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目覚め
第6話
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(……まだか?)
隊列を歩いて、数十分。この軽い体は、疲れ知らずだが、集中して、匂いを追っているせいか、心が疲れて来た。
加えて、視界に入る動く物。仲間や、葉の動きなど、兎に角、動く物に意識が取られて、イライラするのだ。
視野角も広く、首を回さなくとも、ほぼ背後まで見えると言う親切設計。
勿論、瞼の無い俺には、目を閉じる事も出来ない。
無駄に広い、ボヤけた視界の中で、常に、何かが動き続けているのだ。
そんな物は、どうでも良い。
頭の中では、分かっているのだが、どうしても、気を取られてしまう。
……これが、野生の本能と言う奴なのだろうか……。
考えてみれば、今までも、この生物の本能に振り回されている節はあった。
そして、大抵の場合、本能には逆らえないのだ。
(はぁ……)
俺はため息を吐きながらも、仕方ないと割り切って、隊列の香りを追う。
すると、これまた、甘美な香りが漂って来た。
(獲物だ!)
俺は飛び付きたくなるが、隊列を乱して、皆をパニックに、させる訳には行かない。
逸る気持ちを抑え、隊列に従い、獲物の下まで歩く。
一体、どんな味がするのか、楽しみで、堪らない。
(でっけぇー……)
俺が獲物の下までたどり着くと、そこには、巨大な毛皮の山があった。
きっと、ウサギ程度の大きさなのだろうが、今の俺には、食べ切れないご馳走に見える。
獲物の周辺に来ると、隊列はばらけ、思い思いに、獲物に噛み付き始めた。
俺は待ってました。と、言わんばかりに獲物に噛み付く。
(……って、流石に毛皮を噛み千切るのは無理か)
俺は、食べれる場所がないかと、獲物の周囲を回る。
すると、他の動物が貪った痕であろう、毛皮の剥げた、肉が剥き出しになっている部分を探り当てた。
(ヒャッホゥ!)
毛皮山に開いた洞窟に飛び込む俺。
中には、肉塊と言う、黄金が約束されているはずだ。
(……暗いな)
中は、思った以上に暗かったが、全く光の届かない巣の中に比べれば、マシだった。
それに、外に比べれば、暖かい。食べ物も無尽蔵だし、一層の事、この肉塊を巣にした方が……。
そんなことを考えながら、毛皮の洞窟を進んでいると、奇妙な音や匂いを感じ始めた。
俺は本能で警戒する。この匂いは、音は、振動は、危険だと。
しかし、獲物は諦め切れない。それに、この音の正体も気になる。
好奇心と食欲で、なんとか、本能に打ち勝った俺は、先ほどまでに比べて、ゆっくりと、慎重に歩き出す。
その後ろ姿は、さながら、ダンジョンに挑む、冒険家の様だった。
隊列を歩いて、数十分。この軽い体は、疲れ知らずだが、集中して、匂いを追っているせいか、心が疲れて来た。
加えて、視界に入る動く物。仲間や、葉の動きなど、兎に角、動く物に意識が取られて、イライラするのだ。
視野角も広く、首を回さなくとも、ほぼ背後まで見えると言う親切設計。
勿論、瞼の無い俺には、目を閉じる事も出来ない。
無駄に広い、ボヤけた視界の中で、常に、何かが動き続けているのだ。
そんな物は、どうでも良い。
頭の中では、分かっているのだが、どうしても、気を取られてしまう。
……これが、野生の本能と言う奴なのだろうか……。
考えてみれば、今までも、この生物の本能に振り回されている節はあった。
そして、大抵の場合、本能には逆らえないのだ。
(はぁ……)
俺はため息を吐きながらも、仕方ないと割り切って、隊列の香りを追う。
すると、これまた、甘美な香りが漂って来た。
(獲物だ!)
俺は飛び付きたくなるが、隊列を乱して、皆をパニックに、させる訳には行かない。
逸る気持ちを抑え、隊列に従い、獲物の下まで歩く。
一体、どんな味がするのか、楽しみで、堪らない。
(でっけぇー……)
俺が獲物の下までたどり着くと、そこには、巨大な毛皮の山があった。
きっと、ウサギ程度の大きさなのだろうが、今の俺には、食べ切れないご馳走に見える。
獲物の周辺に来ると、隊列はばらけ、思い思いに、獲物に噛み付き始めた。
俺は待ってました。と、言わんばかりに獲物に噛み付く。
(……って、流石に毛皮を噛み千切るのは無理か)
俺は、食べれる場所がないかと、獲物の周囲を回る。
すると、他の動物が貪った痕であろう、毛皮の剥げた、肉が剥き出しになっている部分を探り当てた。
(ヒャッホゥ!)
毛皮山に開いた洞窟に飛び込む俺。
中には、肉塊と言う、黄金が約束されているはずだ。
(……暗いな)
中は、思った以上に暗かったが、全く光の届かない巣の中に比べれば、マシだった。
それに、外に比べれば、暖かい。食べ物も無尽蔵だし、一層の事、この肉塊を巣にした方が……。
そんなことを考えながら、毛皮の洞窟を進んでいると、奇妙な音や匂いを感じ始めた。
俺は本能で警戒する。この匂いは、音は、振動は、危険だと。
しかし、獲物は諦め切れない。それに、この音の正体も気になる。
好奇心と食欲で、なんとか、本能に打ち勝った俺は、先ほどまでに比べて、ゆっくりと、慎重に歩き出す。
その後ろ姿は、さながら、ダンジョンに挑む、冒険家の様だった。
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