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ダメ!それは私の!
第42話 コランと成長
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収穫祭が終わってからもう数日が経った。
祭りを終えた村は冬に向けての準備で相変わらずの大忙し。
食料確保が終わっても、保存用に加工したり。冬場の燃料を集めたり。冬場に行う仕事に合わせて資材を調達する人もいる。
やる事は沢山あるのだ。
私達子どもは王子様が安全を保障してくれた森の手前で、毎日、薪拾いや山の幸を集めることになっている。
と、言っても森は危険だし、家其々で仕事のある子もいるから、飽く迄有志と言う形ではあるのだが。
私は王子様に会えるかもしれないという一心で参加していた。
「おはようございます。カクタスさん」
私は前を歩いていた衛兵長のカクタスさんに声を掛ける。
今回は子どもの護衛という事で、私たちに付いて来てくれていた。
「あぁ、おはよう。コラン君」
カクタスさんは歴戦の猛者と言ったような顔を優しく緩めると、挨拶を返してくれた。
そのまま視線を下に向けると「ほら、リリー」と言って、腰の辺りにしがみ付くリリーちゃんを促す。
「おはよう、リリーちゃん」
「お、おはようございます…」
リリーちゃんはカクタスさんの陰から少し顔を出すと小さく挨拶を返してくれた。
未だリリーちゃんは外に一人で出る事ができないようだった。
しかし、カーネちゃんか、カクタスさんが付いていればこうやって人の集まる場所にでも来ることができるようにまでなった。
ついて回るだけで、殆ど喋れなかったお祭りの時に比べればかなり成長している。
私とすら顔を合わせる事ができなかったあの頃とは比べ物にならないだろう。
リリーちゃんはあの日から本当に変わったと思う。
その姿はまるで、農作物を食い荒らす、うじゃうじゃ虫が殻を破って空舞虫になっていくようだった。
まだ、羽が乾ききっていないけれど、その内美しい姿で自由に空を舞う事ができるようになるのは想像に難くない。
私はそんな彼女の変化をとても嬉しく思っていた。
「今日もカーネちゃんは…」
私は辺りを見回しながら彼女を探すがやはり見当たらない。
「あぁ、まだ整理がつかないみたいでな…」
カクタスさんが悲しそうな顔をして呟く。
お祭りの最中、終始放心状態だったカーネちゃん。
様子がおかしいとは思っていたが、家に帰った後、リリーちゃんの事でカクタスさんと喧嘩したらしいのだ。
喧嘩はリリーちゃんが寝た後で、カーネちゃんがカクタスさんに相談を持ち掛けた事から始まったらしい。
なんでもカーネちゃんはリリーちゃんを危険な外には出したくないと主張。
加えて信用できない人にも合わせたくない。私の下に居続ければ問題ない。との内容にまで発展し、流石にそれはおかしいと言ったカクタスさんと喧嘩になってしまったそうなのだ。
それを聞いた時、私は心底驚いた。
大人っぽいカーネちゃんがそんな駄々を捏ねるとは思ってもみなかったからだ。
しかし、逆に納得してしまう私もいる。
誰だって自分の大切な人を危険に巻き込みたくはない。
森にから帰ったあの日。
いっぱい怒られて、いっぱい泣いたあの日。
あの日程、母さんの愛情を感じたことはなかった。
そして逆の立場になって考えてみたのだ。
母さんが私たちの為に食べ物を探して森に行き、帰ってこない場面を。
…考えるだけでぞっとした。
そんなのは…絶対に嫌だ。
私より大人なカーネちゃんだ。そんな想いには彼女も気づいているだろう。
そうなってくると、彼女の言っている事も当然に思えてくる。
「難しいですね…」
「難しいな…」
ほぼ同時に発せられた、同じような言葉に、私たちは苦笑しあった。
祭りを終えた村は冬に向けての準備で相変わらずの大忙し。
食料確保が終わっても、保存用に加工したり。冬場の燃料を集めたり。冬場に行う仕事に合わせて資材を調達する人もいる。
やる事は沢山あるのだ。
私達子どもは王子様が安全を保障してくれた森の手前で、毎日、薪拾いや山の幸を集めることになっている。
と、言っても森は危険だし、家其々で仕事のある子もいるから、飽く迄有志と言う形ではあるのだが。
私は王子様に会えるかもしれないという一心で参加していた。
「おはようございます。カクタスさん」
私は前を歩いていた衛兵長のカクタスさんに声を掛ける。
今回は子どもの護衛という事で、私たちに付いて来てくれていた。
「あぁ、おはよう。コラン君」
カクタスさんは歴戦の猛者と言ったような顔を優しく緩めると、挨拶を返してくれた。
そのまま視線を下に向けると「ほら、リリー」と言って、腰の辺りにしがみ付くリリーちゃんを促す。
「おはよう、リリーちゃん」
「お、おはようございます…」
リリーちゃんはカクタスさんの陰から少し顔を出すと小さく挨拶を返してくれた。
未だリリーちゃんは外に一人で出る事ができないようだった。
しかし、カーネちゃんか、カクタスさんが付いていればこうやって人の集まる場所にでも来ることができるようにまでなった。
ついて回るだけで、殆ど喋れなかったお祭りの時に比べればかなり成長している。
私とすら顔を合わせる事ができなかったあの頃とは比べ物にならないだろう。
リリーちゃんはあの日から本当に変わったと思う。
その姿はまるで、農作物を食い荒らす、うじゃうじゃ虫が殻を破って空舞虫になっていくようだった。
まだ、羽が乾ききっていないけれど、その内美しい姿で自由に空を舞う事ができるようになるのは想像に難くない。
私はそんな彼女の変化をとても嬉しく思っていた。
「今日もカーネちゃんは…」
私は辺りを見回しながら彼女を探すがやはり見当たらない。
「あぁ、まだ整理がつかないみたいでな…」
カクタスさんが悲しそうな顔をして呟く。
お祭りの最中、終始放心状態だったカーネちゃん。
様子がおかしいとは思っていたが、家に帰った後、リリーちゃんの事でカクタスさんと喧嘩したらしいのだ。
喧嘩はリリーちゃんが寝た後で、カーネちゃんがカクタスさんに相談を持ち掛けた事から始まったらしい。
なんでもカーネちゃんはリリーちゃんを危険な外には出したくないと主張。
加えて信用できない人にも合わせたくない。私の下に居続ければ問題ない。との内容にまで発展し、流石にそれはおかしいと言ったカクタスさんと喧嘩になってしまったそうなのだ。
それを聞いた時、私は心底驚いた。
大人っぽいカーネちゃんがそんな駄々を捏ねるとは思ってもみなかったからだ。
しかし、逆に納得してしまう私もいる。
誰だって自分の大切な人を危険に巻き込みたくはない。
森にから帰ったあの日。
いっぱい怒られて、いっぱい泣いたあの日。
あの日程、母さんの愛情を感じたことはなかった。
そして逆の立場になって考えてみたのだ。
母さんが私たちの為に食べ物を探して森に行き、帰ってこない場面を。
…考えるだけでぞっとした。
そんなのは…絶対に嫌だ。
私より大人なカーネちゃんだ。そんな想いには彼女も気づいているだろう。
そうなってくると、彼女の言っている事も当然に思えてくる。
「難しいですね…」
「難しいな…」
ほぼ同時に発せられた、同じような言葉に、私たちは苦笑しあった。
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