元喪女に王太子は重責過ぎやしませんかね?

紅葉ももな(くれはももな)

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重大発表!

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「リステリア様、こちらの衣装は南方のヒノ国の民俗衣装ですわ、木綿を紫の貝を使って染め上げているんですけど、紫紺がシオル殿下の紅の髪に映えると思いますの!」

「まぁ、変わった形の衣装ですのね、リーゼこれも着せてみてくれる?」

「畏まりました。」

 先程から何度目かの着せ替えにうんざりしつつも、楽しそうに着替えた私を見て微笑み、可愛い可愛いと言って誉めてくる母様。

 うーむ、ここは大人として付き合って上げるべきところでしょう。

 何着着たかは途中で数えるのを放棄したけど、今のところ出てくるのは男児用のみ。

「これも素敵ね。まるで本の中から飛び出してきたようだわ。」

 きゃぴきゃぴとあーでもないこーでもないと侍女を交えてファッションショーを繰り広げつつアンナローズ様は次は~と違う服を引っ張り出している。

 はぁ、一体何着出てくるんだろう・・・・・・。

「リーゼ、着せてみて良さそうな物が有れば今度作ってみようかしら。」

「えぇよろしゅうございますね。仕立て屋に連絡しておきます。」

「本当は既存の物が手には入ればいいのだけど。」

 まぁ、オーダーメイドは高いからなぁ。

「それでしたら私が贔屓にしている商人をご紹介致しますわ。古今東西から衣裳を仕入れては吟遊詩人や旅芸人など、に衣裳を卸している者なのですが、私と気が合うので子供用の品もすばらしいですわ。」

 あー、はい。ロリショタ仲間なんですね。

「まぁ楽しそうですわね。頼めますかしら。あら、そちらは?」

「うふふ、後でご紹介させていただきますわ。今王都の城下で商いをさせていただいておりますから。こちらは女児物ですわ。」

 リステリア母様が見付けた服を目の前に広げて見せる。ぴらっぴらしたそれはいっそ装飾過多女児ドレス。

 レース、紗々、リボンに刺繍が凄いことになってます。

 うっわー、重そう。

「東の地では幼子に性別とは別の衣裳を着せることによって、健やかに育つという教えもあるようで、男児に女児ドレスを着せて子供の成長を祝い願うのですよ。」

 えっと、それってフラグですか。

「へぇそうゆう風習もあるのですか?」

「えぇ、最近では双太陽神教会でも子供らの健やかな成長を祈り、三、五、七を数える歳に子供らに本来の性別とは反対の衣裳をさせる祝いもございますわ。」

 なにその七五三擬き!しかも女装と男装って、そりゃね七歳位までなら男も女もたいして体格に違いはないから似合うだろうけど。

「本来であれば双太陽神を模して男児には妹姫の、女児には兄王子の衣裳を纏わせるのですが、本日は予行練習にこちらで!」

 ばぁん!と目の前に抱えられたのは、たくさん並べられた女児用のドレス群のなかでも一番凝った衣装だった。

 幾重にも紐が巻き付きレースがこれでもかと飾られた純白の衣装は裾に向かって淡くピンク色にグラデーションしている。布で出来たピンク色の薔薇の中央にはルビーが飾られている。さながら花の精霊か何かをイメージでもして作られたものだと思われます。

 コレヲワタクシキルノデゴザイマスカ。

「シオル殿下はリステリア陛下とアルトバール陛下の良いところを受け継がれておりますのできっととても美しい美姫じゃなくて美丈夫に御成りですわ。」

「まぁ、アンナローズ様は本当にお上手ですわ。リーゼ着せてみて。」

「はい、リステリア様。」

着せるのねー。あっという間に身ぐるみを剥がされてドレスタイムに突入することは暫し、着せ替えごっこに大満足して帰っていったアンナローズ様。

 選び抜かれた女児ドレスをお借りし着直して、仕事で疲れた父様を出迎えると熱烈なほっぺにキスと抱擁を頂きました。

 うおー、髭が刺さる!じょりじょりー!!

「なんて可愛いんだ!本当にシオルかい?リステリア、今からでも遅くないからシオルに妹を作ろう!きっとリステリア似の美人さんが産まれてくるよ~。」

ギャー!じょりじょりすんなー!!卸がねじゃないんだから!

「うふふ、もうアルったら。いつも作ってますでしょ?それにもう出来てますわ。」

 へっ!?出来てるって、赤ちゃん!?

「リステリア、ほ、本当かい?」

 そっと抱き上げた私を床に下ろすと父様はぎゅっと母様を抱き締めました。

「本当ですわ。アンナローズ様がいらっしゃる前に医師に診察してもらいましたの。」

 うおー!妹だぁ、いや弟か?どっちでもいいや。元気で産まれてくれば。

「かあさま、おめでとうございます。ボクにもおせわさせてくださいね!」

「えぇシオルお兄さま。頼りにしていますよ。」

 ふふふん。はーやくぅこいこい、出産日~!イェイ!
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