罪人の三種類が存在する。
ちなみに、街中を歩いてれば死神にはたまに会える。
確率的には自販機の下にお金が落ちているぐらいの確率。
死神としても、人間を怖がらせない為に人目に付かないように行動しているようだが。
まぁ、死神としての最低限の心遣いなのであろう。
案外死神は優しいのである。
てな感じで、説明を終わらせて頂こう。
では本編へどうぞ。
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2025.4.11 完結 25649字
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