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さらにその後のいじわる社長と愛されバンビ
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しおりを挟むいつもよりもハイペースで弄ばれて、挿入される頃には息も絶え絶えになっていた。
確かに、恥ずかしさを感じる暇はないのだが、別の理由で死にそうだ。
蕩けきった身体は、奥まで入り込まれて軽く揺すられただけでも強い快感を得て、万里は息を乱しのけぞった。
「は……っ、や、そこ……っんん、」
「お前ここ、好きだよな。…こうやって、強めに突くのがいいんだろ」
「違…、や、って…、あっ!あ……!」
否定するそばから、奥を抉られ、高い声が飛び出てしまう。
「……違うのか?」
ニヤニヤと覗き込まれて、視線をそらした。
いいようにされて悔しい。
でも、それでも好きだからもっと悔しい。
「っ…知ら、ない」
「んじゃ、覚えるまで教えてやろうな」
「あ、昴さ、も…だめ、って…、は、ぅ…っやぁ」
「は……、そんなに、絞るなよ」
うるさいと首を引き寄せて、意地悪なことばかり言う口を塞いでやった。
それは予想していないかったらしく、久世は微かに驚きの表情で目を瞠り、すぐに破顔する。
「流石は、バンビちゃんだな」
「な、に……っあ、待っ…、」
脚を抱え直されて、嫌な予感がして足先をバタつかせた。
「俺を煽るのが、上手になって」
「ち、が……っあ!や……っ、あぁっ!」
反撃をしたつもりが墓穴を掘っていたことに気付いたが、時すでに遅し。
やけに嬉しそうな恋人に、たっぷり貪られてしまったのであった。
嵐のような行為の後、万里はベッドに屍のようにぐったりと横たわっていた。
「しぬかとおもった……」
「大袈裟だな」
笑われて、唇を尖らせる。
本気で死ぬかと思ったのに。大人だっていうなら、少しは自制して加減しろよ。…と、つい脳内で毒づく。
「俺より年寄りのくせに、仕事で疲れたから家でくらいゆっくりしたい~とか思うことないわけ?」
「お前も、死ぬほど疲れて帰ってきても、テーブルの上に好物が並んでたら『疲れてるから明日食べよう』とは思わないだろ?」
「…………………」
その例えはどうかと思うが、万里にとって非常にわかりやすく、納得してしまった。
万里が好物を『明日食べよう』となるほど疲れている時は、相当弱っている時だと思う。
そういう意味では、確かに、久世は怪我をした当日だって、自分で歩いて帰ってきたのだから、好物を明日にしようとは思わない…、いや本当にこの例えはどうなんだ。
隣で半身起こしてビールを飲んでいる久世をチラリと横目に見ると、腕の包帯が目についた。
「それ、痛くないの?」
「触らなければな」
何とも聞かずに即答したのは、万里が傷について何か言うことを予想していたからか、この男が聡いせいか。
有能さや有言実行なところを、もう少し別のところに発揮してほしい。主に万里の気持ちを正しく汲んだりとかそういうところに。
「あのさ」
「ん?」
「あんたの余裕なとこ、ほんとのほんとに腹立つけど、…それでいいから、怪我しないようにちゃんと気を付けて」
酷い言い草だが、久世は楽しそうに笑った。
「わかったよ。前にも気を付けるって言ったろ?」
「……ん」
言質を得た万里が少し安心して頷くと、「ちなみにお前もだぞ」と頭をかき混ぜられて、首を傾げる。
「俺?」
「お前の方が、よっぽどトラブルに巻き込まれやすいだろ」
「トラブルは、大体父さんのせいなんだけど……」
久世には何度も助けてもらっていて、ご迷惑をおかけしている手前、あまり強く否定はできないが、トラブルメーカーのように言われるのは釈然としない。
「ま、それはわかるが、一応俺や月華と関わってるだけでも危険があるって自覚しとけ」
「…うん」
「お前は俺の弱点だってこと、ちょっとは考えろよ」
「うん、………………………………ん?」
え?
ええっ……!?
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