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目覚め
第4話
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今日も今日とて、せっせと働く皆々様。
勿論、俺も例外ではない。
……中には、天井に張り付いて、全然働かない奴もいるんだけどね……。
まぁ、人間社会も同じだ。あいつ等が上司に上がらないだけ、マシという物だろう。無能な上司程、厄介な物はない。
それに奴らは、動かない分、食事も少なくて済む。給料だけ、皆と変わらずか、それ以上に貰っていく、給料泥棒とは違うのだ。
……流石、欲望の塊。その集団が生み出す社会は虫以下かよ……。
しかし、虫社会も楽ではない。俺は今、クリナさんと同じ、保育室勤務だが、幼虫たちは、常に、誰かしら、歯をカチカチ鳴らして、餌を欲しがっている。
体は、定期的に舐めてあげないと、カビが生えて死んでしまうし、部屋の湿度や温度で、幼虫や卵たちを、違う部屋に移動させなければいけない。
強く噛み過ぎれば、傷ついたり弱ったり…。そこから病気になって……。
ダメになった個体は、すぐに食べられてしまう。
それは、餌を取らずに、弱った個体なども、例外ではなく…。
それらが、病気や、腐敗からの、カビやダニなどの、温床になる事は、これまでの生活で分かった。
それに、俺は一度も外を見たことはないが、餌を取ってくると言う行為も、命がけだろう。エネルギーを無駄にできないと言う事も分かる。
頭では分かっているのだが……。俺も、そっち側になっていたらと思うと、そういう光景を見る度に、気分が悪くなる。
特に、可愛がって、蛹まで育てた子が、繭の中で死んでいると分かった時の絶望感は……。口では言い表せない。
そして、皆は、その、俺たちの姿に似た蛹を、可愛がって育てた子どもを、繭から引きずり出して、食べるのだ。
……俺には、死んでいると分かっていても、受け入れられなかった。
……まぁ、それは、必要な事で、俺がやらなくても、誰かがやる。
俺は俺にできる事を頑張った。
最初は、気色が悪いと思った幼虫も、今では可愛く見えるようになった。
俺が餌を持っていくと、その小さな口をカチカチと鳴らして、餌をねだってくるのだ。
俺が、弱っている奴から優先に餌を上げる、変わり者だと知って、ワザと俺の時だけ弱ったふりをする、賢い奴だっている。
皆、目は見えないが、俺を分かっているのだ。
俺と分かって、餌を求めて、身を預けて、掃除させてくれる。
そんな子たちが、蛹から孵る時のドキドキ感、と言ったら、息を呑んだまま、呼吸を忘れてしまう程だ。
そして、歩き出してすぐに、お姉ちゃんとして、他の子の羽化を手伝う。
それは、俺も辿ってきた道だ。
生まれて来た子とは、話せなくても、トントンと背中を叩いたり、触覚を合わせて、軽い挨拶ぐらいならできる。
その挨拶だけで、ぎこちない子や、元気な子、怯えている子や、自信過剰な子。それぞれの性格も分かるようになった。
この仕事は大変だ。頑張ったからと言って、餌以外の何かを貰えるわけでもない。
それでも、俺は、この仕事が大好きになっていた。
勿論、俺も例外ではない。
……中には、天井に張り付いて、全然働かない奴もいるんだけどね……。
まぁ、人間社会も同じだ。あいつ等が上司に上がらないだけ、マシという物だろう。無能な上司程、厄介な物はない。
それに奴らは、動かない分、食事も少なくて済む。給料だけ、皆と変わらずか、それ以上に貰っていく、給料泥棒とは違うのだ。
……流石、欲望の塊。その集団が生み出す社会は虫以下かよ……。
しかし、虫社会も楽ではない。俺は今、クリナさんと同じ、保育室勤務だが、幼虫たちは、常に、誰かしら、歯をカチカチ鳴らして、餌を欲しがっている。
体は、定期的に舐めてあげないと、カビが生えて死んでしまうし、部屋の湿度や温度で、幼虫や卵たちを、違う部屋に移動させなければいけない。
強く噛み過ぎれば、傷ついたり弱ったり…。そこから病気になって……。
ダメになった個体は、すぐに食べられてしまう。
それは、餌を取らずに、弱った個体なども、例外ではなく…。
それらが、病気や、腐敗からの、カビやダニなどの、温床になる事は、これまでの生活で分かった。
それに、俺は一度も外を見たことはないが、餌を取ってくると言う行為も、命がけだろう。エネルギーを無駄にできないと言う事も分かる。
頭では分かっているのだが……。俺も、そっち側になっていたらと思うと、そういう光景を見る度に、気分が悪くなる。
特に、可愛がって、蛹まで育てた子が、繭の中で死んでいると分かった時の絶望感は……。口では言い表せない。
そして、皆は、その、俺たちの姿に似た蛹を、可愛がって育てた子どもを、繭から引きずり出して、食べるのだ。
……俺には、死んでいると分かっていても、受け入れられなかった。
……まぁ、それは、必要な事で、俺がやらなくても、誰かがやる。
俺は俺にできる事を頑張った。
最初は、気色が悪いと思った幼虫も、今では可愛く見えるようになった。
俺が餌を持っていくと、その小さな口をカチカチと鳴らして、餌をねだってくるのだ。
俺が、弱っている奴から優先に餌を上げる、変わり者だと知って、ワザと俺の時だけ弱ったふりをする、賢い奴だっている。
皆、目は見えないが、俺を分かっているのだ。
俺と分かって、餌を求めて、身を預けて、掃除させてくれる。
そんな子たちが、蛹から孵る時のドキドキ感、と言ったら、息を呑んだまま、呼吸を忘れてしまう程だ。
そして、歩き出してすぐに、お姉ちゃんとして、他の子の羽化を手伝う。
それは、俺も辿ってきた道だ。
生まれて来た子とは、話せなくても、トントンと背中を叩いたり、触覚を合わせて、軽い挨拶ぐらいならできる。
その挨拶だけで、ぎこちない子や、元気な子、怯えている子や、自信過剰な子。それぞれの性格も分かるようになった。
この仕事は大変だ。頑張ったからと言って、餌以外の何かを貰えるわけでもない。
それでも、俺は、この仕事が大好きになっていた。
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